20250424 東都大学野球春季1部リーグ戦 日本大×中央大

本日最後の試合は日本大学×中央大学
ライトが灯り、球場はナイター仕様に。
それでは、試合を振り返っていく。

その第3試合、中央大学が劇的な逆転勝利。
勝点1をしっかりゲットした。

中央大の先発マウンドには東恩納蒼の姿。
高校時代は沖縄尚学のエースとして甲子園に出場し、U18日本代表では世界一も経験。
早くも“大舞台慣れ”を感じさせる落ち着いた投球を見せた。
実績に裏打ちされた自信、そして何よりマウンドでの堂々とした立ち姿が印象的だった。
2回に1点を失ったものの、東恩納の代名詞とも言える縦スライダーはこの日もキレ味抜群。
高校時代から磨かれてきたその球は、大学の舞台でも健在だった。
直球は140キロに届くかどうかという表示だったが、打者の反応を見る限り、数字以上の威力を感じさせた。
球速だけでは測れない“強さ”があるのも、彼の魅力の一つだろう。
まだ2年生。今は発展途上の段階だ。
それだけに、今後どこまで伸びていくのか——彼の成長がますます楽しみだ。

東恩納の後を託された山口謙作は、完璧なピッチングを披露した。
140キロ近いストレートは力強く、チェンジアップは緩急の差が際立ち、打者のタイミングを完全に外す。
特に印象的だったのは、右打者のインコースへの制球。まるで狙いすましたようにピンポイントで決まり、バットを出す隙を与えなかった。
結果は5イニング無安打無失点、四球はわずか1。
数字だけでも十分すごいが、内容もそれに負けない完成度。
「投げれば抑える」そんな安心感すら漂うピッチングだった。

打線では、主将・繁永晟がタイムリーヒットを含む2安打3出塁と存在感を発揮した。
リーグ開幕当初はやや調子を落としていたが、この日の活躍で復調の兆しが見えてきた。
継投で登板するピッチャーがマウンドへ向かうと、繁永がそっとボールを持って待っていた。
投手に短く声をかけ、エールを送ってから自分のポジションへ戻っていく。
その姿に、キャプテンの人柄が滲み出ていた。
主将は、チームのことを誰よりも考えなければならない。
それはプレー中だけじゃなく、プレーの外でも同じ。
この日も繁永は、その背中でチームを引っ張っていた。

また、1年生の藤本陽毅が守備から途中出場。
藤本といえば、昨年の夏の甲子園で京都国際を全国制覇に導いた主将。
そんな男が今春、満を持して中央大に進学してきたのだから話題にならないはずがない。
しかも、もう1年生にしてベンチ入り。
…いや、ちょっと待って?まだ入学して間もないのに?この時点で“ただもんじゃない感”が溢れてる。
その風格と実力、やっぱり本物だった。

バッティングでは結果を残せなかったものの、守備で魅せた。
球際の打球にスッと反応し、腕を伸ばしてキャッチ。
さらにそこからの反転→送球で、しっかりアウトを奪った。
グラウンドにいた全員が「おおっ」と声を漏らしたプレー。
あれはちょっと、レベルが違った。
この男、身体能力がどう考えても人間離れしてる。
1年生とは思えない守備範囲と動きだった。

その藤本に、グローブとバットを手渡していたのは――なんと、昨夏の甲子園決勝で藤本率いる京都国際に敗れた関東第一の主将・高橋徹平。
優勝校のキャプテンと、準優勝校のキャプテンが、今は同じチームで肩を並べて戦っている。
なんだこのマンガみたいな展開。
この日は高橋の出場はなかったが、そんなドラマを背負った選手が登場する瞬間を、心待ちにしているファンも多いはず。
今後の活躍に期待が高まる。

一方、敗れた日本大学。
序盤に先制点を挙げ、流れをつかんだかに見えたが、中盤以降は打線が沈黙。
なかなか安打が出ず、徐々に相手にペースを握られていく展開に。
粘り強さを見せたものの、最後は逆転を許し、悔しい敗戦となった。
勝点は奪われたものの、日本大学にも光る場面はあった。

特に印象的だったのが、4番手として登板した2年生・直江新の投球だ。
直球は140キロ前半ながらもキレがあり、堂々とした投げっぷり。
4イニングを投げて47球、被安打はわずか1。
試合の流れが相手に傾く中でも落ち着いたピッチングを見せ、将来が楽しみな存在感を放っていた。

また、先発した菅澤宙もインパクトのある投球を見せた。
腕の位置が低いフォームから、打たせて取るスタイルで安定感を発揮。
ボールは低めに集まり、ゴロアウトが非常に多かったのが印象的だ。
まだ2年生の菅澤。
これからさらに成長し、チームの中心として活躍する日が楽しみだ。

第3試合が終わったのは18時26分。
気づけば、神宮に約10時間もいたことに驚愕。
観戦は思ったよりも疲れることを実感したが、それ以上に充実感が勝った。
どの試合も見ごたえ満点で、特に東都の戦いは別格だ。
入れ替え戦があるから、どのチームも「今日は負けられない!」という気迫がビシビシ伝わってきた。
各大学の色や野球のスタイルが色濃く反映されていてる。
次は5月11日(日)、Gタウンで行われる試合を観戦予定。
「一日3試合なんて…」と思っていたけど、大学野球は全く飽きない。
アマチュア野球、最高。神宮球場、最高。

