今の努力は正しいか?AI時代 努力しても報われなくなくなる理由
――今、愁猴の見ている風景 その3――
最近、頑張っても報われない。
努力しているのに、成果が出ない。
それなのに、
「もっと努力しないと」
「努力が足りないんじゃないか」
と、自分を責めてしまう人が増えている。
これは、能力が低いからなのか。
本当に努力が足りないからなのか。
愁猴は、ここ数年の身体の探求と、心の探求の中で、あることに気がついた。
そのあることとは、AI(人工知能)の台頭によって、社会構造そのものの評価基準の「前提」が変わり始めているということだ。
つまり、AIは人の意識や価値観そのものを変容させている。
これは未来予測でも、思想でもない。
今、現実に起きている変化の話だ。
思考をつなげて、今ある現実に何が起きているのかを見ていこう。
• 努力して能力をつける
• 努力して成果を上げる
• 努力は報われる
これまで人は、自己成長のため、社会構造に合わせて「より能力を」「より成果を」と、足りない能力や成果を補うために努力してきた。
• 知識を増やすため、勉強量を増やす
• 成果を出すため、数字・資料・根拠を積み上げる
• 価値を証明するために、資格や肩書を重ねる
しかし、この「努力」に、価値が失われつつある。
AIの登場によって、この前提そのものが崩れ始めた。
現在の社会では、能力や成果が人の価値を測る基準になっており、能力が高い人、成果を多く出せた人にこそ価値が認められるという構造になっている。
これに伴って、幼少期から学校などで、知識量・スキル・成績・結果といったものに対する「努力」が、そのまま社会の価値基準と一致してきた。
能力や成果を分解すると、処理能力、判断能力、論理性、正確性、生産性、拡張性などになるが、これらすべてをAIが人よりも上回る。
しかも、AIは緊張しない。
疲れない。
努力しない。
迷わない。
それでも、人が必死に努力して積み上げてきたものを、一瞬で超えていく。
AIが崩しているのは、「努力」そのものではない。
努力の前提だったものだ。
それは、「量」という前提。
AI時代以前は、それでよかった。
だが今、「量」をこなせば価値が上がる、という前提そのものが、AIによって無効化されている。
AIに聞けば、すでに膨大な情報を持ち、誰よりも高い論理性で回答してくれる。
しかし、「量」を基準とした価値観を切り替えられないままでいる人ほど、こう言い始める。
「これまで正しかった」
「これまでの経験がある」
「これまで上手くいったから間違っていない」
だが、知識量、判断力、論理性、生産性すべてをAIが上回る世界では、その「正しさ」は、もはや評価基準ではなくなる。
だから、「今の努力は正しい!」と信じ続ける人ほど、生きづらくなる。
ここまでくると、問題はAIの成長ではなく、人が価値基準を置いている前提にあることが見えてくる。
しかし、これは人の能力の問題ではない。
情報量の問題でもない。
やる気や努力の問題でもない。
価値を評価する「前提」そのものが、時代に合わなくなってきているということだ。
「自分には、まだ足りない」
「もっと学ばないと」
「もっとスキルを身につけないと」
この「足りなさ」を埋めようとする行為そのものが、量的努力の正体である。
では、どうするのか。
ここからは、愁猴流。
現代が「能力・成果主義」で評価されてきたならば、AI時代には「状態主義」が評価の基準になるというのはすでに、導き出している。
AIは、能力や成果の「量」を無限に拡張できる。
つまり、人が量で努力する世界は終わる。
その結果、浮かび上がってくる評価軸が、状態=質 ということになる。
ここで言う「質」とは、スキルの質や成果の質ではない。
状態の質だ。
社会の評価基準は、量主義(能力・成果)から
質主義(状態)へと移行しているということが、ハッキリと見えてきている。
量を増やす努力をやめ、質を高める努力に変える。
AI時代に問われるのは、
「どれだけ頑張ったか」でも
「何ができるか」でもない。
どんな状態で「在る」か。
その質が問われる時代だ。
• 心地よいか
• 力んでいないか
• 無理をしていないか
• 身体と心が一致しているか
• 嘘がないか
• 楽しんでいるか
これが、状態主義の価値基準。
共通するキーワードがみえてくる。
もし今、理由もなく疲れているなら、それは努力が足りないのではなく、努力の向き先が、もう時代と合っていないだけかもしれない。
これからの時代、
生活の質
在り方の質
状態の質
これを整える技法を知らないと、正直、かなりしんどくなる。
努力を否定しているわけではない。
ただ、努力の向き先が変わっただけだ。
愁猴流キーワード
それはつまり
『マノスベ=自然さ』
◆ 生存戦略方程式
AI時代=自然さ=状態=安心=質の価値
旧時代=不自然=能力=緊張=量の価値
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AI時代のキーワードは「自然さ」。
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