「わたくし 資産の管理運営責任者です」
昨日、新たに2名(ご夫婦)の生徒さんが決定しました。
ただ、連絡をしてきたのはご本人ではなく、このご夫婦の「資産管理・運営」を担当する「ファミリーオフィス」のスタッフでした!
はじめてのパターンで少し戸惑いました。
ファミリーオフィスとは?
「ファミリーオフィス」とは、富裕層の資産を管理・運用するための専門の会社で、欧米では一般的になってきています。
投資戦略の立案から税務対策、相続計画まで、家族の財産を次世代へと受け継ぐためのトータルサポートを提供します。
一般の投資会社や銀行とは違って、特定の一家にフォーカスして、その価値観や長期的なビジョンに沿った運用ができるのが特徴で、今回のようにお子さんやファミリーの教育のお世話までするようです。
シンガポールに乱立するファミリーオフィス
シンガポールは、アジアのファミリーオフィスの中心地で、近年、世界中の富裕層がシンガポールに資産を移しており、2023年にはファミリーオフィスの数が1,500を超えたと言われています。
政治が安定していて、政府の税制面での優遇措置や、厳格な金融規制が整っていて、資産管理に最適な環境が整っているから人気に拍車がかかっています。
特に、コロナ禍をきっかけに、中国や東南アジアの富裕層がこぞってシンガポールに拠点を移していて、ますますこの流れは加速しています。
では、マレーシアは?
一方、マレーシアでもファミリーオフィスへの関心は高まりつつあります。2022年、政府は「ラブアン」を通じてファミリーオフィス向けの制度を整備し、富裕層を呼び込もうとしました。
しかし、シンガポールと比べるとその規模はまだまだ小さく、政治的な安定性や金融の透明性で後れを取っていることもあり、海外の富裕層が積極的に移転する動きは限定的です。
マレーシアの可能性
ただ、マレーシアにはシンガポールにはない魅力があります。
例えば、不動産価格の手頃さや、広い居住スペース、穏やかな気候はシンガポールをはるかにしのいでいます。
実際、MM2H(マレーシア・マイ・セカンド・ホーム)制度を利用し、マレーシアに長期滞在する富裕層も増えていて、これに伴い、自国の資産をマレーシアで管理したいと考えるファミリーオフィスの設立も少しずつ進んでいます。
今回の新しい生徒のご夫婦も、数年前に香港からマレーシアにビジネスと住まいを移したそうです。
シンガポールは、税制の優遇や投資の自由度から見て、ファミリーオフィスにとってはやはり魅力的な場所です。
一方、マレーシアはまだまだ発展途上ですが、東南アジアの拠点としてのポテンシャルを秘めていて、今後、規制の整備や政治の安定化が進めば、シンガポールに対抗できる存在になるかもしれません。
ファミリーオフィスと日本語教育の意外な関係
今回の経験を通じて、ファミリーオフィスが単なる投資管理にとどまらず、教育の分野にも深く関与していることを知りました。
富裕層の家族が求めるものは、金融資産の運用だけでなく、教育や生活の質の向上、国際的な経験を積む機会など、多岐にわたるようです。
特に、マレーシアに移住する富裕層の中には、日本文化や日本の教育に高い関心を持つ人々が少なくありません。
実際、私に連絡をくれたファミリーオフィスの担当者も、「日本語教育に関心を持つクライアントが増えている」と話していました。
今後の展望:日本はファミリーオフィスの拠点となり得るのか?
現時点では、シンガポールのように富裕層が日本にファミリーオフィスを設立する動きは限定的だと思われますが、ポテンシャルは十分にあります。
特に、日本が今後、
相続税やキャピタルゲイン税の見直し
海外資産運用のための法的・金融インフラの整備
富裕層の長期滞在を促進するような新たなビザ制度の導入
といった政策を進めれば、今後シンガポールに次ぐアジアのファミリーオフィスの拠点となる可能性もあるでしょう。
幅広い視点で見ていこう!
今回の経験から、日本語教育とファミリーオフィスの接点にも驚かされました。日本文化や教育に興味を持つ富裕層が増えており、これからの日本語教育のあり方も変化していくのではないかと感じています。
今後の動向を注視しながら、日本語教育の分野でも新たな可能性を模索していきたいと思います。
いいなと思ったら応援しよう!
この記事は noteマネー にピックアップされました

