【第11回】愛犬ティファニーの物語──さらに加わった症状たち──ケージと酸素ルームと、あふれる想い
壊死性髄膜脳炎の発症後、ティファニーの身体には次々と新たな症状が現れるようになりました。
もともと軽度だった**膝蓋骨脱臼(パテラ)**は、体重の増加とともに悪化。
歩き方にも明らかな影響が出るようになりました。
さらに検査では、脊髄空洞症、そして軟口蓋過長症・肥厚といった新たな疾患も確認され、またナックリングも…
現在は、体の一部が勝手に動いてしまう「ジスキネジア(不随意運動)」の症状も見られています。
飲み物で「むせる」のは昔からだったけれど──
ティファニーは、脳炎を発症するずっと前から、水を飲むと「ゲボゲホ」とむせてしまうことがありました。
でも、それは姉妹ちゃんたちも同じで──
「うちらの娘たち、お水飲むの下手くそだよね〜」
「毎回、溺れてるよね(笑)」
そんなふうに笑いながら、姉妹ちゃんのご家族とよく話していました。
ティファニーの姉妹のご家族とは、まるで本当の親戚のように深いお付き合いをさせていただいています。
このかけがえのないご縁も、ティファニーが巡り合わせてくれたもの──
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
食事中に、呼吸が止まってしまうことも
脳炎を発症してからは、水を飲む時だけでなく、ごはんやおやつを食べている最中にも「むせてしまう」ことが頻繁に起きるようになりました。
鼻に詰まってしまい、呼吸ができずに苦しそうになることも。
ひどい時には、息ができずに気を失ってしまったこともありました。
それは今でも続いています。
ある夜、緊急で地元の病院に連れて行く車の中で、ティファニーが急に呼吸できなくなり、
体の力が抜けて、ぐったりと私の腕の中に倒れ込んでしまったことがありました。
「このまま…」と、恐怖で胸が潰れそうになったのを覚えています。
そのとき、私と娘は車の中で何度も「ティファニー!ティファニー!」と叫び、必死に声をかけ続けました。
反応がないたびに不安が押し寄せ、
「お願い、生きてて…頑張って…!」
と祈るような気持ちで、病院へと必死に車を走らせました。
決断した「在宅酸素ルーム」の設置
こうした日々が続く中で、地元の獣医さんから「在宅用の酸素ルームをレンタルしてはどうか」と提案を受けました。
ティファニーは何度もフードやお水で呼吸困難になり、夜間に病院へ駆け込むことが続いていました。
そのたびにかかる
• 夜間診察料
• 酸素室の使用料
• 検査費用……
そういった負担もふまえ、獣医さんが
「病院に来る頻度を減らすためにも、おうちに酸素ルームがあると安心かもしれません」
と声をかけてくださいました。
それをきっかけに私たちも真剣に考えるようになり、今後のティファニーの体調を見据えて、レンタルすることを決めました。
ケージと、涙と、「ありがとう」の気持ち
酸素ルームを設置する場所に選んだのは、ティファニーのケージが置かれていた場所でした。
そのケージは、ティファニーをお迎えする2020年12月、
25年ぶりにマルチーズと暮らすことになる私たちが、期待と希望と少しの不安を胸に組み立てた
白とピンクのケージ。
先代犬ファニーちゃんを思い出しながら、
「ティファニー、どんな子なんだろう」
「喜んでくれるかな」
と心を弾ませながら用意したものでした。
そのケージを、酸素ルーム設置のためにたたみ、片づける日が来てしまった
思い出が詰まりすぎていて、
複雑で、寂しくて、
涙が出てきてしまいました。
「今までありがとう」って、ケージをギュッと抱きしめました。
酸素ルームが来てから
いま、ティファニーは
• 呼吸が速くなってしまった時
• 鼻が詰まって苦しくなった時
• お散歩の後
などに酸素ルームを使っています。
入りたくない時には、酸素マスクで対応しています。
おうちに酸素があるという安心感は、私たちにもティファニーにも、
大きな支えになってくれています。
病名が判明「軟口蓋過長症・肥厚」
その後、大学病院の主治医の先生が、呼吸器専門の先生に診ていただけるよう手配してくださいました。
そこで新たにわかったのが、
**「軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)・肥厚」**という病気でした。
これは、喉の奥にある「軟口蓋(柔らかい部分)」が、
通常よりも長く、厚くなってしまう病気です。
そのため、空気の通り道が狭くなり、
呼吸がしにくくなったり、食べたり飲んだりする時に詰まりやすくなったりするのが特徴です。
小型犬や短頭種に多く見られる病気で、ティファニーのように、成長や病気の影響で後天的に症状が出てくることもあります。
今日も、ティファニーが心地よくいられるように
呼吸ひとつとっても、気が抜けない日々。
けれど、だからこそ、ティファニーが**「気持ちよく、穏やかに」**過ごせる時間を、少しでも長く守ってあげたい。
今できることを、できるかぎり丁寧に、していきたい。
そう願いながら、今日もティファニーのそばにいます。
いいなと思ったら応援しよう!
いつも見守ってくださり、
本当にありがとうございます。
いただいた温かい応援のお気持ちは、
ティファニーの治療費として
大切に使わせていただきます。