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秋の夜長に、月とナス田楽

からりとした秋の夜風が、なんだか無性に「一杯どう?」と誘ってくる。

ええ、ええ、お断りする理由もありません。さて、今夜のお相手は…っと。冷蔵庫にいたじゃないか、最高の相棒が。ぷっくりと実の詰まった、つやつやの秋ナスくん。
決めた、今夜は君で決まり!こっくり甘い「ナス田楽」に化けさせて、秋の夜長をゆるりと楽しむとしよう。

まずは主役のナスをまな板の上へ。ヘタを切り落とし、縦半分に真っ二つ。今夜はちょっとだけ丁寧な仕事がしたい気分なので、皮目に格子状の飾り包丁を入れていきます。(おっと、思ったよりサマになってるじゃないか。気分はすっかり小料理屋の主人だ。)

フライパンにごま油をたらし、温まってきたところにナスを皮目からそっと投入。「じゅわ〜〜〜っ!」という小気味よい音と共に、ごま油の香ばしい香りが立ち上ります。これだよ、これ。
ひっくり返すと、断面にはきれいな焼き色が。まるで「いい感じに日焼けしました」とでも言いたげな表情です。蓋をして弱火でじっくり、ナスがとろっとろになる魔法の時間を楽しみます。

その間に、この料理のもう一人の主役、田楽味噌作り。小鍋に赤味噌、砂糖、みりん、酒を入れて、弱火でことこと。木べらで混ぜていると、ふつふつと小さな泡が立ってきて、甘くて香ばしい、たまらない香りが漂い始めます。(この香りには、キリッとした辛口の日本酒だな…)なんて、合わせるお酒を想像するのもまた楽しい時間。

さあ、クライマックスです!油を吸ってとろっとろになったナスの肌に、熱々の田楽味噌をとろ〜りとかけてあげる。まるで艶やかなドレスをまとわせるみたいに。仕上げに、パラパラと白ごまを散らせば、今宵最高の酒の肴が完成です!

お気に入りの小皿に、誇らしげに鎮座するナス田楽。傍らには、キリリと冷えた日本酒を注いだお猪口を添えて。まずは熱々を一口。じゅわっと広がるナスの旨みと、濃厚で甘じょっぱい味噌が口の中でとろけます。
その余韻が消えないうちに、日本酒をくいっと一口。ナスの甘みと味噌のコクが、キレの良いお酒でさっぱりと洗い流され、またすぐに次の一口を誘ってくる。ああ、なんて贅沢な無限ループなんだ…!

誰にも邪魔されない、自分だけの時間。美味しい肴と好きなお酒があれば、それで十分満たされる。虫の音を聞きながら、ゆっくりと更けていく秋の夜。こんな夜がたまらなく好きなのだ。

【簡単レシピ:おつまみナス田楽】
* 材料(2人分)
  * ナス:2本
  * ごま油:大さじ3
  * 白ごま:少々
  * (A) 味噌:大さじ2
  * (A) 砂糖:大さじ1.5
  * (A) みりん:大さじ1
  * (A) 酒:大さじ1
* 作り方
  * ナスはヘタを切り落として縦半分に切り、皮目に格子状の切り込みを入れる。
  * フライパンにごま油を熱し、ナスの皮目を下にして並べ、焼き色がついたらひっくり返す。
  * 蓋をして弱火で5〜6分、ナスが柔らかくなるまで蒸し焼きにする。
  * 小鍋に(A)の調味料を全て入れ、弱火で混ぜながらとろみがつくまで練る。
  * 焼きあがったナスに、熱々の味噌だれをかけ、白ごまを散らせば完成。お酒のお供にぴったりです。

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