好きなようにしてください
わたくし、人事という職について13年ほどになります。
これまでにもNWエンジニア、プロジェクトマネージャー、営業などを社内異動や転職などにより経験させていただきました。そして、無職も経験済みでございます。
熱しやすく冷めやすく、飽き性な私なので、ひとどころには留まれず、転職を重ねることも致し方無しと思ってきたのですが、幸いにも人事という職にはまだまだ飽きることがなく、もう少し続けてもいいかな、などと思っている次第でございます。
いつもはふざけた記事が多い私ですが、久々に人事として、ひとつ記事を書いてみたくなったのであります。
キャリアチェンジや転職、無職を経験した人事職の私が言いたい事はたったひとつ。
【好きなようにしてください】
これに尽きるんです。
「なんて投げやりで適当なアドバイスなんだ!!」
「もっと真剣に考えろ!!」
と憤りを感じた方もいるかもしれません。
でもね、本当にこれしかないんですよ。
その時その時、あなたが心から感じたままに、好きなようにする事が【いちばんいい働き方】なんです。
人事をしていると、非常に多くの方と語らう機会を得ることができます。
具体的には、採用の面接(主に私の場合は中途採用)や育児・介護休業中の社員との定期面談、メンタル不調社員との人事面談、チームメンバーとの1on1、若手社員とのキャリア面談、退職社員との最終人事面談…など、お喋り好きの私でもお腹いっぱいになるぐらいの面談機会があり、多くの人の考えに触れることができます。
そうやって数多くの面談をしてきて痛いぐらい理解したのは、人間って考えが変わるんですよ。言ってる事が変わるんです。これはもう当たり前なんですよ。
ある時の面談では「出社が嫌なので、在宅勤務がいいです」って言ってたのに、次面談したら「在宅より出社の方が同期とも毎日会えるし、先輩にもすぐ質問できるし出社の方がいいです」って言うし。
「プロジェクト案件だとプレッシャーがかかるので嫌です」って言ってたのに「運用保守案件は面白みがありません」とか言い出すし。「私はマネジメントが入社当時からしたくて」と言ってたけど、役職ついて管理職になったら「マネジメントしんどいので、退任します」とか希望してきたり。
採用面接では「独立しましたが、やはり雇用されている方が安定すると気づき、御社への入社を希望します」とか、「経済的に自立したのでFIREできると思って無職になりましたが、1年で無職に飽きたのでもう一度働きたいです」とか。
育休中の社員とかも、ある時の面談では「3年育休取ります。夫婦で。(社内結婚で、夫婦で育休取得中。我が社は3歳まで育休取得可能)」とか言ってたのに、2ヶ月後には「やっぱり夫婦で家の中にいると社会から取り残された気分になってしまうので早期の復職を希望します。」とか言って保育園申し込みのための就労証明書の作成依頼してきたりするし。
もうね、何年も何年もそういう方々を数多く見てきましたので、面談内容については、真剣に親身になって聞きますし、必要なサポートはしますけど、大騒ぎはしないようになりました。(もちろんインシデントが発生していれば、即座に対処します)
「今のこの人はこう考えているのだな」
とそうやって認識するようにしています。
これは別段、その人たちが無責任だという事を言いたいわけではありません。
【その人の、その時に置かれた状況や環境において、それが心からの声だった】だけなのです。
その声に従って働き方を変えればいいんです。
転職だってこのご時世ありだと思います。
いろんな職に就くことで、自分に合った職が見つかるかもしれません。
無職だって経済的に許せばやればいいんです。そのために投資をしてみるのはありでしょう。(生きる上でお金はいるから)
働かずにいることで、自分の労働観みたいなものがやっとわかる事もあるでしょう。実際私はそうでした。
無職を経験したからこそ、労働に対してフラットな気持ちで考える事ができました。無職になった当時、幸いにも夫の収入で充分生活はできたので、働かないという選択肢もありましたが、私は再び働くことを選択しました。ここには自発的な要素が強く、新卒の時や独身時代とは異なり、【“自ら選択して”働くことを選んだ】という思いがあります。
もちろん、育児をしながら、仕事との両立に疲労困憊になる事もあります。ヒーヒー言ってるときももちろんあります。
ただ、私は「この仕事を続けているのは自分の選択であり、自分のわがままなんだ。だから頑張ろう」という認識があるので、踏ん張る事ができました。
だって今の世の中、フリーランスで好きな時間に仕事する事も、フルリモートで在宅で子供を見ながら仕事する事も、なんならさらなる収入アップを目的に転職する事も、投資で収入を得て自分は働かない事だって、自分の選択や努力次第で出来るわけですよ。にも関わらず、私は転職もせず今の会社で今の人事という仕事を続けているわけです。
つまり、私はすでに【好きにしている】わけなんです。
そこにはある種の納得感があるわけなんです。
自分でデザインしたもの、という感覚です。
この納得感を得た状態だと、人から何を言われてもあまり大きく揺れる事もブレる事もありません。
昨今は、人事なんかしてなくても、さまざまな人の生き方や意見を、目や耳にする機会があります。
そういった場合、時に【自分の生き方は果たして正しいのだろうか】と不安になってしまう事もあるでしょう。
そして残念な事に、自分の考えや生き方を肯定するために、他の考えや生き方を否定する人なんかもいたりするので、そういった人を見かけると【そんな事しなくていいのになぁ】と悲しい気持ちになる事があります。そういう声に傷ついてしまう人がいないか、それだけが心配だったりします。
そんなの気にしなくていいんですよ。
その人にはその生き方が正解だっただけで、あなたにとっても同様に正解かどうかは別の話です。
まず向き合うべきは、今現在の自分の心と体の声です。第三者の見知らぬ人の声など、BGMぐらいに思えばいいんです。
自分の声に正直に生きれば良いと思います。
あなたの人生はあなたのものですから。
あなたがデザインしていけばいいんです。
過去の自分と言ってる事が変わっても全然大丈夫。
それが今のあなたの声であり、今の正解なんです。
もちろん、面談をしている中でも、悩んでいればアドバイスはします。色々場数踏んでますし、勉強もしてますからね。それで涙を流したり、感謝される事もありますけど、でも、私のアドバイスなんて、あくまで一意見でしかありません。
子供ならまだしも、社会に出た大人に対して何かを強いることなんてできないし、そんな権限誰にもないんです。そしてもちろん、誰かの選択や人生を否定する事もできないし、そんな権限はありません。
いいんですよ、あなたの好きにして。
それがあなたの正解なんです。
自分の人生、自分の好きなようにしましょう。
それがあなたにとってのいい働き方であり、いい生き方なんですよ。
ちょっと投げやりで、適当にも感じる結論ですが、
少しでもこの記事を読んで、誰かの気持ちが少しでも軽くなればいいなぁと思います。
だがしかし、
こんな文章だけでは物足りない。
もっと欲しい。
そんなあなたにこの本を贈ります。
楠木建さんの【好きなようにしてください】
この方の考え方は非常にユニークで、この世の中を生きる上では非常に有効かと思います。おすすめです。
でも、最終的に読んでみるかどうかは、好きなようにしてください。
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