20250531 東京六大学野球春季リーグ戦 慶應義塾大×早稲田大

大学野球の集大成――そう言っても過言ではない「早慶戦」が、ついに今日、幕を開けた。
…が、天はこの日を歓迎してくれなかったようで、空は朝から不機嫌モード。
試合開始は1時間遅れ。ようやく始まるかと思いきや、タイミングを見計らったかのように、空からは土砂降りの洗礼。
そんな中で行われたのが、早稲田大OB・和田毅さんによる始球式。
あまりの雨に、正直ちょっと気の毒だった。。

でも、そんな中でも堂々と立つ姿。
早稲田のユニフォームがあまりにも自然で、「あれ、現役生混ざってる…?」と錯覚しそうになるくらい、相変わらずの格好よさだった。

早稲田は、ここで慶應に2連勝すれば――明治大学との優勝決定戦が待っている。
リーグ制覇の可能性を残す唯一の道。
そのためにも、絶対に落とせない2連戦だ。
背負うのは「優勝」という目標だけじゃない。
伝統の白いユニフォーム、自らの誇り、そして早稲田の看板。
すべてを背負って神宮に立つ。
一方の慶應。すでに優勝の可能性は消えたとはいえ、このままでは終われない。
宿命の相手・早稲田に勝ち、秋へ繋がる確かな一歩を刻みたい。
「勝って締める」その執念が、火花となって燃え上がる。
両校にとって負けられない一戦は予想外の展開となった。

早稲田が慶應に快勝。
試合の流れを一度も手放さず、終始圧倒した内容だった。

その中心にいたのがエース・伊藤樹くん。
悪天候、強風、豪雨――とにかく野球するには最悪な条件。
でも、そんなの関係ないって顔で、いつも通りマウンドに立ち続けた。
ANDTVを視聴した時、試合前に慶應・堀井監督が「グラウンドコンディションを制した者が勝つ」と話していたけど、まさにそれを体現したのが伊藤くんだった。
序盤は少しヒヤッとする場面もあったけど、そこからの修正力がすごい。
低めにしっかり集めて、スライダーで空振りを取るシーンも多く見られた。
中塚遥翔くんに一発を浴びたけど、それでも崩れないのが伊藤くんの強さ。
先週のノーヒットノーランからさらに進化してるんじゃ?って思えるほど、完成度が高かった。
打つ方では、上位打線がとにかく大爆発。
2番・渋谷泰生くんが3安打、3番・小澤周平くんも3安打、そして4番・寺尾拳聖くんはまさかの4安打と、まさに「打ちも打ったり」という内容。
これだけ打てば自然と得点も入る。
中でも最近の寺尾くんのバッティングはかなり印象的。
引っ張る一撃よりも、右方向へ流すような軽打が多くて、それがまたしっかりヒットになる。
派手さはないけど、確実にチームに貢献してる。
こういう“繋ぎの4番”って、実は一番いやらしい存在かもしれない。
そして何より、勝てるチームの4番だなって感じさせられる。

一方、敗れた慶應は先発の外丸東眞くんが初回にまさかの3失点。
あの土砂降りの中でのマウンドは、見ていて正直かなり気の毒だった。
滑る足元、濡れるボール、どう見ても不利な条件でのスタート。
不運もあったと思う。
でも、だからこそ底力を見せてくれたら――という期待も少しあった。
なんといっても2年秋には最多勝。
そして今はエースにして主将。背負っているものの重さは計り知れない。
どうしても、早稲田の伊藤樹くんと比較されてしまう。
だからこそ、相手が好投する中での“見せ場”にして欲しかったという思いもある。
ただ、もちろんこれで終わりじゃない。
まだ秋がある。
今よりもっとスケールアップして、また神宮で魅せてくれることを期待したい。


早稲田大学は早慶戦の結果を受け、明治との優勝決定戦に駒を進めた。
昨秋に続き、2季連続で同じカードが実現。
早稲田はリーグ最多勝の伊藤樹くん、明治は最多勝&防御率トップの毛利海大くんが先発予定だ。
タイトルホルダー同士による“頂上決戦”。
さあ、舞台は整った。
春の神宮、最後に笑うのはどちらか――。
