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新卒のガクチカ・中途の「自身の強み」の棚卸しと自己紹介に繋げるポイント

先日、ダイヤモンドオンラインにて「印象に残った面接自己紹介」として下記のものが紹介されていました。

「東大経済学部4年生のOです。私は浦安出身で、ディズニーランドが好きです。中でもディズニーのパレードを見るのが大好きなのですが、みなさんはパレードを見るためにずっと待ってる人たちを見たことがありますか? あの人たちのことを『地蔵』と呼ぶんです。私は地蔵をしながら受験勉強をして、東大に入りました」

インパクトがあって良いという文脈ですが、それには懐疑的です。主な理由は3点で「地蔵」という言葉を知らない人にしか響かないのが一点目、自身が努力したポイントが「東大に入った」「パレードを見るために並んだ」しかないことが二点目、面接官が「地蔵」という言葉を知っていたら滑るだけというリスクが三点目です。

しかし世の中の面接対策本や情報商材にはインパクトに残るための文言がお勧めされており、由々しき事態だと感じています。こうした状況を憂慮した今回のテーマは自己紹介の重要要素となる「自身の強みの発見」についてです。

落とすための面接ではなく、採るための面接がしたい

世間的には少子化で人手不足なので、最初から落とすための面接をしたいのはごく一部の採用強者企業のみです。殆どの企業は採用したいのですが、採用判断に至れず、苦渋の決断でお見送りをしています。何故選考に落ちるのかということについて整理しましょう。面接合否にはいくつか段階があると考えています。

合格・不合格の温度感

問題は「強みがわからない、伝わらない」ゾーンでして、面接をしているとかなり数多いです。一般的な企業としては支払う給与、もっというと採用に掛かる諸費用込でそれ以上の事業貢献が得られるかというところを見ます。

自身のキャリアを棚卸しながら、何を強みとして押していくのが整理しアピールすることで「もったいない不合格」から脱しましょう。

地頭の取り扱い

新卒採用のみならず、40前後の中途採用でも人事界隈では耳にすることがあります。PCで言うところの基本スペック(下図赤枠内のCPU、メモリ、記憶領域、NICなど)みたいなものです。学歴で判断する企業もありますが、面接での質疑応答時にどの程度の思慮深さがあるかなどを元に判断する傾向にあります。

赤枠外のところについてはキャリアの棚卸しを通じ、より良いアピールができるところではあるので以降にお話していきます。

コンピュータになぞらえた地頭の位置づけ(赤枠内)

免震構造型キャリアを元に実績を振り返る

以前のnoteでお話した免震構造型キャリアを元に、自身の強みの棚卸しをしてみましょう。

免震構造型キャリア

次に各項目について具体的に見ていきます。いずれかの要素に該当するものがあれば、自身の強みの発見へと繋がるでしょう。

リーダーシップ

特に総合職の採用では大学の大手サークルで副部長が量産されたりするのですが、リーダーシップについては無理に肩書を持つ必要はありません。そして無理に拵えた肩書は大手企業の人事には「あの○○大学の☓☓サークルには何人副部長居るの?」とバレています。

ITエンジニアの場合、違う観点の問題があります。チームリーダーを拝命しているものの出欠確認しかしていないケースです。残念ながらSESのチーム入場でよくある傾向です。出欠確認も取りまとめの一種ではありますが、そこに難しさは無いです。

面接官が見たいものは実績であり、工夫した点です。本noteでも何度か取り上げている田中総 立教大学経営学部 助教、中原淳 同教授は「事業を創る人の大研究」の中で「入社10年以内に新規事業案または新商品・サービス案が採用された経験がある人」について、リーダーシップ発揮経験の有無について分析を行っています。リーダーシップとは何かという定義は下記の2点です。

  • 周囲に事業の意義を伝えて理解をしてもらう

  • 資源を調達して人を動かしていく

新規事業を成功させた方の傾向としては下記のものがあるとのことです。

  • 授業におけるリーダーシップ発揮経験がある人は、無い人の5倍存在

  • 部活におけるリーダーシップ発揮経験がある人は、無い人の2倍存在

  • ゼミにおけるリーダーシップ発揮経験がある人は、無い人の3倍存在

  • アルバイトにおけるリーダーシップ発揮経験がある人は、無い人の3倍存在

このように何かを取り仕切った経験があれば問題はないでしょう。学部4年生の方であっても、ゼミのグループワークなどで工夫することを意識しながらグループワークをしてみましょう。意見が対立した時に相手を説得したエピソードなどは分かりやすい事例です。

既に社会人の皆さんにつきましては、業務効率化の主導などもリーダーシップに該当しやすいので意識して棚卸ししてください。

マネージメント

リーダーシップが先導する仕事だとすると、こちらは管理する仕事です。対象者に対して明示的な上下関係がある環境下において、直面した困難とそれに対するアプローチを思い出していきましょう。

ITエンジニアのマネージメント職というと、下記のようなものに大別されます。

  • 技術よりのプロジェクトマネージメント

  • 事業よりでマーケティング要素も出てくるプロダクトマネージメント

  • 人に関する業務(採用、育成、評価、チームビルディング)を持つエンジニアリングマネージメント

それぞれプロジェクトマネージャー、プロダクトマネージャー、エンジニアリングマネージャーなどという名称はあるものの、実際のところは複合した役割をこなしている方が多いです。肩書だけ出して「プロジェクトマネージャーをしていました」というのではなく、具体的に何をしていたのかということを中心に話せるようにしましょう。

プレゼンテーション(ブログ等含む)

体外的な発表です。勉強会、学会のようなものもあれば、テックブログのようなものもあります。発表の場が持つ性格を意識しなければなりません。

Twitterや勉強会登壇はフロー型コンテンツに分類されます。Twitterなどではバズりが期待されますが盛り上がるのはせいぜい48時間です。72時間すると忘れられます。勉強会についても登壇するだけだとその場でしっかりと聞いている参加者のみにしかリーチできません。発表資料を公開して初めて次のストア型コンテンツになれます。

ストア型コンテンツとしてはテックブログ、YouTube、勉強会資料公開以外にもGitHubの公開レポジトリなども挙げられます。理想はSEOを狙っていくことではありますが、ストア型のコンテンツストックが何より重要です。私もこのnoteを初めて3年ほど経ちますが、初期に公開してからも尚、毎月1,000-2000PVを出すコンテンツがあったりします。Twitterではそんなことはないです。

採用

採用広報、スカウト送信、カジュアル面談、面接といった採用への関与です。

ITエンジニアの場合、ここ数年はエンジニア自身を採用シーンに巻き込まないと採用できないと理解している企業が増えているため、多くの企業で採用に関わるチャンスは増えています。問題は「ただ参加した」ではなく、「どう候補者と向き合いアトラクトしていったか」という工夫した点にあります。ただ「面接に出ました。以上。」というのはただの業務です。

学生の方であっても人によっては経験する方もあるかも知れません。私自身、研究室の志望者数が減った際に研究室紹介イベントを立ち上げて志望者数のV字回復を達成したことがあります。そういったものがあれば「採用への興味があり、具体的な活動に繋げている」と言えるでしょう。

教育

入社時のオンボーディングなどとも称されますが、新卒・中途問わず新人の受け入れ工程に相当します。座学による教育だけでなく、入社時マニュアルの整備や、オンボーディングがスムーズに進むための環境構築や、開発・業務フローに関する知識共有の実施も教育に該当するでしょう。

既存社員に対し、社内の勉強会で自らが得た知識を共有したり、業務に繋がるニュースの伝搬やセキュリティイシューの共有なども教育に該当します。その結果社内がどう変化したかということが伝えられると更に良いでしょう。

単に「RSSフィードを取得して流すbotを作りました」というのでは弱いです。botが垂れ流す有象無象のデータから、特に自社に関するものをピックアップして社内に啓蒙し、施策に繋げる動きをしていましたということであれば素晴らしいです。

面接で伝えるために整理する観点

下記のWorkRules!でも取り上げられているPBI (Performance Based Interviewing)はアメリカの退役軍人向けの面接対策シートなのですが、面接項目としても非常に有用です。

これを候補者の観点から見ていくと、下記の要素を意識してこれまでのキャリアを整理するのが良いでしょう。

  • 何をしたか

  • それを何故やろうとしたか

  • どのようにやったのか

  • その結果どうなったのか

  • 周りの人はどう反応していたか

  • (Optional)次にもう一度やるとしたらどうするか

棚卸しをして出てこない場合:今から行動する

棚卸しをして尚、「本当に何もしていないんです」という方は居られます。何か目の前にあるものを上記を意識しながらやっていただければ間に合うこともあるでしょう。眼の前の就職活動や転職活動に間に合うことがなかったとしても、数年後のキャリア選択で花開くものです。是非意識して活動を起こして頂ければと思います。

オンラインサロンも開講しております。noteやTwitterには書けないことや個別相談などを展開しています。経験者エンジニア、人材紹介、人事の方などにご参加いただいています。

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おまけ:ITエンジニアをこれから志す方へのリンク集

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