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やっぱり無理 || 女性ホルモンには勝てない

「それ、ホルモンのせいじゃないかもよ」

そう言われたとき、わたしはドキッとした。

毎月、決まってやってくる“なんとなくしんどい”時期。
体が重い、気分が沈む、やる気が出ない——。

それって、よくある「PMS」だと思っていた。
婦人科で漢方薬ももらって、「まあ、しょうがないよね」と、
自分をなだめながら、どうにかやり過ごしていた。

でも、ある時から、明らかにおかしくなった。

顔を洗っただけで、もう動けない。
ごはんを作る気力が湧かない。
息をするのすら、苦しく感じる朝が続く。

「さすがに、これはおかしい」

そう思って心療内科を受診した結果、下された診断は——うつ病だった。

PMSと重なっていた、わたしの“本当の不調”。
それに、ようやく気づけた瞬間だった。

この記事では、「ホルモンのせい」だと思っていたわたしの不調が、
実は心からのSOSだったこと。

婦人科と心療内科、それぞれの受診を通して見えてきたこと。

そして、つらい日々のなかで**わたしがやめてよかったこと・やさしく整える“ゆるルール”**などをまとめています。

もしあなたが今、「なんとなく、毎月しんどい」と感じていたり、
「これって甘えなのかな」と、自分を責めているのなら、

そのつらさは、あなたのせいではないかもしれません

この記録が、そんなあなたの心にそっと寄り添うものになれば、うれしいです。



「今日はもう、なにもしたくない」——それは甘えじゃなく、始まりのサインだった


朝、目が覚めた瞬間から、もうしんどい。

まず、体が重い。
まるで鉛のブランケットをかけられているみたいに、布団から出るのが苦痛。
うっすらとした頭痛があって、目の奥がじんわり痛む。

「今日は何曜日だっけ?」
そんなふうに、曖昧な意識でぼんやり考える。

だけど、すぐに思い出す。
——今日は、お弁当の日だ。

小学2年生の息子のお弁当を作らなきゃ。
本当は、冷凍食品でもいいのかもしれない。
それでも、「ちゃんとしなきゃ」という気持ちがこびりついていて、
どうにか体を起こしてキッチンに立つ。

でも、手が動かない。
包丁を握った手に力が入らない。
立っているのもしんどくて、気づけば床に座り込んでいた。

「あ、これ……いつものやつだ。」

毎月、数日だけやってくる、この“謎の不調”。
頭がぼーっとして、体が動かなくなって、涙が出たり出なかったりする日々。

病院で血液検査をしても、「異常なし」。
誰かに話しても、「ああ、生理前ってつらいよね」と軽く流される。

でも、わたしにとっては「つらい」なんてもんじゃない。
もはや「生活ができない」レベルだった。


午前中、どうにか息子を送り出し、家にひとりになる。

そこから先は、何もできない。

洗濯機のスイッチを押すのも面倒。
掃除機をかける体力も気力もない。
冷たい水で顔を洗っただけで、もう限界。

なんなら、呼吸すらうまくできていないような気がする。

「あれ、わたし、ちゃんと息してる?」

そんなことを考えている自分にびっくりして、
今度は不安が押し寄せてくる。

「こんなことで落ち込むなんて、情けない」
「昨日までは普通だったのに、なんで今日は何もできないの?」

自分を責める声が頭の中でぐるぐるまわる。


昼過ぎ、スマホを開くと、SNSには“がんばってる人”がたくさんいる。

「朝活で人生変わりました!」
「育児しながらフルタイム勤務、今日も乗り切った!」
「つらい日こそ笑顔で✨」

そんな投稿を見るたびに、わたしはますます沈んでいく。

「わたしだけが、だめなんじゃないか」
「同じように生理があっても、みんなちゃんとやってるのに」

無意識に、自分を他人と比べてしまう。
でも、比べれば比べるほど、自分が嫌いになっていく。
自信なんて、とっくにどこかへ消えてしまっていた。


気づけば、泣いていた。

泣きたくて泣いてるわけじゃない。
ただ、止められない。

泣きながら、ふとカレンダーを見る。
そこには、赤い小さな印。

——ああ、そうだった。今週は、あの週だ。

毎月、ちゃんと記録しているのに、
いざ当日になると忘れてしまう。
というか、気づけないくらい、心と体が追いつめられていた。


“レディースデー”。

そう名づけているけれど、実際には「ただの生理前」とは思えない。
わたしにとっては、心と体がまるごと崩れてしまう時期だった。

思考力も集中力もなくなって、
人の言葉が、いつも以上に鋭く刺さる。

「何イライラしてるの?」
「もっと明るくしてよ」
「ちゃんと寝てる?」

誰かに悪気はないとわかっていても、
その一言で心がぐしゃっと潰れてしまう。

でも、その場では言い返せない。
ぐっと飲み込んで、あとでひとり反芻して、
自分を責めて、泣いて、また落ち込む。


“普通”ができない。
“いつも通り”に振る舞えない。

だけど、外から見たら、きっとわからない。

たとえば、ママ友と挨拶するときは、笑顔を作る。
仕事の時は、なるべくきびきび動いて見せる。
——「ちゃんとしている人」に見られたくて。

でも、ほんとは。
その数秒のために、何時間も心を準備してる。

終わったらどっと疲れて、すぐ横になる。


何度も思った。

「わたしは、弱いんじゃないか」
「こんなことで崩れるなんて、社会不適合じゃないか」

だけど、あるときふと気づいた。

「これは“わたしが弱い”んじゃない。これは“そういう日”なんだ。」

そう思えた瞬間から、ほんの少しだけ、呼吸がしやすくなった。


もしあなたにも「今日はもう、なにもしたくない」と思う日があるなら、
それは“怠け”じゃないかもしれません。
あなたの体と心が、「休ませて」と伝えてくれているだけ。
そんなふうに、ちょっとだけ受け止められたら、
自分にやさしくなれるかもしれません。



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