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「十五番のゴンドラ」幻想 短編小説×AIイラスト(5分)

KOUです!

この短編小説は、元ネタを自分が作り、ChatGPTを使って清書しました。

挿絵には文章から画像生成したものを使っています。

文字数は約2000文字、5分ほどで読める読み切りです。

本作の最後にはキャラ設定と不採用の画像を掲載してあります。良かったらご覧ください。

「十五番のゴンドラ」


私は両親がいない。
父は医師で、母は看護師だった。物心つく頃から、ふたりは貧しい国々を巡り、医療の届かない人々のために働いていた。私はいつも、その背中を見て育った。

言葉の通じない国々、違う食べ物、慣れない匂い。そんな土地でも、両親は笑っていた。私は、そんな父と母を誇りに思っていた。

けれど、私が中学生になったある日、遠い国でふたりは武装勢力に襲われ、帰らぬ人となった。
突然の訃報に、世界が崩れた。
「人助けなんてするから——」
そんなことを思ってしまった自分が、今も嫌いだ。
誰かの命を救おうとして命を落とした両親。立派だった。でも、残された私は、どうすればよかったんだろう。

それから私は日本に戻り、祖父母と暮らすようになった。孤独と悲しみの中で、私はただ、勉強にすがった。成績表の点数が上がるたびに、少しだけ、自分が生きている意味があるような気がした。

あの日もそうだった。
塾の帰り道、自転車のペダルを踏みながら、暗い夜道をひとり走っていた。時間は夜の九時を回っていたと思う。

その時だった。

「ねぇ、遊ぼうよ」

小さな声がした。ハンドルを握る手が、反射的に止まる。
道の端に、ひとりの女の子が立っていた。年のころは、六歳くらい。白いワンピースにサンダル。無垢な瞳で私を見つめていた。

「こんな遅い時間に……どうしたの? お父さんやお母さんは?」
「ううん、先に行ってるって。だから、連れていってくれないかな? あそこに」

女の子が指差したのは、まっすぐ続く一本道だった。

私は少し迷った。けれど、その瞳を見て、断ることはできなかった。
「じゃあ、自転車の後ろに乗って」

女の子は嬉しそうに頷き、私の自転車のキャリアにちょこんと腰掛けた。
「こっちにまっすぐね」
声に従い、私はペダルを漕ぎ出した。

どこか懐かしい風景が過ぎていく。やがて、私は気づいた。この道は、昔、両親と一緒に行った遊園地へ続く道だ。けれど、その遊園地は数年前に営業を終了しているはずだった。

「この先に、ほんとにお父さんとお母さんが?」
「うん。待ってるの」

不思議な気持ちのまま、自転車はやがて、錆びた鉄の門の前にたどり着いた。

そこには、確かにあの遊園地があった。看板は色あせ、扉には鎖が掛けられていた。けれど、鎖はもろく、軽く引いただけで外れてしまった。

少女と私は、ひっそりと遊園地の中に足を踏み入れた。

その瞬間——

パッ、とすべての明かりが点った。
停止していたはずのメリーゴーランドが、ゴーカートが、ジェットコースターが、動き始めた。音楽が流れ、風が甘い綿あめの匂いを運んでくる。

「乗りたい!」

少女は歓声を上げ、馬にまたがった。くるくると回るメリーゴーランドで笑う姿が、夢の中のようだった。

私は混乱しながらも、彼女のそばにい続けた。彼女はゴーカートに乗り、パンダのぬいぐるみに抱きつき、くるくると動き回った。

「最後に、あれ乗りたい!」

少女が指差したのは、観覧車だった。闇にそびえるそれも、まるで生きているように回転していた。

「一緒に乗ろうか?」
そう言うと、少女は小さく首を振った。

「お姉ちゃんは、まだやることがあるでしょ。私は、ひとりで大丈夫」

「……本当に?」

「うん。観覧車がいちばん上に行ったら、手を振るから、見ててね」

彼女はにっこりと笑って言った。
「今日、すごく楽しかった。ありがとう」

十五番のゴンドラに乗り込んだ少女は、ゆっくりと空へ昇っていった。

やがてゴンドラが頂上に達したその時、まばゆい光がパッと弾けるように放たれ、それが空へと昇っていった。

私は、息を呑んだ。

観覧車が一周して、十五番のゴンドラが地上に戻ってきたとき、中は空っぽだった。

その瞬間、園内のすべての灯りが一斉に消えた。私は静寂と月明かりの中、もとの門を目指した。

——夢だったのだろうか。

帰り道、自転車を漕いでいると、道の先にひとりの老人が立っていた。

「お嬢さん、まさか、あの廃墟の遊園地から来たんじゃないかい?」

私は小さく頷いた。事情を説明しても信じてもらえない気がして、黙っていた。

「昔な、あそこでは大きな事故があってね。小さな女の子を連れた三人家族が、道の崖から落ちて亡くなった。あの子、遊園地を楽しみにしてたんだろうな。気の毒な話だよ」

私は背筋に冷たいものが走るのを感じた。あの女の子って——

「ところで、お嬢さん。ひとつ、頼みがあるんだが」

老人が言った。「実は、妻の墓参りに行きたくてね。でも、どうしてか、この場所から動けないんだよ」

私はふと、彼の足元を見た。
——足が、透けている。

「わかった。おじいさん、自転車に乗って。私が連れていってあげるよ」

私は、再びペダルに足を乗せた。
暗い道を照らすのは、やさしい月の光だけだった。


終わり

********************


いかがだったでしょうか?

以下にはキャラ設定と本編に入れられなかった挿絵、不採用になった画像を掲載します。良かったご覧ください。


沢井 ユズ(さわい・ゆず) 16歳

白いワンピースの少女 約6歳

おじいさん 70代後半〜80代前半

本編に入れられなかった画像↓

園内の全ての灯りが一斉に消えて月明かりだけが残るシーン

ここからは不採用画像↓
女の子が登場するシーン。ユズの顔が可愛くないので不採用。

ゴンドラが頂点に達して光が上に登っていくシーン。気に入ったけど観覧車の鉄鋼の灯りが消えてしまっているのでやむなく不採用。

おじいさんがユズの自転車後ろに乗るシーン。
おじいさんの位置が不自然で不採用。
自転車に2人乗りするシーンが全く上手くいかずに10回以上やり直した・・・。その内の2枚。

今回は以上です!

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