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6|精子0 絶望の一週間

【沈黙】
宣告から一週間。
私たち夫婦の間で、
その話題が出ることは一度もありませんでした。

触れた瞬間に、
積み上げた日常がすべて壊れてしまいそうで、
ただお互いに腫れ物に触るような、静かすぎる時間を過ごしました。

夫は、涙一つ見せませんでした。

その強さが、私にはかえって切なくて、「本当はどう思っているの?」と聞き出す勇気すら持てませんでした。

【絶望】
頭の中を支配しているのは、
あの3分間で提示された言葉。
• 養子縁組
• 精子バンク
• 二人で生きていく道

「もう、私たちの子供に会うことは、物理的に不可能なの?」

その問いがループしては、答えの出ない暗闇に引きずり込まれる。

昨日まであったはずの「別の未来」が、どこを探しても見当たらない。
そんな絶望の中にいました。


【逃避】
次の日、私はどうしても仕事に行けませんでした。

外に出れば、幸せそうな妊婦さんが目に入るかもしれない。

友達に会っても笑えない。

今の私には、世界中のすべてが凶器に見えました。

だから、ただ、酒を飲み続けました。
現実を忘れたくて、感覚を麻痺させたくて。

あんなに夫と笑って飲んでいたお酒が、この時ばかりは泥のような味がしました。


これが、私たちのリアルな一週間でした。
綺麗な前向きさなんて、一ミリもなかった。
ただ溺れて、泣いて、動けなくなった一週間。
でも、底の底まで沈んだからこそ、見えてきたものもあります。
このまま、あの「3分」の言葉だけで、私たちの人生を終わらせていいのか?
その小さな違和感が、少しずつ、私を動かそうとしています。

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