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k_jack_norio
【エッセイ】季節の風をキャッチする瞬間
朝、脱衣所のシャッターを開けて外の空気を吸い込むのが、今の家に越してきてからのちょっとした日課。
この夏は毎朝「うわ、あっつ……!」と心の声が出てしまっていたのに、今朝は違った。ひんやりとした風に混じって、なんだか秋っぽい香りがして、思わず「秋の風だ!」とひとりでテンションが上がった。
自転車に乗っているときも、残暑の中にふっと秋の気配を感じて、なんだか気持ちまでほくほく。こういう“季節の変わり目”をキャッチする瞬間が、実はけっこう好きだったりする。
春から初夏にかけての、湿気を含んだやわらかい空気。
夏の暑さがやわらいで、虫の声と一緒にやってくる秋の風。
やさしい風が、やがて肌を刺すような冷たさに変わる初冬の空気。
冬の終わりにふっと漂う、あたたかさと土の匂い。
特に夏から秋への切り替わりは、運動会を思い出す。運動は苦手なのに、あの空気感だけはなんだか好きだった。
風って、ただ吹いているだけじゃなく、そのときの思い出まで一緒に運んできてくれるようで。
季節が変わるたびに、小さな懐かしさやわくわくを思い出させてくれるから、私はこの“変わり目の風”が好きなのだ。
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