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【時代の曲⑭】Walk This Way/RUN D.M.C.(1986)(2025/6/1)


前回はちょっと湿った話になったので、打って変わって。

1986年当時の雰囲気、なかなか表現が難しいところなのですが、まだ「ロック幻想」というか、60〜70年代に活躍したミュージシャンの影響力は残っていて、それを崇拝する一派も根強かったかと。
その反面、80年代のペラペラ感にも嫌気がさしてきたムーブと、徐々にシーンに浸透してきたヒップホップ勢、という混沌とした状況だったかと思われます。

そんな中、ポンと出てきたのが「Walk This Way」。

原曲の解体ぶりも凄まじいし、旧世代のエアロを小馬鹿にした、それ以前にそもそも興味がない体(実際そうだったらしい)で、かなりパンクな仕上がりのPV。
70年代にエアロをどっぷり聴いていた方々にとっては相当ショックだったのでは。

私自身はエアロをそこまで聴いていなかったのですが、それでも、「ベストヒットUSA」でこのPVを初めて見たときには、ラジカルさに非常にワクワクしたのを今でも覚えています。

という黒船感満載で、言い方は良くないのですが、「黒人ハンパねぇ」というのが正直な感想でした。
Michael やPrince も、もちろん影響力絶大なのですが、あるジャンルというよりは、彼ら個人の能力に圧倒されていたのではないかと。
本作は、ヒップホップはもとより、ブラック・ミュージックというジャンル自体をババっと広める大きなポイントなったのではないか、と思うのです。

そして、40年近く経った今、あらためて考えてみるに、OKを出したエアロ側も凄いな、と。
バンドとしてはかなり煮詰まった状況であり、ドラッグの問題もあって、何とか打開したかったのでしょうけど、自分たちを完全に過去の遺物とするリスクもある作品だったわけで、この決断は素晴らしかった。

その後エアロは大復活するわけで、色々な意味で大きな意味のある曲だったのでしょうね。

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