星と重なっていく、私たちの日々
私が占星術を本格的に学び始めたのは、いわゆる「風の時代」に入った頃だった。
けれどその頃の私は、「風の時代」というものを強く意識していたわけではない。
ただ、なぜか気になった。
何かに引かれるように学び始め、あとから振り返ると、それがちょうど時代の節目と重なっていた。
占星術を学ぶことは、自分の人生って何だろう、どうして今こうなんだろう、と意味と原因を探るためだった。
目の前で起きていることを、ただ出来事として受け流すのではなく、自分なりに理解したかったのだと思う。
私たちは、星の示す通りに生きているのではない。
先にあるのは、日々の暮らしの中で起きる迷いや変化のほうだ。
占星術は、指示を出すものではなく、あとから「なぜ今こうなのか」を考える手がかりになるのだと思う。
あとで振り返ると、世の中の流れや自分の向かっていた方向が、星の動きと不思議なほど重なって見えることがある。
ここ数年、私はそんなふうに占星術を捉えるようになった。
「未来を当てるもの」や「指示書」としてではなく、人の生と宇宙のリズムを照らし合わせるためのものとして。
風の時代という言葉が広がり、冥王星は山羊座から水瓶座へ移った。
そして先月には、牡羊座ゼロ度の所で土星と海王星がピッタリと重なるという、象徴的な節目もあった。
こうした大きな天体の動きを知らなくても、私たちは日々を生きていく。
仕事をし、迷い、悩み、何かを手放し、また選び直しながら、毎日を過ごしていく。
それでも、時代の空気のようなものは、知らないうちに私たちの中に入ってくる。
社会の流れに揺さぶられたり、自分の価値観が変わったり、当たり前だと思っていたものを見直したり。
そんな変化の中にいる時、あとから星を見て、「ああ、こういうことだったのか」と思うことがある。
もちろん、同じ天体の動きがあっても、誰の身にも同じことが起きるわけではない。
ネイタルチャートは一人ひとり違うし、現れ方もまた、それぞれだ。
占星術でいう風の時代に入ったことは、私にとってやはり大きかった。
あの頃から、私は星を読むだけでなく、自分の人生と重ねながら学ぶようになった気がする。
そして今、冥王星の水瓶座入りや、土星と海王星の象徴的な重なりをリアルタイムで体感している中で、ますます思う。
私たちは、星に命じられて動くのではない。
ただ生きている。
それを運命と呼ぶのか、偶然と呼ぶのか、まだ分からない。
けれど、こうした大きな天体の節目を体感するこの時代に、自分もまた立ち会っていることに、私は静かな特別さを感じている。
占星術は、未来を命じるものではない。
今を生きる私たちの感覚や変化に、そっと輪郭を与えてくれるもの
なのだと思う。
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