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yuki_hana
#11|ベランダに寝転んで空の雲を5分だけ見つめる
気分の落ち込みがひどい時のルーティンとして、ベランダにシートを敷き、寝転んで空の雲を見つめるという習慣がある。
PMSがひどいと、「過去の自分」に意識が集中してしまう。
自分の過去の失敗。
過去に恥をかいたこと。
過去に選ばなかった道。
自分、自分。
なぜだろうか。
自分の怒りや、哀しみの感情をコントロールするために、自分に集中せざるを得ないのかもしれない。
どうして今こんなふうになってしまっているのか、歩いてきた道を辿ることで落ち着こうとしているのかもしれない。
あの時選ばなかった道を選んだとしたら、こんなに辛い思いをしていないはず、と現実から目を逸らしているのかもしれない。
そう、変えられない過去に目を向けることで、今から目を背けている。
それをもうやめようと思った。
自分の意識を「過去」ではなく、全て「外」に持って行くために、寝転んで空の雲を見つめる。
「今この瞬間」自分から一番遠いところにある物体である雲を見つめて、意識を向ける。
5分くらいそうしているだけで、だいぶ辛さから解放される。
自分に意識を向けないような装置を、人は「気分転換」や「気晴らし」と呼び、私にとっても大事な生活の一部になっている。
例えば、SNSも自分から意識を外すにはいい。だが、他者が輝き過ぎて辛い。
加えて、ドラマ観賞も、自分から意識を遠ざけるにはいい。だが、やはり俳優をはじめ、他者が輝き過ぎていて辛い。
だから、辛い人間の身体や関係や心や感情から目を逸らすために、私は今日も寝転んで、空の雲を見つめる。
