生きづらさを抱えた私たちへ──漫画『この世は戦う価値がある』がくれた問い
Kindle Unlimitedで出会った一冊
最近、Kindle Unlimitedで気になる作品を探すのがちょっとした楽しみになっています。
今回手に取ったのは、こだまはつみさんの漫画『この世は戦う価値がある』です。
YouTubeで岡田斗司夫さんが紹介していたのをきっかけに、興味を持って読み始めました。
主人公・紀理の葛藤と決意
物語の主人公は25歳の女性・伊東紀理。
ある事件をきっかけに自分の感情を押し殺し、周囲の期待や都合に流されるまま生きてきました。
しかし、その生き方に限界を感じ、ある日突然会社を辞めてしまいます。
彼女は自分の人生に「価値があったのか」を確かめるため、やり残したことを紙に書き出して一つひとつ実行していくことを決意します。
小学校の友達に借りた下敷きを返す、といった小さなことまでリストに含めてです。
些細なことでも「やり切る」ことで、自分の人生を肯定できるのかを試そうとする姿が描かれています。
スカッとする瞬間と共感
この漫画の魅力は、紀理がパワハラやモラハラに耐え続けた末、会社を辞メルシーンや彼氏に復讐を決意するシーンの爽快感にあると思います。
私たちの多くは本当は言いたいことを胸に秘めたまま、現状に合わせて我慢してしまうものです。
だからこそ、彼女の行動に「スカッ」とした気持ちを覚えたのだと思います。
同時に、現代社会の「逃げてはいけない」「我慢して当然」という風潮が、どれほど人を追い詰めているのかも浮き彫りにされています。
もう一人の重要人物・夕香
物語にはもう一人、大切なキャラクターが登場します。
19歳の夕香です。
彼女は母親を轢き逃げ事故で亡くし、父親と二人で実家の酒屋を支えています。
紀理と違って周囲に流されることはなく、自分の意志を持っている彼女だからこそ、紀理は「この子に同じ苦しみを味わってほしくない」と感じ、夕香のやりたいことを一緒に叶えると約束します。
大切な人を失った経験を持つ二人が、やりたいことを全て成し遂げる。
その先にどんな答えが待っているのか――物語は深まっていきます。
「やりたいことだけ」でいいのか?
作品を読みながら、自分自身のことも考えさせられました。
世の中では「やりたいことをやろう」とよく言われますが、実際には「とりあえず言われたことをやってから…」と妥協してしまうことが多いのではないでしょうか。
私自身も、やりたいことと現実との間で揺れ動きながら、つい流されてしまう場面がたくさんあります。
だからこそ、紀理の「やりたいことだけをやる」という強い決意は、とてもまぶしく映りました。
その選択が彼女にどんな変化をもたらすのか、本当の幸せにたどり着けるのか――これは彼女だけでなく、私自身の未来にも重なる問いのように感じています。
この漫画を通して、「本当に自分が大切にしたいことは何か」を考えるきっかけをもらえました。
紀理の旅路をこれからも追いながら、自分の人生にどう取り入れていけるのかを見つめ直していきたいと思います。
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