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売るつもりで2年間放置していた服を、今日やっと手放せた理由——5つの数字を決めるだけで「いつか出品する物」がなくなる

はじめに

クローゼットや部屋の隅に、こんな物が残っていませんか?
「もう使わないけれど、捨てるのはもったいない」
「メルカリに出せば、少しはお金になるかもしれない」
「時間がある日に写真を撮って出品しよう」
そう思って置いておいた服、バッグ、本、雑貨。
けれど、実際には出品しないまま、何週間、何か月と同じ場所に置かれている。
やっと出品しても売れない。値下げするべきか、もう少し待つべきか、それとも処分するべきか決められない。

私にも、そんな物がありました。
中でも長く動かせなかったのが、12万円で購入したロングコートです。
見た目は気に入っていたものの、重くてほとんど着なくなりました。それでも、「高かったから、少しでもお金を取り戻したい」と思い、売るつもりのまま約2年間クローゼットに置いていました。
相場を調べ、写真を撮り、サイズも測ったのに、出品は先延ばし。やっと出品しても売れず、そのまま終了したこともあります。

そんな私が、最終的にそのコートを手放せたきっかけは、「片付けを頑張ろう」と気合いを入れたことではありませんでした。
何円残るなら売るのか。
何分まで作業するのか。
何日待つのか。
曖昧だった判断を、5つの数字に置き換えたことでした。

ほかにも、ブラウス、友達の結婚式で着たワンピース、ブランド物のバッグ、ヒールパンプスなど、合計約80点を「売る予定の物」として残していました。
けれど振り返ると、その多くは売るための準備さえしていませんでした。
「売る予定」が、片付けを止めていたのです。

この記事でお伝えするのは、何でも捨てる方法でも、メルカリで高く売るテクニックでもありません。
「売る」「値下げする」「譲る」「捨てる」「期限付きで保留する」
——この5つの選択肢から、感情に振り回されず出口を決めるための方法です。

第1章 「まだ売れるかも」が、部屋をいちばん片付かなくする。

物を手放せなかった一番の理由は、愛着ではありませんでした。
「まだ売れるかもしれない」という期待です。

友達の結婚式で着たワンピースは、購入時に約30,000円しました。使わなくなった後も、「状態も悪くないから、20,000円くらいでは売れるかもしれない」と考えていました。
でも、購入価格と現在の価値は同じではありません。自分が高く買ったことと、今その値段で欲しい人がいることは、まったく別の話です。
頭では分かっていても、簡単には動けませんでした。
その結果、そのワンピースは約5年間、クローゼットに居続けました。

「残しているだけ」でも、3つのものを失っていた

物を保管しているだけなら、何も失っていないように感じます。でも実際には、静かに使い続けているものがあります。

収納スペース。
売る予定の服やバッグが、クローゼットの大部分を占領していました。そのため今使っている物の置き場所がなくなり、部屋のあちこちに分散していきました。片付けたいのに、「売る予定の物」を残すことで、日常が乱れていました。

時間。
出品するためには、状態確認、写真撮影、説明文作成、価格設定、梱包、発送が必要です。ワンピースを一度だけ出品したとき、準備から出品まで約40分かかりました。売る物が20点あれば、それだけで13時間以上の作業が待っています。

気力。
私にとって一番負担だったのは、これでした。売る予定の袋や箱が視界に入るたびに、「まだやっていない」「早く出品しないと」という感覚が積み重なります。小さなことの積み重ねですが、家の中に未完了の作業が常に見えている状態は、じわじわと消耗させます。

私が手放せなかったのは、物そのものより、「この物から少しでもお金を取り戻したい」という気持ちだったのだと思います。
けれど、その期待を持ち続けている間も、収納スペースも時間も気力も使い続けていました。
売れない物を持つことにも、目には見えない費用がかかっていたのです。

第2章 片付かなかった本当の理由は、物の多さじゃなかった。

以前の私は、物を整理するとき「使う物」と「使わない物」に分けていました。
でも、使わないと判断した後が問題でした。
「これは売ろう」と決めただけで、片付けたつもりになっていたのです。
売ると決めた物が家から出ていかなければ、物の量は変わりません。それどころか、「売る物」という新しいカテゴリーが増えただけでした。

最初は1箱だったものが、気づけば約6箱に。それでも「これはゴミではない」「いずれ出品するから置いていい」と思っていました。
でもその「いずれ」がいつなのか、決めていませんでした。

毎回一から考えるから、毎回止まる

売る期限も、最低価格も、売れなかった場合の次の出口も決まっていない。
だから物を見るたびに一から考えることになります。
「これはいくらで出そう?」
「送料はいくら?」
「もう少し待った方がいい?」
「捨てるのはもったいない?」
判断基準がないため、同じ物について何度も迷います。迷っている間は何も決まらないので、結局そのまま元の場所へ戻す。
私はこれを何度も繰り返していました。

そこで気づいたのが、
片付けに必要なのは、毎回正しい判断をすることではなく、先に判断ルールを決めておくこと
でした。

たとえば、こんなことを先に決めます。

  • 手元にいくら残る物を売るか

  • 出品から発送まで、何分なら作業に使えるか

  • 何日売れなければ販売を終了するか

  • 値下げは何回までにするか

  • 売却待ちの物を、どこまで保管するか

基準があれば、その日の気分だけで決めなくて済みます。「高かったから捨てられない」「もう少し待てば売れそう」という感情が出てきても、あらかじめ決めたルールへ戻れます。
必要なのは、誰にでも当てはまる正解の数字ではありません。
自分にとって「この金額なら動ける」「この期間を超えたら次へ進む」と納得できる線です。

第3章 「2,000円で売れる」は、正しくない。

不用品を売るとき、最初に目に入るのは販売価格です。
「これが2,000円で売れたら、捨てるより得」
私もそう考えていました。でも2,000円で売れても、2,000円がそのまま手元に残るわけではありません。

たとえば、ある物を2,000円で販売したとします。

販売価格  2,000円
販売手数料  −200円
送料     −750円
梱包費    −100円
──────────────
手元に残る   950円

※この金額は、手数料を販売価格の10%、送料を750円として計算した一例です。実際の手数料・送料は、利用サービス、配送方法、梱包後のサイズ、利用時期によって異なります。出品前に最新の公式情報をご確認ください。

販売価格2,000円でも、実際の手残りは1,000円を下回ります。
さらに、出品から発送まで約50分かかるとしたら。
「捨てるより得」のはずが、1時間近くかけて950円を得る作業になります。

判断するときに見るのは「手残り額」

売るかどうかは、販売価格だけでは決められません。
少なくとも次の4つを合わせて考える必要があります。

  • 最終的に手元へ残る金額

  • 出品から発送までにかかる時間

  • 売れるまで保管する場所

  • 売れない間、気にし続ける負担

「捨てるより少し得だから売る」でまとめると、売却待ちの物だけが増えていきます。
私に必要だったのは感覚で決めることではなく、「何円残るなら売るのか」「何分までなら作業できるのか」「何日まで待つのか」を先に決めることでした。

ここから先が、この記事の本題です。

無料で読んできた3章では、「なぜ片付かないのか」「なぜ売れない物を手放せないのか」という原因をお伝えしました。
ここからは、実際にどう動くかの話です。

まず第4章で、私が使っている「5つの数字」の全体像と、1つ目の「手残り額」の決め方までをお読みいただけます。 その先が有料パートです。

有料パートでわかること

第4章の続き|残り4つの数字——作業時間・販売期限・値下げ回数・保管上限 1つ目の「手残り額」だけで判断すると、見落としやすいものがあります。残りの4つを、私が実際に使った数字と、その数字に決めた理由つきで公開します。

第5章|5つの質問に答えるだけ。「売る・譲る・捨てる・保留」がその場で決まる判断フロー
売るか迷う物を手に取ったら、この質問に上から答えるだけ。感情ではなく順番で決まるので、思い出の品や高かった物でも判断が止まりません。

第6章|服と本を同じルールで判断すると失敗する。品物別・これだけ見れば迷わない基準
服・バッグ・コスメ・本・食器、それぞれに「最初に確認すること」と「ここで損切りする」ポイントが違います。品物別に整理したので、手に取った物をそのまま当てはめられます。

第7章|120,000円のコートを約2年放置した私が、「もっと早く決めればよかった」と思った理由
成功だけじゃなく、失敗した例・判断を変えた例・手放して正解だった例を包み隠さず記録しています。「自分と同じ迷い方をした人の結末」が分かります。

第8章|今日30分で3品動かす。記事を閉じる前に片付けが始まる実践ワーク
読んで終わりにしないための章です。30分・3品・5つの質問。これだけで「売るつもりで放置している物」が今日動き始めます。

【付録】売れない物の損切りチェックリスト——迷ったときに何度でも使える保存版
売る前・値下げ前・手放す前・買う前、場面ごとに使えるチェックリスト。印刷して手元に置けば、この記事を読み返さなくても判断できます。

「高かったから」
「もったいないから」
「いつか売れるから」
その言葉で何年も動けなかった物が、今日動き出すかもしれません。

第4章 今日から使える。迷いを止めた「5つの数字」の決め方

ここまで読んでくださった方の中には、こう感じている方もいると思います。
「基準を決めた方がいいのは分かった。でも、何円なら売るのか、何日待つのかが、どうしても決められない」

私も、そこで止まりました。
「手間に見合う物だけ売ろう」と思っても、いくらなら手間に見合うのか分からない。「売れなかったら処分しよう」と思っても、いつまで待てばいいのか決められない。
その結果、出品しようと思っている服、読み終わった本、使わなくなった雑貨が、家の中に残り続けました。

そこで決めたのが、5つの数字です。

5つの数字とは何か

難しいものではありません。次の5つです。

① 手残り額  いくら残るなら売るか
② 作業時間  何分まで使うか
③ 販売期限  何日売れなければ撤退するか
④ 値下げ回数 何回、どこまで下げるか
⑤ 保管上限  売却待ちの物をどこまで持つか

※ここで紹介する数字には、私が実際に使った基準と、判断を始めやすくするための初期設定例があります。「私の場合」と記載している数字は私の実例、それ以外は自分の状況に合わせて調整するための目安です。

この5つを、物を目の前にする前に決めておきます。
物を手に取ってから考えると、感情が入ります。「高かったから」「ここまで準備したから」「もう少し待てば」という気持ちが出てきます。
迷っていないときに決めておくから、迷ったときに戻れる場所になります。

数字① 手残り額——「2,000円で売れる」ではなく「950円残る」で判断する

最初に決めるのは、手元にいくら残るなら売るかです。
前章でもお伝えしましたが、販売価格がそのまま手元に残るわけではありません。手数料・送料・梱包費を引いた後の金額で判断します。

計算式はこれだけです。

販売価格 − 手数料 − 送料 − 梱包費 = 手残り額

売るか迷ったら、まずこの4つの数字を書き出します。
販売価格は「売れたらいいな」の希望額ではなく、同じ商品が実際に売れた価格を確認してください。出品中の価格ではなく、売れた価格です。

では、いくら残れば売るのか。
正解はありません。ただ、最初の仮ルールとして次の3段階から選ぶと決めやすくなります。

手残り500円以上で売る
出品作業が苦にならない、発送場所が近い、少額でもお金にしたい方向け。

手残り1,000円以上で売る
メルカリが少し面倒、服・本・雑貨が多い、お金と片付けの両方を優先したい方向け。片付け初心者には、ここから始めるのがおすすめです。

手残り2,000円以上で売る
出品や発送がかなり負担、早く家を片付けたい、高単価の物だけ売りたい方向け。

私が選んだのは「手残り1,000円以上」でした。
実際にこの基準で判断した例を挙げると、新書のミステリー小説は1,000円で売れる可能性がありましたが、送料と手数料を引くと残るのは約700円でした。この時点で「売らない」と決め、まとめて買取に出しました。迷いは5秒で終わりました。

ここまでが、5つのうちの1つ目です。 手残り額を先に決めておくと、「これは売る」「これは売らない」を考えるときの迷いを減らせます。 残りの4つ——作業時間・販売期限・値下げ回数・保管上限は、ここから先です。

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