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令和の高等教育機関にも「実機を使わない紙によるプログラミング教育」がある

先日下記のような投稿をしたのですが、エラく話題になりましたのでnoteでも話題にしておこうと思います。

驚きの反応と共に先の投稿は受け入れられましたが、Twitter経由で地域、大学名のイニシャルが異なる3校が「まだ紙です」と寄せられました。もっと該当する大学はあるように思われます。紙ではないものの、N88-BASICをやられている学校もあるらしく、世間は広いです。故障した時の方が面倒くさそうですが。

実機を使わない紙による令和のプログラミングについての見解

20年前、こうした紙によるプログラミング授業はありました。コンピュータが高価で全員に行き渡らなかったり、情報処理教室が無かったりすると紙という大学がありました。

私自身、紙にプログラムを書けと言われたことは21年のうちに一度くらいしかありませんが(ある企業の入社試験)「いきあたりばったりではなく論理的に理解してから、プログラムに落とし込みなさい」というコンパイルエラーを恥と思う精神論は分からなくは無いです。コンパイルエラーに塗れながら総当たりしても建設的ではありませんし。

冒頭のTwitterで紹介した学生さんの場合、新卒ITエンジニア逆求人イベント(就活中の学生さんがオフライン・オンラインで集合し、プロフィールに基づいて企業が声をかけるスタイルによる会合)でお会いしたのですが、いくつかの観点があります。

【観点】環境を変えるべき

コンピュータが安価になり、無料で開発環境が揃う現代では前提が異なってきます。2019年頃から渋谷六本木界隈のメガベンチャーを中心に「ITエンジニアを志すからには学生のうちに授業実践的な以外でもプログラミングはしておくべき」という流れが産まれています。子供の習い事の一環でプログラミングが流行していることを踏まえても、紙の上だけで書き、実行したことがないプログラミング経験を「プログラミングができます」というのは事実上ノーカウント扱いになっています。

身も蓋もないですが、有意義な学生時代の学習生活を考えると理想は転部や、大学の入り直しでしょう。そこまでのコストが払えない場合は独学するなりプログラミングのインターンをするなりする必要があります。

大学選びで悩んでいる皆様におきましては、こうしたプログラミング授業の形態も押さえておく必要があるでしょう。後々ITエンジニアになりたくなった時、「あの紙にプログラミングしてた時間は何だったのか」と思うようになりますので。

【観点】プレゼン資料を表示しているWindowsで開発環境を作るべき

キャリアの選択肢について自由度が拡大している今、自己責任という言葉もまたセットで拡大しています。この冒頭の彼にしてみても、自己紹介スライドを表示しているパソコンはある訳で、少々メモリが足らなくても開発環境を作って触り始めて良かったでしょう。ブラウザが開ければAtCoderなりProgateなりにアクセスできます。

キャリア全体にも言えることですが、現状への疑問というのは重要な要素となります。高度に情報化が進んだ現在では「知らない」「気付かない」が酷いマイナスに繋がります。現在では幼少期には既に情報合戦に巻き込まれているように思われます。大学生となれば尚更です。

当時、「このWindowsで開発をしてみては?」と声を掛けましたがその後どうなったのか気になります。

【観点】逆求人イベント主催者の介在価値

これはだいぶ罪深いと感じています。ITエンジニア志望者イベントとして周りが動作するプログラムを展示する中、一人だけ自己紹介のプレゼン資料のみを持ち、「紙にC言語を書いていました」と話す学生さんに対して何故学習方法などの誘導をせずにそのままイベントに繋いでしまったのでしょう。誰も幸せにならないですし、そこに介在価値が無いと街コンイベント屋みたいな存在になってしまいます。学生さんと企業の接触がゴールになっていないか振り返る必要があるでしょう。

一時的な同情しかされない自己責任時代に備える

類するコメントとして、高校の情報教育に対する嘆きの声も届きました。教える人が居ないのに旗だけ振られるというのは辛いものがあります。

恵まれない環境を嘆いても一瞬の同情でバズる可能性はありますが、好条件の声掛けはまずありません。妙なセミナー勧誘やLINEグループ勧誘のDMは届きます。

自ら動くこともまた求められますし、端末の値下がりだけでなく無償のオンライン教育も広がる中で、昔より機会は増え行動しやすくなっている側面もあります。是非自身の置かれた現在地についての情報収集から始めましょう。

なし崩し的に進むジョブ型雇用と未経験・新卒ITエンジニア市場

各社さんと情報交換をしていると、採用チャンネルとして評判が良いのがプログラミングスクールであるRUNTEQさんです。先立ってRUNTEQ運営者のひさじゅさんが下記のような投稿をしておられました。

従来の未経験層であれば正社員採用されても年俸230万円が相場で、たまに300万円代が居られるという状況でした。2019年頃の渋谷六本木界隈の新卒採用シーンでは、学生時代から企業でインターンとしてプログラミングをしていた層の希望年収は400万円スタートが相場でした。

RUNTEQさんのこの状況はまさにジョブ型雇用の狼煙のように感じられます。経歴不問、年齢不問。ただスキルテストをクリアすれば相応の年俸が提示される時代が到来しつつあります。

一方で新卒・未経験を採用してから0から育てるという企業は減り始めている印象があります。これは逆に言うと企業に入ってから勉強するという姿勢が徐々に期待できなくなっていると言えます。幼児教育の一環でプログラミング教育が広がる中、少なくともITエンジニアに関してはどんどんジョブ型雇用の傾向が強くなっていくでしょう。

それらしい学位があればそれらしいポジションが用意されるのではありません。安くない授業料を払いながら提供される「紙の上でプログラミング」のみを享受するのではなく、実践的な経験を積む必要が出てきつつあります。

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