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外資系企業に転職したら日本企業がブラックな理由が分かった話

外資系企業に初めて来て本当に良かった

早いもので、今の会社に転職して4年半経過しました。

度々語っていることですが、私は相撲ライター/スポーツライターという肩書で活動していますがこれは副業でして、本業として外資系IT企業に勤めております。

IT企業に勤めて17年、転職を4回経験して5社目。
皆さんと同じ、基本的には普通のサラリーマンです。

ただ、外資系企業で働くのって今の会社が初めてでして。

英語の面とかすぐ切られるんじゃないか?とか不安は色々ありましたが、何とかやれていることにとにかく安心していて、今の会社でするべきことを理解しそれを遂行できているのは良いことだと思っています。

40を目前にした転職でしたから、結構悩みました。
前の会社には決定的な不満はありませんでしたから。

ただ、40って一つの区切りですし、これを超えるとなかなか転職とか出来る訳じゃない。同業他社で条件落としての転職が殆どになる筈で、ラストチャンスという想いで飛び込んでいったことを鮮明に覚えています。

で、結果から言うと今の会社に来てよかったと思っています。

あと、今までの日系企業に居た時に普通に行われてきたことをやっていないことにもいい意味で本当に驚かされました。

今の外資系IT企業では出来ないことを出来ないと簡単に言ってしまう

今の会社(外資系IT企業)に来て驚いたこと。
それは顧客にNoをいとも簡単に突きつけることです。

私が居るのは製品の保守に関するサポートチームなのですが、基本的には日系企業がお客様なので彼らは日系企業の流儀でサポートを求めてきます。

故障したから今すぐ対応しろ!
アップグレードは1週間以内に調整しろ!
日本語でサポートしろ!
この作業は俺たちが対応?お前たちが何とかしろ!

こんなことはとにかく日常茶飯事です。

他の国のお客様と比べて日系企業のIT担当について確実に言えることがあります。それは製品知識や技術力が相対的に落ちるので何か起きた時にサポートに頼りっぱなしになってしまうという点です。

ITに関する製品、この場合サーバやネットワーク機器、ストレージ機器などを指しますが、これらは故障したら我々の出番ではありますが我々が家で使っている白物家電とは異なり作業の大半はお客様ご自身で実施いただく必要があります。

分からないことがあれば製造元(つまり我々)に聞くのは問題ありませんが、それらの製品を具体的に使い、設定などを行うのはお客様ご自身です。

そうした対応を行うには本来追加料金をいただくことになりますが、料金は払わない、それなのに対応はお前たちが行え!というスタンスのお客様がかなりの数いらっしゃるというのが現状です。

契約で決められたことについてお客様が全く守る気が無い、居直って無償で対応を求めるなどということが横行しているのですが、今の会社ではお客様に状況次第で「それは対応できません」と言って良いことになっています。

これはお客様対応の最前線で働く立場としては本当に心強いことです。お客様の無茶に対して相手にしなくていいわけですから。

お客様対応で一番面倒なのが、この「出来ないことと出来ることの線引きの明確化」だったりしますが、今まで居た日系企業では余程の無茶でなければお客様の要求を呑んでいた気がしています。

日系企業の多くが顧客の無茶な要求を呑んでしまう

日系企業にありがちなお客様の無茶な要求を丸呑みすること。
それはサポートに限った話ではありません。

かなり厳しい納期であったり、障害発生後の短期間でのお客様連絡であったり、低価格での契約でなければ無かったことにすると言われたり。

このあたりの話については困ったことに、サービスを提供する側としてコンペを開くと何故かどこかの会社が必ず1社は「無茶を呑みます!」と表明することが非常に多いんですよね。

で、営業側がその話を持って帰ってきて、実際にやろうとして「無理でした」になる。納期が守れないわバグが出るわ結果的に赤字になるわと散々なことになります。炎上プロジェクトって大体元々の契約のどこかに無理があることが殆どであるように思います。

ただ、これが不思議なことにサービス品質が圧倒的に良い場合、彼らは無茶を通そうとはしないんですよ。

恐らくここで無茶を言ってサービスを終了すると、今までよりも安いサービスを選択した時にトラブルが発生することを知っているのです。

日系企業の弱いところはサービス面で強みがあまり無くて、無茶を呑むことでどうにか成立しているところではないかと今の会社に転職してから感じるようになりました。

無茶を呑むことの怖さって、現場が疲弊するところにあるんですよ。カネが無いから少ない人数で対応する、納期があるから長時間労働になる、保守をするにも短時間対応、複雑な体制だから守れないことが出てきてしまう。これじゃ嫌気さすよね、って。

ただ、ここで「日系企業は無茶なサービスを求めるな!もっと適正なカネを出せ!」なんて言っても誰も守るはずがないことも私は知っています。だって、無茶だと分かっていても低価格でやります!っていう企業があるんですから。

そして「無茶な提案は絶対に行うな!」って言ってもそれも無理なことも分かります。さっきも話しましたけど、価格下げる以外に強みが創出できない会社が大量にあるんですよ。彼らの立場だと低価格を打ち出さざるを得ない。

要求する会社があって、それを受ける会社がある。ある意味ウインウインで、でもそのしわ寄せを現場が受ける。でも日本的なおもてなし文化である意味何とかしてしまう。

無茶に応えることでしか価値を創れない「ブラック人材」にならぬよう

低価格で無茶なサービス要求も人の頑張りで何とかする。案外これってIT企業に限らないことなんですよね。街中華とかその最たるもんですよ。あんな安い価格で腹いっぱい食えるんですから。

海外行ったらすげえ値段取られますよ。でも日本だとその価格が当然だから、誰も上げられない訳です。ラーメンなんか1000円以上にしづらいって言うじゃないですか。

サービス提供を受ける側としてはカネは出したくないから、期待した通りのサービスを受けられないと立腹するし、彼らの肌感覚で思っている価格以上のものを見積もられるとそれはそれで立腹する。

社会全体にサービスに見合わない低価格が横行していて、しかもサービスも人の頑張りでそこそこのものが得られる。そして全員疲弊していく。これ、誰が得しているのかなぁと思います。

本来であればみんながサービスに対して適正な価格を支払って、サービス提供してくれる人に感謝する。そこからだと思うんですけど、根本的な問題ってサービスの弱さなんですよ。

サービスの質を高めるっていう企業努力をしていかないと、行き着くところは無茶を呑んで人が疲弊するという悪循環になる、と。ブラック企業っていうのはつまり、そういう会社だと思うんですね。

あと、自分自身が無茶な要求をおもてなし文化で応えることでしか価値を創れない「ブラック人材」にならないようにしなければならないとも思うようになりました。

力があれば、そんな無茶を要求する会社に居なくてもいい訳ですから。でも、その会社に居るってことはそこ以上の会社で通用しないことを認めているって側面もあります。

今は会社のお陰で私は守られている。でもそれは会社の価値が認められているだけであって、私が認められている訳じゃない。それは真摯に受け止めなければならない。

今日の話は日系企業に対するダメ出しってところで終わりにしてはいけないんですよ。自分も必死にならないといけない。会社に価値を創れる人であり続けなければいけない。そういう話だと思うんです。

就労条件が悪いのは会社のせい。
それを認めてしまっている国も悪い。

でも、それを改善するのって不平不満を言っていてもなかなか難しいんですよ。会社も国も相当デカい単位ですから。勿論それはそれで動かなければいけない問題です。

一番低コストでやった分だけ効果があるのは、結局のところ自分をどう高めていくかなんですよ。

という訳でポロロッカしそうになってから早くも1週間が経過した西尾さんにお気軽にコメントお待ちしております!(本文関係なくても問題ありません!)
また、記事の引用は許可不要ですので、バンバンお使いください。

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