見出し画像

11/ねこがいた!〜猫嫌いがねこと暮らす#1〜

子供の頃から猫は嫌い。
だって、猫は人の言うことを聞かないし、引っ掻くし、かじる。
暗いところで光る眼。
あの眼で見られるとゾクッとする。
動物と暮らすならもちろん犬。
猫なんてありえない。

☆☆☆

そう思って50年近く生きていた。
それまで一緒に暮らした動物はもちろん犬。
初代キャバリア、6年後にトイプードル。
9歳10ヶ月でキャバリアが虹の橋を渡った後、半年して2代目のキャバリアがやってきた。
みんな素直で感情表現が豊か。訓練性も良く、何かを教えるとすぐに覚える。
そんな我が家に突然猫騒動が起きたのは、8年前の夏のこと。

☆☆☆

8年前。
7月も終わろうとしていたある日、お風呂に入ろうとしたら猫の鳴き声がする。
「にゃーにゃー」と鳴くその声はどうやら子猫らしい。
「どこかの野良猫が鳴いているんだろう。」
そう思って風呂から上がると、声はますます大きくなっている。
「うるさい。耳障り。」
そう思って外に出る。
大きな鳴き声は、給湯器の下から聞こえてくる。
懐中電灯を鳴き声の方に向けると、ギラっと光る二つの目がこちらを見てまた「にゃー」と鳴く。
「ぎゃー!猫だー!」
そう叫んで恐る恐る首根っこを掴み、隣の空き地の草むらに投げ入れる。
家に入ってしばらくすると、また「にゃーにゃー」と声が聞こえる。
外に出て草むらに投げ入れる。
猫はまた戻って鳴く。
何度投げられても懲りない。
こんなことを数回繰り返し根負けした私は、犬用の小さなキャリーに子猫を入れて、玄関に置くことにした。

これが私と猫の最初の出会いだった。猫好きの夫は「可愛い」というけれど、私には得体の知れない生き物にしか見えない。
一体どうすれば良いんだ?
ここでこの猫を家族に迎えたといえば、どこにでもある話。
きれいなキジトラ猫ちゃんは友人の協力もあり、友人の知り合いのお母さんに引き取られることになった。お迎えの準備ができるまで動物病院で預かってもらうことになり、一件落着。
猫は猫好きさんのところに行くのが一番!

☆☆☆

翌朝。
外に出てみると、駐車スペースに子猫がいる!
それも3匹。
お隣のカーポートと我が家の間を行ったり来たりして遊んでいる。
まじか?
この子猫たち、どこから来たんだ?
お隣のご主人によると、近くの草むらに、カリカリと一緒に4匹まとめて段ボールに入れて捨てられていたそう。
2,3日前の大雨て段ボールがつぶれてしまって、どこに行ったのかと思っていたら私たちの家の周りで遊ぶようになっていた・・・。
もうすぐ引き取ってもらう猫はこの子たちの兄弟だった。
兄弟だからと言って「この子たちもどうですか?」というわけにもいかない。
どうしたものかと思っていたら、そのうちの一匹が車にひかれ隣のカーポートで死んでしまった。
このまま野良猫にしておくわけにはいかない。
どうしよう?

☆☆☆

箱大好き

父も母も猫が苦手でした。
母が猫嫌いなのは子供の頃から知っていましたが、父が猫が嫌いだったことは知りませんでした
長く一緒に暮らしていた従姉妹でさえ知らなかったのです。

この夏、持病の悪化で入院した父は、「猫を飼うことになるかもしれないよ。」と言う私に病床から「猫はダメだ。猫はダメだ。」と言っていました。
そして秋には永遠の旅に出たのでした。


いいなと思ったら応援しよう!