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人生で本当にやるべきことは、「何もしない時間」からしか生まれない

「純粋意欲で生きる」。そのためには、何か新しいことをはじめないといけないと思われている方が多い。

でも実は、「純粋意欲で生きる」ための最初のステップは、何かを「足す」ことではなく、すべてを「手放す」ことにあります。

手放すというのは、数日や1週間程度の休みではありません。数ヶ月、あるいは数年単位の「余白」を持つことを、自分自身に許せるか。

現代の日本において、予定を真っ白にすることは、ある種の「修行」に近い難しさがあります。仕事も娯楽も毎日大量に押し寄せてきますし、周りからはそれを「タイパよく」こなすことが求められます。

「純粋意欲で生きる」ためには、なぜこの余白が大切になってくるのか。その仕組みを解説しつつ、世界では当たり前に行われている「人生の初期化」の方法についてお話しします。

このnoteがおすすめな方はこんな方です:

・日々やらないといけないことに追われる毎日でいいのか不安に思っている
・やりたいことが多すぎて、キャパオーバーになってしまっている
・今の仕事や活動をやりきった感じがするけど、次にどうすればいいかわからない


なぜわたしたちは「人生で本当にやるべきこと」が見つからないのか?


「自分の人生を自分で決めて、取り組む」ということは、人生の命題と言えるくらい重要。でも、それは緊急ではない。

多くの人は日々のルーティーンに追われて、「人生で本当にやるべきこと」ではなく、「今の自分ができること」を積み上げてしまっています。

「今の自分ができること」を休みなく積み上げることで、「自分が本当にやりたいこと」を考えて試す時間を失っているのです。

たとえばわたしはよくコーチングで「お金の心配をせずになんでもできるとしたら、何をしたいですか?」と質問します。みなさんはどうでしょうか。

そのとき返ってくるのは:

・疲れが取れるまで寝たい
・気が済むまで遊びたい
・旅行して世界一周したい

こんなお返事がほとんどです。でもこれは、一生お金に困る状態にならなくても、今からでも可能な範囲で叶えられる願い。普段の日常生活で感じている抑圧やストレスからの解放です。

「純粋意欲を探す」のは、忙しい日常生活の延長線でもできること。

でも、「純粋意欲で生き直す」ためには、「余白」がある状態を「非日常」から「日常」にする必要があります。

休みがあるのが「非日常」であるうちは、純粋意欲を基盤とした新しいライフスタイルは見えてきません。

「余白」がある状態を「非日常」から「日常」にする期間は人によりますが、数日もしくは一週間程度の休暇では変わりません。短くても数ヶ月単位、長いと数年単位かかるでしょう。

何もしない時間をこんなに長く確保することは、現代日本においてはある種の「修行」に近い難しさがある。

だからこそ、今までのライフスタイルや生活水準を壊し、「純粋意欲で生き直す」のは、とても難しいのです。

世界に見る「余白」をつくる3つの具体策


「数ヶ月から数年単位で何もしないなんて、そんなの非現実的だ」

ここまで読まれた方のほとんどはそう思うでしょう。実際わたしも日本ではそのような生活を送っている人にほぼ出会ったことがありません。

日本人は良くいえば勤勉、悪くいえば周りに流されやすい。終身雇用を前提とした働き方が長年根強かったこともあり、ほとんどの人が「自分は長期の休みなんか取れない」と思い込んでいます。

長期の休みを取ることを、どのように自分に許可するか?

実は世界を見渡すと、「自分の人生の方針を決め直すために、長期の休みを自分に許可する」仕組みはいくつか存在します。

1. 学生・若者向けには「ギャップイヤー」

まず、欧米の若者の間でよく見られるのが、ギャップイヤー。

これは高校卒業後から大学入学の間、または大学や大学院の在学中に年単位で自主的に休みを取ることです。

若いうちに社会からの期待ではなく、自分が望む方向で人生を歩んでいくことを決めることができれば、その後積み上げていくもののズレも小さくなります。

もしあなたが高校生や大学生で、そのまま大学進学・就職の流れになんとなく乗っていくことに違和感があるのであれば、若いときのギャップイヤーほど長期的に見て効果的な時間の使い方はないと思います。

「自分の人生の方向性を決める」ために年単位のギャップイヤーを取る場合、次のことに注意するとより効果的かと思います。

①親元から離れる
→せっかく「自分の人生の方向性を決める」ために時間を割いていても、実家暮らしだと親からの影響を多大に受けてしまい、あまり効果はありません。欧米では大学から寮やシェアハウスで暮らすことが一般的ですが、これは「自分で決める」練習をするために理にかなった方針だと思います。

②「社会と関わり、考える」習慣をつける
→年単位で休みを取っていても、ひとりで完結すること(ひたすらゲームをするなど)をやっていては人生の方向性は決まりません。なにかつくりたいのであれば表現の場にも出てみる、アルバイトやインターンをする、など社会とかかわりながら「自分が好きなこと、嫌なこと」にアンテナを立てて考える習慣をつける必要があります。

2. 自分で舵を握るなら「キャリアブレイク」

社会人になってから自主的に休みを許可する方法としては、キャリアブレイクがあります。

キャリア(career)のブレイク(break)なので、文字通り今までやってきた仕事を一度辞めて休むことを指しています。

日本でキャリアブレイクというと、「仕事で精神を壊したから休む/辞める」というネガティブなイメージがまだまだ一般的なように思います。

でも健康なときにキャリアブレイクしたって、別にいいでしょ?

本来は何の問題もないですし、むしろ体調が悪い中で辞めて再スタートを図るより、元気な状態で新しいことを探した方が健康的に動けます。

たとえば転職するときに次の会社を決めてから有給を消化するのではなく、 休みの期間をあえて自分で設けてから転職活動して、次の場所で働くというのもキャリアブレイクに入ります。

海外留学やワーキングホリデーも、キャリアブレイクのひとつです。わたしの場合は2022〜2023年の教育大学院への留学がキャリアブレイクになりました。

留学については物理的に場所を移動するので、 強制的にライフスタイルがリセットされます。わたしは日本にいたときはイヤイヤ通勤電車に乗るのが当たり前でしたが、アメリカでは家と大学の間を歩いて移動するだけ。「自分の好きな『学ぶ』ことだけをやっていいのか!」と目から鱗でした。

健康なときにキャリアブレイクできないのは、ほとんどの場合お金が心配で、一歩を踏み出すきっかけがないからだと思います。

でも海外留学やワーキングホリデーでキャリアブレイクするなんて、健康ではあるものの追加の出費がかかることです。そう考えると、追加の出費はなく、日々の生活費だけが必要な状態で仕事を辞めることも、そんなに悪くない気がしてきます。

3. オランダでは1ヶ月単位の長期休暇が当たり前

そうは言っても、「余白」をつくるために今の仕事を辞めるという決断を自分で下すのは、結構勇気がいること。

まずは「少ないリスクで長期の休みを取ったらどうなるのか検証してみたい」という方には、今の職場で1ヶ月単位の休みを取ることをおすすめします。

そしてこれが今の日本ではあまり現実的ではないことも、理解しています。でも長い休みを取れるようになっていくと、働いている人の幸せにつながり、最終的には職場自体も今よりもっと生き生きとした場になると思っています。

わたしが幼少期に住んでいたオランダでは、20年以上前から夏休みを1ヶ月取るのが当たり前でした。夏休み中は家族と一緒に暖かい南欧に向かってキャンプをするので、仕事の連絡はほとんどつながりません。

「どうやって仕事が回っているんだ」と思うかもしれませんが、全員がバラバラの時期で1ヶ月休みを取ると「仕事が回らない前提、あるいは年に11ヶ月働く前提で仕事を計画する」のが当たり前になります。

どんな人にだって体調を崩す時期や、家族に時間をかけないといけない時期はあり、みんな「お互い様」だという考え方です。

少なくても1ヶ月程度の休みを取ることができると、普段の仕事のストレスやルーティーンから抜け出し、新しい発想で物事を考えることができます。その上で今の仕事の良さに改めて気づく人もいるでしょうし、人生でもっと違うことにチャレンジしたいと思う人もいるでしょう。

今の日本では、たとえば産休・育休でやむを得ず今の職場で働くことができなくなってしまった女性が、会社から離れた時間を活用して新しい道で活躍することも多いです。

その場合もせっかく今までの生き方から脱皮する機会なので、それまでのライフスタイルや生活水準にとらわれずに、「自分が本当に何を望んでいるのか」を追求することが大切になります。

余白の「時間」をもうけたとして、「お金」は…?


「純粋意欲で生きる」ための最初のステップは、数ヶ月、あるいは数年単位の「余白」を持つことを自分自身に許すこと。

「余白」があることではじめて、「自分はこういうことがしたかったんだ」という想像力を働かせることに時間を使うことができます。

一方で、「でも時間の余裕を持つためには、お金が必要…」と思われる方も多いはず。今後の「純粋意欲ラボ」マガジンのnoteでは、お金に対する考え方についても書いていきたいと思います。

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おくだまなみ|ライフデザイン研究家 応援ありがとうございます!ライフデザイン研究家としての新たな実験の原動力にさせていただきます。

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