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小説『楽園の烏』 八咫烏シリーズ 巻七 (第二部第一巻)終章  置き土産 登場人物・ストーリー <ねたばれ>

『楽園の烏』 八咫烏シリーズ 巻七 (第二部第一巻)終章  置き土産

<あらすじ>

180万部異世界ファンタジー、第二部開始!

<シリーズ累計180万部突破>
「八咫烏シリーズ」新章スタート!

新宿の片隅でたばこ屋を営む青年・安原はじめ。7年前に失踪した父から「山」を相続した途端、「山を売ってほしい」という依頼が次々と舞い込み始める。そこへ現れたのは、“幽霊”を名乗る美しい女。山の秘密を知るという美女に導かれ、はじめはその山の“中”へと案内される。
その場所こそは、山内と呼ばれる異界。人の形に変じることのできる八咫烏の一族が統治する世界だった――

猿との大戦(『弥栄の烏』)より20年の時を経て、物語は現代の風景から始まる。
舞台は次第に「山内」へと移り、動乱の時代を生き抜いた八咫烏たちの今、
そして新たなる世代の台頭が描かれる。

第1部以上のスケールで展開される、傑作異世界ファンタジー。

<目次>

第一章 逃避行
第二章 異界
第三章 貴族
第四章 地下街
第五章 慈悲
終章  置き土産

『楽園の烏』 八咫烏シリーズ 巻七 (第二部第一巻)終章  置き土産 

<ストーリー>

安原はじめが山の権利者であると奴らに知らせた人物が不明。
地下街から逃げた破落戸と子供が結託して仕掛けてきた。
地下街にいる大人には明確な人質がいる。
相互に監視しあい、怪し動きは報告させ報酬を与えていた。が今回はなかった。
朝廷は子供たちに安原はじめを取られてしまった。
朝廷の監視役である地下街の三治は、今回の件は何も知らないと言った。
トビは飛車を襲撃してきた連中とグルだった事になる。
三治が昔に声をかけてきた男がいた。 名は重蔵だと語った。

トビの要求は馬と女たちの同時開放。 
すでに、本日正午に馬と女工場の女たちは雪斎により解放された。
トビが人質となり、明日の正午にはじめと身柄交換が条件。
その時になったら人質が連れてこられる場所を教えると約束した。
分断された家族や仲間が人質なので、同時に開放する必要があった。
トビの真意と重蔵の思惑は違う可能性がある。

悪魔の雪斎がトビに報告した。 女工場の半分は工場に残った。
自らの意思で今の暮らしを選んだ。元は女郎だ。  半分は逃げた。

地下街ではじめの捜索は難航した。 三治の案内で頼斗と千早が見つけた。
大人2人と子供1人が言い合いをしていた。 重蔵とタカだ。
重蔵ははじめが使い道があるから開放しない。 交換に連れていかないと言った。
頼斗と千早が重蔵ともう1人を制圧し、はじめを救った。

はじめを救出した頼斗と千早は人質交換の現場へと急いだ。
千早が鳥形になりタカを乗せる。 頼斗が同じくはじめを乗せる。
交換場所は、この前視察に訪れた建築途中の堤防だ。
暫足された馬が自分たち同様に堤防めがけて飛んでいる。
断末魔が聞こえる。 よくみれば、目が白っぽい灰色をしていた。
失速して乾いた土のうえに落ちていく。
すでに20羽以上の馬が激しく翼を打ち地面でのたうちまわっている。
すでにこと切れているものもいた。
これ父ちゃん達だとタカが言う。
あの野郎、地下街攻略と同じ事をしやがった。 毒を飲ませたのだ。
悪魔が憎々しく語る、養老羽虫の毒は遅効性で、効き目には個人差がある。
今戻ってきたのは効くのが早かった。と

悪魔・雪斎と小悪魔治真が現れ、頼斗達に語り掛けた。
そして理解する。 花街で猿に化けて襲撃してきたのは後輩迦亮だった。
はじめに対し、頼斗に接待させ、迦亮に脅しを担当させる。
猿の毛皮と武器は本物。 猿の死体から皮を剝ぎ取って作っている。
反体派の起こした事件を猿のせいにして、制圧し皆殺しにした。
必要だったと悪魔・雪斎はほざく。
東領の関所に近い村が殺され焼かれた真相は猿ではなく、山内衆の仕業だとたどりつく。
村は地下街の残党の拠点だった。 残党に協力した村人も同様に全員殺された。
悪魔・雪斎は容赦なく報復措置を取って皆殺しにした。
堤防の下で死にそうになっているものを指して屑だという。
悪びれることなく、屑を殺しただけだと言う。
根っからの悪党で、心は悪魔に支配されている。
それを堂々と宣言する。
同じ八咫烏を山内の腫瘍・猿だと、ゴミだと言う。
ここは楽園ではなく地獄だと笑っている。 狂っている。

その時、流暢な御内詞(鳥語)が「聞くに堪えない」とその場の空気を遮った。
父は方言がきつかった。
訛ったまま話されると周りは何を言っているか解らなかった。
ずっと一緒に旅を続けたはじめは方言はわかるようになった。
その方言がここの御内詞(八咫烏語)だと。 
最初来たときは分からなかったが、徐々に思い出した。

はじめは、トビが人質の証拠だと持っていた物今持っているかと尋ねた。
ネイティブゴールド、自然金のかたまり。 純度の高い金鉱山の標本だ。
これが未発見の鉱床のものと知れたらどうなるか。 サンプルは複数ある。
そしてはじめが一定期間生きていると確認が取れない場合、父の見繕った採掘事業の伝手にここの住所と一緒に送られる。
この金はまぎれもなく山内産である。  この山は穴ぼこだらけにされる。
はじまが殺されたら、この異界も道連れに無くなる。
父はすでに50年前外界で戸籍を得、一大財閥を築き、天狗すら手に入れられなかった山の権利を言葉巧みに手に入れた。
父、安原作助は人間ではない。 朔王だ。  はじめは朔。
はじめは、悪魔に帰してくれるんだろうなと確認した。 もちろんですと。
何も手を打たずに、のこのこやって来たわけではない。
用意周到に自分に何かあったら、この山を開拓されるように仕組んでから来た。

朱雀門で、はじめを送り届ける役目を与えられた鳥天狗がはじめをトロッコに案内した。
その際、はじめは頼斗に一緒に来いと誘った。
頼斗は悪魔・雪斎に太刀を返上した。 小悪魔・治真にそれが意味する事を詰め寄られた。
はじめが山内に来た目的は、父を探しに来ただけではなく、売っても良いと思える誰かを見極めに来た。
はじめは期待に応えてくれるものを探している。
「人の真価は困難なときに現れる。仕方ないとあきらめず、ちょっとでも楽園に近づけようとする。
そういう輝かしいものを見たいと語る。
だから困難な今の状況に、貴族を優先し、率先して口減らしで山烏を殺していく雪斎は悪であり敵。
山内全体を純粋に守りたい人たち、真の金烏・内親王の紫苑の宮・皇后の浜木綿・真穂の薄・澄尾・長束・千早・翠寛 等正義を貫く善なるものに将来たどり着くのだろう。

頼斗は、太刀につけた符牒(ふちょう)に「山烏」という合言葉で、長期の潜入を悪魔・雪斎たちに伝えた。
まだ敵になるか味方に付くかはわからない。
悪魔・雪斎は、トビには裏で手を引く多少の知恵とそれなりの思想を待った敵がいる。と考え、直接聞きに牢屋にいった。
千早ではなくもっと狡猾で、貴族的な考えを持った誰かがいると推測した。
たぶん、紫苑の宮であろう。

トビに地下街から連れ出された赤ん坊の行方を教えた。
外界で己が八咫烏の自覚を持たない赤ん坊を人間として育てている。
再び山神の復活のため、玉依姫を造るためだ。
そして君の裏にいる人物を教えろと。 トビは幽霊だと答えた。
はじめをこの世界に送り込んだ人物と同じ呼び名だ。
治真が紫苑の宮がどうしているのだろうと語りかけた。

<登場人物>

・千早

金烏が襲われた際の山内衆の責任者。 責任を取って自ら山内衆を辞める。
善良な烏。

・長束

明鏡院・院主。 真の金烏の兄上であり、奈月彦の味方でもあり良き理解者であった。
奈月彦が幼いころ、外界に游学で命の危険から救ったのも長束であった。
善良な鳥で、悪魔たちと敵対。
味方の翠寛に紫苑の宮を託し、裏ぎった悪魔・雪斎から浜木綿と紫苑の宮を殺されかけたところを逃がした。
浜木綿・大天狗・真穂の薄・千早・澄尾の善良な者たちと共に、悪魔と対峙する。



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