自分の描いた人生で生きてみませんか?(「やるべきこと」に追われない自分軸習慣:一番ケ瀬瑶子/#84 読書ノート)
26年54 冊目の読了作品。
Voicyパーソナリティでも有名な
一番ヶ瀬瑶子さんが初めて出版した作品。
その瑶子さんが初の著書で、どのような内容を
かかれたのか、興味深々で、読み始めた。
作品名:「やるべきこと」に追われない自分軸 習慣
著者:一番ケ瀬瑶子(自分軸手帳合同会社代表)
出版社:ディスカバリー21 発売日:2026年7月24日
分類:自己啓発書
(この作品の概要)
この作品では、多くの人が、他人から期待される「やるべきこと」に追われ、自分自身の充実感を十分に得られないまま、日々を過ごしているといいます。
では、どうすれば自分が満足できる毎日を送れるのでしょうか。
そのために大切なのが、他人の声ではなく、自分の心の声に耳を傾けることです。本書では、自分が本当に大切にしたいことに気づき、「自分軸」で生きられるようになるための習慣術が紹介されています。
特に印象的なのが、自分軸を取り戻すための手がかりとして、**「時間」**に注目していることです。
「自分は何に時間を使ったのか」を振り返ることで、そのときに抱いた感情に気づく。そして、その感情の奥にある**「本当はこうしたい」**という願いを見つけていきます。そうした振り返りを重ねることで、自分が大切にしたい価値観が少しずつ見えてきて、それを言葉にできるようになります。
さらに本書では、見つけた価値観を「分かった」で終わらせません。自分の価値観に沿って毎日を過ごすための、小さな習慣に落とし込み、実践していく方法まで紹介されています。日々の時間の使い方を見直し、小さな習慣を積み重ねる。その繰り返しが、自分軸で生きる感覚を取り戻し、やがて自分らしい未来をつくっていく。そんな考え方と実践方法を教えてくれる一冊です。
(この作品で、特に興味を持った3つの箇所)
①なぜ、私たちは「外側」の声に揺らいでしまうのか?
私たちは自分のしたい事でなく、外側の声に合わせてします。著者はこの背景には2つのパターンがあるという。
・1つ目は能動的に正解を取りにいくパターン(能動的他人軸)。真面目で優秀な人ほど、正解を当てに行くことで褒められた来た成功体験があるため、自ら進んで、「外側」の声に合わせにいく。しかし、行動の動機が「外側」の声にある限り、自分の満足感はえられない。
・2つ目のは日々の「やるべきこと」をこなすことで精一杯で、自分の気持ちが分からなくなるパターン(受動的他人軸)1日中、忙しくて、「自分はどうしたいのか」考える間もなく1日が終わってします。このパターンに陥ると、「外側の声」に振り回されているという自覚さえなくなる。
僕の30代の終わりから40代の初めまでは、まさに**「受動的な他人軸」**で生活していた時期でした。自分が何をしたいのか、どんな仕事をしたいのか。そんなことを深く考えることもなく、会社から与えられた仕事に追われ、目の前のことをこなしていく。ただ、それだけで毎日が過ぎていきました。溶けていく時間でした。もちろん、仕事をさぼっていたわけではありません。自分なりに一生懸命やっていました。それでも、なかなか評価は上がらない。
今振り返ると、その理由の一つは、「自分で考え、自分で計画し、自分から動く」という感覚がほとんどなかったことだと思います。「頑張っているつもりなのに、なぜ前に進めないんだろう」そんな袋小路から、どうすれば抜け出せるのか。悩んでいた時期がありました。
そんな僕に、一つのきっかけを与えてくれたのが、伊藤羊一さんの著書『1行書くだけ日記』でした。この本を読んでから、僕は1日の中に立ち止まって振り返る時間を持つようになりました。
「今日は何をしたのか」
「そこから何を感じたのか」
「次はどうしたいのか」
毎日の小さな振り返りを続けていくうちに、少しずつですが、自分の考えで次の行動を決められるようになっていきました。大きく人生が変わったわけではありません。
それでも、会社や周囲に用意された毎日をただ過ごすのではなく、**「自分で自分の人生を動かしている」**という感覚を、少しずつ持てるようになったのです。だからこそ今回の作品に書かれている、**「時間を振り返ることから、自分軸を取り戻していく」**という考え方には、僕自身の経験と重なるものがありました。
②振り返りの3つの効果
この作品で、自分軸を取り戻す手段として、自分の思考や感情と向き合う手段として、手帳やノートに書き出すことが書かれています。その振り返りを継続的に続けていくことによる具体的効果を主に3つに纏めている。
1)自分の「願い」や「価値観」が見えてくる。
ふりかえりの時間は素の自分に戻り、自分の内側に意識を向けることで、その時までは気づけなかった自分の「願い」や「価値観」に出会える。
2)自分の取扱い説明書ができる。
振り返ることで、「どういう状況だとうまくいかないか」「どういう時に無理が生じる」かといった自分のパターンが見えてくる。その内容を纏めると、自分の取扱説明書ができる。すると、どうすれば、自分をうまく制御できるか分かるようになり、格段に生きやすくなる。
3)「できていること」に気づき、自信が持てるようになる。
自分ができたことを振り返ることで、思っていた以上に、自分ができている事に気づく。そうすることで、「自分はまだまだできる」と自己効力感を育てられる。
僕自身、振り返りによって得られた効果の中でも、一番大きかったのは、「自分の取扱説明書」を持てるようになったことだと思っています。
最近、仕事をするときに「時間ログ」を取るようになりました。
「どの仕事に、どれくらい時間を使ったのか」を記録して振り返ってみる。すると、自分でも気づいていなかった仕事の癖が見えてきました。その一つが、同じ業務を1時間半以上続けると、僕は圧倒的にパフォーマンスが落ちるということです。長く続ければ続けるほど仕事に集中できる、というわけではありませんでした。1時間半を超えてくると、だんだん根を詰めるようになり、目の前の細かな部分ばかりが気になってくる。視野が狭くなり、全体を見ることができなくなる。そして、クリエイティブな発想も出にくくなってしまいます。
そこで今は、仕事の進め方を変えています。1時間半を超えそうな仕事で、納期に余裕があれば、いったん切り上げて翌日に回す。納期に余裕がなければ、別の仕事を1時間ほど挟んでから、もう一度戻ってくる。**「集中力が落ちているのに、根性で続けない」**ことを意識するようになりました。
これも、時間の使い方を記録し、振り返ったからこそ見つけられた、僕自身の「取扱説明書」の一つです。振り返りというと、「今日は何ができたか」「何ができなかったか」と反省するものだと思いがちです。
でも、それだけではありません。「自分はどんなときに力を発揮できて、どんなときにパフォーマンスが落ちるのか」それを知り、自分に合ったやり方を見つけていくことも、振り返りの大きな意味なのだと思います。
自分の時間を振り返ることは、少しずつ**「自分の取扱説明書」を書き足していく作業**なのかもしれません。
③習慣を日常に定着させる仕組みづくり
この作品では、自分の目指す方向(なりたい自分)に向かって歩き続けるためには習慣化が必要といっています。多くのことが習慣に基づいており、その習慣を変える事で、人は成長していく。この作品では、人は現状を維持しようとする強力な心理的機能が働くので、新たな習慣を定着させるためには、意志の力でなく、「仕組み」を使うことが大切だと言っている。その習慣化での大切なポイントをまとめる。
1)はじめの段階:今の自分の旬を捉え、1つに絞る。
→何か強い動機付けをもとに、1つに絞って始めるとよいという。
2)仕組をつくる:「きっかけ、行動、報酬」をデザインする。
→今ある習慣にくっつけて、スモールステップで開始。できたら、事前にご褒美を用意しておく。
3)続ける:うまくいかない日があって当然
→うまくいかないときは別プランを予め考えておく。また、一緒に頑張れる仲間の存在も大切。
僕も今年の4月から、読書アカウントの活動の一つとして、stand.fmで音声配信を始めました。最近、始めた僕の習慣です。僕はこれまで、会社でも家庭でも、**「自分は口下手だから」**と言い訳をしてきました。
でも、口下手だと言っているだけでは何も変わりません。少しでも話すことがうまくなりたい。そのために、まずは人前で話す機会を自分でつくってみよう。そんな思いから始めたのが、stand.fmでした。
とはいえ、最初から自信があったわけではありません。今でも決して話すことが得意だとは思っていません。それでも、ここまで続けてこられた大きな理由があります。
越川慎司さんのVoicyの人気番組『トップ5%社員の習慣ラジオ』を聴いているリスナー仲間、通称**「ぺんぺんズ」**の皆さんが、僕の拙い配信にも足を運び、聴いてくれたことです。「今日も聴いてくれる人がいる」そう思えることが励みになり、途中で心が折れることなく、約4か月間、1日も休まず配信を続けることができています。
僕はこれまで、習慣とは**「自分一人で頑張って身につけるもの」**だと思っていました。読書も、振り返りも、一人で黙々と続けてきたものが多かったからです。でも、stand.fmを始めて、その考え方が少し変わりました。
仲間がいるから続けられる習慣もある。
誰かが聴いてくれる。反応してくれる。そして、自分も仲間の頑張っている姿を見る。そんな小さなつながりが、「今日も続けよう」という力になっています。習慣化というと、自分の意志や努力ばかりに目が向きます。でも、「誰と一緒に続けるか」「応援してくれる人がいるか」も、習慣をつくる大切な要素なのだと気づきました。
ぺんぺんズの皆さんには、本当に感謝してもしきれません。
(執筆後記)
この作品を読んで感じたのは、「自分軸を取り戻す」とは、何か特別な答えを見つけることではないということです。自分はどうありたいのか。これからどんな自分になりたいのか。まずは、自分なりの未来を描いてみる。そして、その未来に少しでも近づくために、小さな行動を習慣にして、毎日積み重ねていく。僕にとって「自分軸で生きる」とは、そんなプロセスそのものなのではないかと感じました。
もちろん、周囲の人の意見を聞いたり、誰かから影響を受けたりすることもあります。でも、最後に「自分はどうしたいのか」を決めるのは自分です。
振り返りを続けることも、時間の使い方を工夫することも、stand.fmで毎日配信することも、僕にとっては、自分で描いた未来へ向かうための小さな習慣です。
他人がつくった道を歩くのではなく、自分で行き先を決め、自分なりの歩幅で進んでいく。そして、ときどき立ち止まって、「自分はこの道を進みたいのか」と確かめる。その繰り返しこそが、僕にとっての**「自分軸を取り戻していく生き方」**なのだと思います。
<この作品はどんな人におススメ>
「毎日それなりに頑張っている。でも、このままでいいのだろうか」
そんなモヤモヤを抱えている人に、特におすすめしたい一冊です。
自分軸とは、いきなり「本当にやりたいこと」を見つけることではありません。日々の時間や感情を振り返り、小さな習慣を積み重ねながら、少しずつ「自分はどう生きたいのか」を見つけていくもの。
他人が決めた「やるべきこと」から少し離れて、自分で自分の人生を動かしてみたい。
そんな人が、最初の一歩を踏み出すきっかけになる作品だと思います。
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