【vol.11 ~検査・告知編~】HBOC(遺伝性乳がん卵巣癌症候群)とは
紹介された病院へ来院した。
今回は母も一緒だった。
「浸潤性小葉ガンですね」
2度目の告知。やっぱり私はガンなのである。
その現実をしっかりと突きつけられた。
クリニックの先生の説明と大枠は同じ説明だったが、母にとっては初めての説明なので、しっかり説明してくれて有難かった。
今回告知してくれた先生は遺伝子外来の先生で、主治医は乳腺外科の部長の先生が受け持ってくれるという事だった。
45歳以下での特殊型乳がんへの罹患していて、親族にも乳がん罹患者がいる場合は、HBOC(遺伝性乳がん卵巣癌症候群)が陽性の可能性が高いという説明を受けた。
確かに我が家はガン家系である。
小さい頃から、我が家はガン家系だから。と口酸っぱく言われ続けていたから、医療保険に加入する際も、いつかはわからないがガンになる事を想定して加入していたので助かった部分もある。
父方の祖父も大腸ガンで逝去しているし、母方は胃がん家系。
今回は叔母が乳がんだった事もあり、HBOCの可能性が高いと説明を受けた。
仮にHBOCだとしたら、簡単に説明すると他臓器へのガンのリスクがかなり上がるとの事だった。
予防的切除で、左胸や卵巣も症状が出ていなくても摘出する人がいるらしい。
そのHBOCを調べる検査が2020年から保険適応になり、該当患者に関しては自費20万円位必要なところ、6万円ほどで受けられるという事だった。高額療養費も使えるので、自分のためにも。家族の為にも受けることにした。
母親は、「この子には姉がいるし子供もいるんですけど、リスクはあると言うことでしょうか?」と姉についての質問が始まった。
少し胸がチクリとしたが、母親にとっては私だけが娘なわけではない。
そうだよね。色々混乱するよね。と自分の中で一瞬浮かんだネガティブな感情を消した。
その後、先生に右胸の触診をしてもらった。
「ぱっと見た感じわからないけど、言われてみると引き攣りがありますね。」
「よくご自身で気づいて検診を受けられましたね。」
と労いの言葉をかけてくれた。
ふとした優しさに心が暖かくなった。
がん専門看護師の方も同席してくれていて、触診の間もカーテンの向こうで母親が姉についての心配事をずっと相談していた。
そんな中で、先生が急に大きな声で母親の質問に対して大きな声で返事をした。
先生はきっとわかってくれて、私の心を守ってくれるために大きい声を出してくれたんだなって思ったら、また少し泣きそうになった。
そうだよ。お母さん。
今は【私】が当事者なんだよ。
母親もきっと混乱していたんだと思う。
そう思うことで、自分の気持ちを落ち着けることにした。
