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【寄り道】ジャンヌ像製作日記5:サバトン①計画立案

聖カトリーヌの剣をなんとか形にしたのでついに本体の鎧に手を出します。
なるべく難易度の低い所からはじめたいと考えた末にサバトン(鉄靴)から開始することにしました。

サバトン

元になるのはアドリアン・アルマンですが、手持ちの資料が少ないのでもう少し資料を集めて、ジャンヌの当時の鎧がどんなだったか推察します。(スケッチに忠実に作ったたら良さそうなものですが、この辺りは唯の趣味です。)

まず、当時の鎧のサバトンのデザインは大きく分けて以下の2パターンに大別されます。

当時のサバトン

つま先部分の形状が大きく違っています。
ジャンヌが身に着けていたのはどちらのタイプでしょうか?
まずは当時の資料を出来るだけ集めます。
当時の金属鎧は大きく分けてミラノ風とドイツ風の2つに分けられる事が解りました。左の尖ったつま先はミラノ風、右のアヒル口風の形(ダックビル)はドイツ風です。

ジャンヌが最初に着たフルプレートは、所謂「白い鎧」と称されるトゥールで作成されたものです。白い鎧といっても白く塗られていた訳ではありません。装飾の無い鎧という意味です。よって鎧はレリーフ等のない銀色の鎧であったと考えられます。

作成したのはトゥール(Tours)の町、コルベール通り39番地の、「武装した乙女の家(maison dite de la ‘Pucelle armée’)のコラ・ド・モンバゾンです。
(作成期間から当然複数人の手が入っていたと考えられます。)
彼には報酬として100エキュが支払われた記録があります。

トゥールの装した乙女の家

彼はミラノ風の職人でした。よって左側のサバトンが近しいと思われます。
1420年代のサバトンは独立した靴というよりは、皮の靴に装甲を被せて固定する構造が主流でした。よって実際の靴の形に沿った造形になることが予想されます。

結果としてサバトンの構造として特に参考にしたのは以下の動画でした。

Sabatons - Armor for the Foot

こんな感じだったはず

今回はこの構造を再現する事を目指すことに決定しました。
続いて作成の計画です。
元にするのはこの足パーツです。

元の足

ここにパテで鎧を被せた状態を再現したいと思います。
まずは粘土で練習をします。粘土で上手にできたらパテで本番という訳です。
最初に挑戦したのは粘土で薄い板状のパーツを沢山作り、それを被せて装甲の重なりを表現する方法です。
何度も何度も粘土を薄く延ばしで重ねる練習をします。

粘土で練習

結果として、それは失敗に終わりました。粘土を重ねると分厚くなりすぎて不格好になります。
もう一度検討を開始します。
当時の装甲の厚みはだいたい2.0mmから1.0mmです。良く動かす足の装甲は1mm程度であったと考えられます。女性の筋力を考えるともうちょっと薄かったかもしれません。
今回のモデルは9%のサイズで作成なので・・・0.1mmに加工しなくてはいけません。0.1mmの粘土やパテの層を作って加工する技術は私にはありません。
計画変更します。
パテで大まかな形を足の周りに作成し、装甲の重なりを彫り込みで表現する方法です。
きっとかなりの難易度が予想されますが、これからの製作を考えるとどうしても超えなくてはいけない壁です。
挑戦してみる事にしました。

目次:【寄り道】ジャンヌ像製作日記

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