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No.427 【プレポジション(守備の準備)にまつわるあれこれ】

No.427【プレポジション。守備は、ボールが来る前に始まっている】
 「前にプレポジションについて書きました」と言ったことがあります。でも、よく調べたら、ちゃんと整理して書いていませんでした。はい。私の天性のテキトーという才能が、ここでも発揮されました。
 ただ、似たような話はこれまでにも何度か書いています。
 忍者の動き、ゴキブリのステップ、レシーブの準備、レセプションの選択肢などです。
 今回は、あらためて「プレポジション」について整理してみます。
 プレポジションとは、簡単に言うと、ボールが打たれる前に、守備の準備をしておくことです。ディグ、レセプション、ブロックフォロー、チームの中でのセカンドタッチ、相手コートから返ってくるボール。守備の場面はたくさんあります。
 大事なのは、ボールが人に当たってから動くのではなく、当たる直前には、もう体が少し動き出す準備をしていることです。
  相手が打つ直前。
  味方がボールに触る直前。
 その一瞬で、少し重心を下げます。足の裏で床を「グッ」と感じます。これだけで、最初の一歩が少し速くなります。
 たった0.1秒の差かもしれません。
 でも、その0.1秒で、ボール2個分くらい先のボールに届くことがあります。バレーでは、この「ほんの少し」がものすごく大きい。ただし、注意があります。
 跳びはねてはいけません。
 ピョンと上に跳ぶと、次の一歩が遅れます。イメージは、頭の高さをあまり変えずに、床の上をスッとすべるように動くことです。前に重心を残して、低く、細かく、ササッと動く。そうです。ここで登場するのが、ゴキブリのステップです。名前はかっこよくないですが、動きはかなり優秀です。
 
 では、自分ができているかどうかは、どう確認すればよいでしょうか。わかりやすいのは、動画で見ることです。
  相手が打つ直前に、少し体が沈んでいるか。
  足が止まっていないか。
  打たれた方向に、ほんの少しでもササッと動き出しているか。
もし、相手が打たなかったとしても、自分の体が「そっちに行くぞ」と少し動き出していたら、いい準備ができています。
 だるまさんがころんだ、みたいな感じです。「んだ」の瞬間に、ピタッと止まっているようで、実は次に動ける準備ができている。

 わかるかな。わかる人には、たぶんわかる。

 ここで、ステップバックやスプリットステップについても少しふれておきます。これは、もともとテニスなどでよく使われる動きです。相手が打つタイミングに合わせて、軽く足を開き、次の動きに入りやすくする準備です。
 バレーでも、とても役に立ちます。ただし、使い方には注意が必要です。
 「跳ぶ」のではありません。「下げながらスライド」です。
  重心は前。
  体は低く。
 両つま先より、両ひざと腰が少し前にあるようなイメージです。この形ができると、体は前にも横にも動きやすくなります。
 守備は、ボールが来てから始まるのではありません。ボールが来る前に、もう始まっています。リカバリが続く場面では、このプレポジションの連続です。
 
 一回準備して終わりではなく、準備、反応、また準備、また反応。
 そして最後に一番大事なのは、絶対につなぐという気持ちです。
 気持ちだけでは届きません。でも、気持ちがなければ、準備も遅れます。
 低く、前に、ササッと。
 
 ボール2個分、仲間に希望をつなげるために。
 守備は、ボールが来る前に始まっている。
 プレポジションとは、そのための小さくて大きな準備です。


※ここまでが【選手向けリライト版】です。
※ここから下は【オリジナルテキスト】になります。


No.427 【プレポジション(守備の準備)にまつわるあれこれ】
 ちょいバレ314で「以前、「プレポジション」について記載しました」と書きましたが、調べてみたら、ウソでした。項立てして整理してないものですから、これも私の天性のテキトーという才能。26【スキーの技術から・・・屈伸抜重】、132【レセプションの選択肢】、343【レシーブの基礎】にその解説が前提での記載があります・・・前提を詳解説してもいないのに・・・内容としては、忍者だったりゴキブリだったり、表現は色々。
 改めてここで、プレポジションの意識と動きを整理しておきます。状況設定は、ディグ、レセプション、ブロックフォロー、チーム内のセカンドタッチ(時にはサードタッチ)、アタックヒット(相手コートからの全ての返球)の場面です。全ての守備においてこの意識と動きを、ボールが人に接する直「前」に重心の移動(先行動作)が始まりつつある「ポジショニング」を行います。この意味で「プレポジション」です。
ボールが人に接する直前、重心を瞬時に下げ地面からの抗力を足裏や下半身に「グッ」と感じる意識をもちます。これで同じ筋力の場合初動のスピードが、理論上0,1秒、届く距離は・・・猛ダッシュでエンドラインから遠くに飛んで行ってしまったワンタッチボールを0.7m先まで捕球できます(小学生)。もう少し距離の少ないコート内のバックプレーヤーのディグならボール2個分。重心は前にキープします(これは343の一部コピペ)。頭の高さを変えず、地面をスライドさせるように小さな刻みでもいいので一歩目を出す。跳びはねる動きは厳禁です。
 その意識と初動ができているか否かの確認方法はいくつかありますが、姿勢については、VTRなど最近では手段が豊富。自分で確認するには、「そのアタックヒットが仮に来なかった場合に、重心の移動に伴って、ほんの少し、ゴキブリのステップがササっと想定の方向に移動して終えられているか否か」が、わかりやすいと思います。だるまさんがころ「んだ」「んだ」「んだ」・・・ってわかる?
 さて、ステップバックやスプリットステップについても補足します。これらは、元々、テニスの基本の動きとしてレクチャーされてきた言葉です。レセプション時にステップバック実施している中学をで見たことがあります。ステップバックは、一旦下がり、両足を開いて地面を踏みつけ前方に1~3歩移動する。この言葉を私が当時使わなかったのは、跳びはねるイメージが言葉から連想されてしまうこと。試合でレセプション時にジャッジミスが増えたことなどから、試合で使うには相当の訓練を要します。イメージの習得としては有効です。スプリットステップは、テニスのように、このタイミングで必ず相手がヒットしてくることが明らかなスポーツには、特に有効です。
 と、バレーでは? もちろんとても有効です。ただし、活用には注意が必要です。イメージは、「跳ぶ」のではなく「下げながらスライド」。重心は前に。敏腕コーチの説明がわかりやすかったので、引用します「両つま先より両膝、腰が前」。これで上半身が整えば、パワーライン(ちょいバレには9回登場していますが、項立てしての解説はいずれ)はMAXの準備ができます。
 リカバリの連続場面では、プレポジションの初動準備の連続、そして最も大事なのは絶対繋ぐ意志と遅れぬ策。これでボール2個分、チームメイトに希望をつなげられます。


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