斜陽の森の中のカモシカ(作品完成)
私が住む町の標高3,000mに近い山々は、うっすらと雪に覆われ始めている。
ツグミやジョウビタキの声は、冬の到来を告げている。
庭木も色づいて、地面には枯れ葉が降り積もる。
その枯れ葉たちが木々から離れていく景色を見ると、私は絵本の「葉っぱのフレディ -いのちの旅-」(1998)著レオバスカーリアを思い出す。
そして枯れ葉の、春からこれまでの日々を想像して静かな気持ちに包まれる。
この絵本のあらすじはこうだ。
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葉っぱのフレディは、春に大きな木に生まれ、友だちの葉っぱたちと育つ。
夏には、太陽や風、雨を感じながら、緑の季節を楽しむ。
秋になると葉の色が変わり始め、友達と共にみごとに紅葉する。
冬、友だちの葉っぱ達は木を離れ、死を迎えていく。
親友のダニエルも
「死は自然の一部であり、役割を終えること」
とフレディに教えて、木を離れていく。
最後、フレディも静かに木から離れ、地面へ落ち、土に還っていく。
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葉っぱを擬人化しているこの絵本は、フレディを通して、人の一生を上手く表している。
読者は、子どもから大人まで、フレディと自分を重ねて読むだろう。
遠くで暮らす年老いた両親は、私の30年後の姿だ。
否定しても拒絶しても、両親との別れは訪れるし、やがて私にもやってくる。
それを簡単に受け入れられるほど精神的に成熟していないけれど、できることなら静かに受け取りたい。
フレディの親友、ダニエルが教えてくれた
「変わることは自然なこと。死もまた変わることのひとつ」
ということを実感しながら。
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クレパス画が完成した。
標高が1,500m近い絵の場所は、もうすっかり冬の入り口にある。
カモシカの親子は、今もきっと一緒にいるだろう。
その冬毛は、お互いを温めるだろうか。

