宿泊行事の前に、子どもたちと話していること
宿泊行事の前になると、子どもたちは少しそわそわし始めます。
「楽しみ!」という気持ちの一方で、「夜、眠れるかな」「友達とうまく過ごせるかな」「もし困ったことが起きたらどうしよう」
そんな不安も、少しずつ見えてきます。
その中でも、女の子たちから毎年聞かれるのが、月経に関する不安です。
「生理になったらどうしよう」
「お風呂はどうしたらいい?」
「友達に知られたくない」
「夜に困ったらどうしたらいい?」
本校には昭和の時代から続く、4年生と6年生の男子だけの行事があります。
その時間、空いていた女の子たちと何かできないだろうかと思い、始めたのが“女の子会”でした(ジェンダー的な見方では、そぐわない名前かもしれませんが)。
始めたのは21年前。始めた当初から、自然と該当の学年の女性教員や専科教員が一緒に参加してくれ、今も続いています。
それは、単に安全管理などだけではありません。
子どもたちに、
「誰に相談してもいい」
「学校には話を聞いてくれる大人がいる」
というメッセージを届けたいと、先生方も思ってくれているからです。
思春期の悩みは、相手によって話しやすさが違います。
養護教諭だから話せることもあれば、
担任の先生だから安心できることもある。
専科の先生だから、話しやすいこともあります。
だからこそ、いろいろな先生が自然にその場にいること自体が、子どもたちにとっての安心につながっているように感じています。
いのちの安全教育は、困った時に
「助けを求めていい」
「話していい」
と思えることなのかもしれません。
そしてもう一つ大切にしていることがあります。
話を始める前には、
「今日は、大人に近づいていく身体の話をします」
その上で、
「今は聞きたくないなと思ったら、下を向いていてもいいよ」
「耳をふさいでもいいよ」
「保健室で待っていても大丈夫だよ」
と伝えています。
最初は、「そこまで言わなくてもいいのでは」と思ったこともありました。
でも、以前、身体に関することでつらい経験をした子が、翌年の会の際には、保健室で待っていてたことがありました。
その姿を見て、改めて感じました。
大切なのは、子ども自身が、
「今の自分はどうしたいか」を選べることなのだと。
いのちの安全教育は、「正しい知識を伝えること」だけではなく、
自分の心や身体を守るために、
「(嫌だと感じること、不安だと思うことから)離れてもいい」
「助けを求めてもいい」
と感じられることも、大切なのだと、教えられた出来事でした。
教科の学習では、そうした環境を担保することは、難しいです。多様性の包摂に向けて、見落としてはいけない視点かも?と、気づきの多い1日でした。
そして、まさかの今日は、その宿泊に急遽、同行することになりました。子どもたちが、心身ともに安全で、楽しい時間を過ごす中で、たくさん成長できるようにサポートします。
明日は標高1925mの山へ行きます。大丈夫かな、私
