見出し画像

とことん私

20字自己紹介の記事の続き。
60’sの青臭い大真面目な独白。

「これって私の人生ですよね」

私の内側から聞こえる
ふざけた言い方、呆れたような声。
企画応募のため頭をひねっていたはずが
急に悔しさが滲んだ。

いつの時代も大人の都合は勝手だ。
「素直で聞き分けのいい子」が可愛がられる。
求められるままに、ずっとその経験則でやってこれたのに。

幼い頃から母の顔色を読むのが得意だった。
先生に褒められるのがうれしくて頑張った。
どんな場も、気の利く子が私のウリだった。
夫の機嫌を取るのは無意識にやっていた。
良かれと思って子育てに100%専念した。
先回りして危ないものは取り除いてやった。

それ、全部間違い。
自分を後回しにして、裏目に出たね。
ちゃんと自分の頭で考えないと。
ここからは自己責任で頑張るしかないよ。

頭の内側がうるさい。

「私のせいなの?」
内側の声はもう黙ってしまった。
私が文句を言ったところで
誰も何もしてくれない。

しがみついてきたものは間違いで
未来予想図は破られた。
「ママみたいにすれば大丈夫」
言った自分の口が恥ずかしい。
私も勝手な大人の都合を振り回していた。

でも
気持ちの話をいったん横に置いておけば
私の家庭はどん底の環境とは別物だ。
家族みんな生きていて
身の回りのことは一人でできる。
衣食住に困らない。
刑罰に問われてもいない。
現状、それぞれが自分で選択できる未来が
続いている。
ならば、私は私の未来地図を書けばいい。
自分の好きなように、一人で。
家族のことばかり気にして
余計なお節介をする私は
もうおしまい。
私は自由なんだ。
気づくのが遅い。

自分の努力で変えられないことがある、
そう知ったのも40代半ば。かなり気づくのが遅い。
それまで順風満帆な人生を送ってきて、
人の痛みに充分に共感できない人間だった
と思う。
そこから降って湧いたように、
両親の看取りと自分の乳がん手術が続いた。
3年かかって一段落した時は、今思えば
感情をあまり動かせなくなっていた。
自分の孤独感と喪失感を無視して、
代わりに愚痴と不機嫌という症状を全開
させて子ども達に毒を吸わせてしまった。
子ども達がうずくまった冬から10年が経つ。
少し落ち着きを取り戻してnoteを始めてからちょうど5年。
すうぷのnoteは、意図せずして私の人生の大転換点の記録になっている。
もがいて考えて励まされて少し動いて、
今も行ったり来たりが続くそのままの日々を脈絡なく思いつきで綴ったnote。
つまり、ごった煮。
涙の粒は小さめかつキレイめに見せたい、
という優等生的な見栄っばりは、
とっくに透けて素が見えているに違いない。
私は隠しておくのが苦手だから。
でも「きれいごと」を唱えるのは、前を向くためのおまじないでもある。
変われる、まだ間に合う、大丈夫。
無条件に信じる気持ちが、私を支えてくれる。

家族のことが私の悩みの95%ぐらい。
大変なことが起きる度に、
夫との距離がどんどん遠くなる。
不安定な子ども達は
目に見えて変わることがあったり
またすぐに動かなくなったりする。
寄り添うことは難しくて
いまは家族の距離は少し遠いけれど。
そして、年齢だけは社会人になった子に
手を貸すことはこの先ますます
難しくなるけれど。
それでも、ゆるく家族が繋がっていれば
なんとかなる、きっと。
彼らの未来は彼らが作る。
頼られたら一緒に考えればいい。
しごく当然のことなのだ。

解らないことは解らないままで
私は、まるごと子どもを信じる。
子どもを応援する。そう決めてしまおう。
提案も助言も手出しは不要、と線を引く。
いちいち感情に呑まれてはいられない。
結局は自分の感情が自分を疲弊させると、
10年かけて痛いほど思い知ったから。
もう、私は私の人生の先を楽しくすることを
第一に考えよう。

そうは言っても
自分の人生の手綱を握った今
なぜか動けない。
きっとこれまで
自分と向き合ってきたようで
そうではなかったんだろう。
探してばかりで決められない。
失敗が怖くてチャレンジできない。
集中力が続かず、予想外に時間がかかる。
ある日突然、思いきった行動に出て驚かれることもある。

慣れていないことは慣れていくしかない。

変わりたいと思えば変われるんだ。
他人事のように無責任な愚痴ばかり言って
判断を間違えることは、もうしたくない。
一人で決めきれなくてグズグズして
さらに事態を悪化させたくはない。

今なら少し解る。
速やかな判断と行動、絶え間ない選択が
自分で決めたという手応えをもたらす。
その手応えから生まれた責任感が、間違えても後悔しないで前を向く推進力になる。
能動的な人生はこうして作られる。

私の重い腰がようやくモゾモゾしてきた。
明日もあの手この手で自分をそそのかしてやろう。
迷える老羊の覚醒を止めてはならないのだ(笑)



見出し画像は、ひいろさんのイラスト。
みんフォトからお借りしています。

この記事が参加している募集