知性には、三つの段階があると思っています |受験に悩むお母さんへ、少し長いお話

 中学受験や高校受験の時期になると、 お母さんたちは本当にたくさんのことを考えます。

「このままで大丈夫だろうか」
「もっと勉強させたほうがいいのではないか」
「成績が下がったら、将来はどうなるのか」

不安になるのは、当たり前です。
お子さんの人生を思っているからこそ、です。

今日は、そんなお母さんに 「知性とは何か」について、 少し違う角度からお話ししたいと思います。

私は長く子どもたちを見てきて、 知性には三つの段階があると感じています。

第一段階:社会で生きていくための知性

まず一つ目は、とても大切な段階です。
・勉強して
・学校を出て
・仕事に就いて
・収入を得て生活していく

これは、誰にとっても必要な力です。

社会のルールを理解し、 求められていることをある程度こなす力。 受験も、この力を測る一つの指標です。

ですから私は、 成績を上げることや、合格を目指すことを 否定していません。

むしろ、きちんと大事にしています。

 

第二段階:人生をどう感じて生きるかの知性

でも、もう一つ大切な段階があります。

同じ仕事、同じ収入、同じ生活でも、 人生を楽しめる人と、 ずっと苦しく感じてしまう人がいます。

その違いは何か。

それは、
・物事をどう考えるか
・自分の気持ちをどう理解するか
・世界との距離の取り方 こうした内側の知性です。

この力があると、
・嫌なことがあっても飲み込まれすぎない
・小さな楽しみを見つけられる
・自分なりの意味を感じられる 人生の満足度が、大きく変わります。

第三段階:二つをまとめて生きられる知性

そして、三つ目の段階があります。
それは、 「社会で生きていく力」と 「人生を豊かに感じる力」を 別々にしないで、生きられる知性です。

仕事をすることが苦行ではなく、 自分の考える力や工夫が、そのまま価値になる。

お金を稼ぐことと、 生きることが、無理なくつながっている。

これは、誰にでも簡単にできることではありません。
正直に言って、少し難しい生き方です。

でも、もしそこに到達できたら、 人生はとても安定し、自由になります。

私が子どもに伝えたいこと

私は、 「全員がこの第三段階に行くべきだ」 とは思っていません。
それは、負担が大きすぎます。

でも、 その可能性を最初から閉じてしまう教育は、 とてももったいないと思っています。

受験は大切です。 成績も大切です。

でもそれだけで、 子どもの知性を決めてしまわないでほしい。

・考えることを楽しむ力
・自分の頭で納得する力
・世界を少し面白がれる力

これらは、 テストの点数とは別のところで、 一生、子どもを支えます。

お母さんにお伝えしたいこと

お母さんが今、悩んでいるなら、 それは間違いではありません。 ただ、覚えておいてほしいのです。

「正しさ」や「知性」には、 一つの形しかないわけではない、ということを。 合格も大事。
でも、その先の人生も、ずっと続いていきます。

私は、 社会で生きていけて、 なおかつ、人生を自分のものとして感じられる知性を 子どもに残したいと思っています。

それは、今すぐ結果が出るものではありません。
でも、時間がたつほど、確実に力になります。

お母さんがその価値を知っていること自体が、 もう、お子さんにとって大きな支えです。 焦らなくて大丈夫です。

比べすぎなくて大丈夫です。

知性は、 競争のためだけのものではなく、 生きるための味方なのですから。


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