無名の私でも書籍出版の夢を叶えられた理由|『捨てないレシピ』発売記念インタビュー
「いつか自分の書籍を出版したい」
これは、文章を書くことが好きな人や、ライターとして働いている人なら、誰しも一度は抱く夢ではないでしょうか?
フードライター・管理栄養士として活動する小嶋絵美さんは、2025年4月に『捨てないレシピ 皮も種も、無駄なく使ってもう1品』を出版しました。
一般的には高い知名度やSNSでの多くのフォロワー数がないと商業出版は難しいと言われる中、サンクチュアリ出版からの依頼を受け出版の夢を叶えた絵美さん。自身でも「知名度のない私になぜチャンスが?」と驚いたと言います。
今回、そんな絵美さんに出版までの道のりや、チャンスを引き寄せた日々の取り組みについてうかがいました。知名度に頼らずとも出版の夢を叶えるヒントを知りたい方は必見です。

小嶋絵美 / フードライター・管理栄養士
大学卒業後、保育園栄養士として食育に携わったのち2018年に独立。離乳食本の調理アシスタントや特定保健指導、訪問調理などさまざまな活動を経て、現在は食・栄養に関する記事執筆、レシピ開発などをメインにおこなう。書く仕事をたのしく続ける「Marbleコミュニティ」のメンバーで、朝活・もくもく会によく顔を出している。
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夢だった書籍出版を叶えたきっかけは初めての執筆記事

―― 現在フードライター・管理栄養士として、数多くの記事執筆やレシピ開発を手がける絵美さん。これまでのキャリアについて教えてください。
大学卒業後、保育園栄養士として働きました。保育園でのお仕事は充実していたものの、もっと幅広く興味のあることに挑戦したいと思い、退職。その後、フリーランスとして開業しました。離乳食本の調理アシスタントを機に、徐々に仕事の幅が広がっていきました。
初めて執筆の依頼をいただいたのはフリーランス2年目のころです。いざ取り組んでみると夢中になり、自分は書くことが好きなのだと自覚したんです。それからは「書く」を強みにした管理栄養士・フードライターとして執筆活動に力を入れるようになりました。
―― もともと書籍の出版が夢だったとうかがいました。その理由をお聞かせください。
特別な理由があったわけではなく、書く仕事をしている人であれば誰もが抱いているような漠然とした憧れでした。
そんな思いを、自分にとっての“叶えたい夢”だと明確に意識したのは、2024年に開催されたMarbleコミュニティ夏合宿でのこと。ジャーナリングのワークショップで「やりたいこと」を紙に書きだした際、真っ先に思い浮かんだのが「本を出したい」という言葉でした。
けれど本を出すにしても、世の中に貢献できるようなテーマは思い浮かばず。ご縁があれば、というくらいの気持ちでした。
ところがその1週間後、件名に「出版依頼」と書かれたメールが届いたんです。『捨てないレシピ』の担当編集者である松永さんによると、「フードロス」について執筆できる管理栄養士を探していたところ、私がお仕事として初めて書いた記事を見つけてくださったんだとか。その記事を読み、明るく前向きな文章が『捨てないレシピ』のイメージに合っていると思っていただけたようです。
お話をいただいたときは正直、「私でいいのかな?」と不安でした。私自身フードロスをそれほど意識した生活ができていなかったので。けれど挑戦しない選択肢はありませんでした。最初の打ち合わせ後、さっそくレシピの試作に取り組みました。
たくさんの人に支えられながら、初めて挑んだ書籍の執筆

―― 絵美さんは、フードライターとしてこれまでにさまざまなWeb記事を執筆してきたと思います。今回の書籍執筆で特に気をつけたことや新たに学んだことはありましたか?
普段の執筆よりも、チームとして制作に取り組んでいることを強く意識しました。
ありがたいことに本作りには編集者さんはもちろん、イラストレーターさんやデザイナーさんなどたくさんの方々が関わっています。この事実を忘れず、制作が円滑に進むようスピード感をもって執筆しました。
また、Webの記事とは違い、ページ数を簡単に増やせないのが書籍の特徴です。限られたスペースの中で文字数を厳密に調整しながら執筆したのは、書籍ならではの経験でしたね。文章の内容だけではなく、イラストと文字数のバランスやページレイアウトなど、デザイン性も考慮する必要があることを初めて学びました。
この執筆作業を円滑に進められたのは、丁寧にフィードバックしてくれた編集者さんのおかげです。書籍執筆は、編集者さんと密に連携を取り合いながら進める二人三脚の作業。信頼関係が不可欠な創作活動なのだと実感しました。
―― 書籍制作はチームワークが大切なんですね。実際に執筆を進める中で、特に大変だった点を教えてください。
執筆の時間を確保するのが課題でした。レシピの開発を優先するあまり、執筆の時間がなかなかとれず。また家事や育児が気になってしまい、執筆に集中できなかったときもありました。
それらが積み重なった結果、気がつくと4時間睡眠の日々が続いてしまって。自分で決めたノルマが終わらなかったときは、日曜日の午後3時から翌朝までホテルにこもって執筆に専念しました。執筆にだけ集中できるこの時間が、とてもいい気分転換になりましたね。
▼ホテルにこもって執筆したときのnote
無名の私でも書籍執筆のチャンスが舞い込んできた理由

―― 夢だった書籍の出版を叶えられた絵美さんの今の心境を教えてください。また周囲の方々の反応はどのようなものでしたか?
いまだに「夢なのでは?」と思ってしまいます(笑)。まさか約4年前、管理栄養士として初めて書いた記事が『捨てないレシピ』の執筆依頼につながるなんて想像もしていませんでした。
それに私はライターとしても管理栄養士としても知名度が高くないので、周りの人からも「え、本当に?」と驚かれました。それを大学時代の友人に話したら「私は驚かないよ!大学生のころから行動力があったもんね!」と言ってくれて、嬉しくて思わず泣きそうになりました。
―― 執筆依頼が来るまでを振り返り、「これをやっていてよかった」と思える取り組みがあれば教えてください。
何よりも、ライターとして継続的に発信し続けたことです。こまめにHPを更新したり、月報を公開したりと、仕事の実績を見える形にしていました。これは「現役で活動しているライターさん」というアピールになります。
また、noteではお仕事の話だけではなく、子育てをしながら働く工夫についても書いていました。実際、子どもが熱を出したときにどう乗り切ったのか、といった話も、思わぬ形で役立ったんです。
編集者さんとの打ち合わせで「子育てと執筆の両立はできそう?家族の協力体制は?」と配慮していただき、私の日頃の発信を見てくださっていたことがわかりました。結果、現実的なスケジュールで執筆を進められたのは、自分の状況を飾らず発信していたおかげだと思います。
こんなふうに、マイペースでも一つひとつ丁寧に、ありのままに発信し続けることが、私のようにSNSのフォロワー数やHPのアクセス数が多くない方にもチャンスが巡ってくるきっかけになるのではないでしょうか。
―― あらためて、『捨てないレシピ』はどのような方に読んでほしいですか?
『捨てないレシピ』は食材を余さず活用してからだ、家計、地球にやさしく、誰でも簡単に、しかもおいしくたのしめるアイディア帳のようなものです。料理が好きな方はもちろん、健康や環境問題が気になっている方、節約したい方、新しい趣味を始めたい方にもおすすめです。
夢を叶えるコツは「書く」をたのしく続けること

―― 書く仕事を続ける中で、Marbleコミュニティでのつながりは絵美さんにどのような影響を与えましたか?
私はMarbleコミュニティをパワースポットだと思っていて(笑)。夢や目標に向かってひたむきに努力しているメンバーがたくさんいるので、自然とポジティブな気持ちになれます。
きっとこれからもメンバーから書籍の出版など嬉しい報告がたくさんあるに違いありません。それをたのしみにみなさんを応援しつつ、私にできることがあればぜひともお役に立ちたいと思います!
―― 最後に、これから書籍出版の夢を叶えたいと思っている方々に向けて、アドバイスをお願いします。
「書く」をとにかく続けてください。そのためにも無理なく、自分のペースで、たのしむことを忘れないでほしいです。
出版依頼は突然やってきます。その日のために普段から体調を整え、心の準備をしておくのが大切だと思いました。私自身Marbleコミュニティに参加して、心とからだが元気になったおかけで、書籍執筆という超ハードなお仕事を乗り切ることができました。
本は発売してからがスタートです。これから私は広報スキルを身につけたり、SNS運用やショート動画制作にチャレンジしたり、自ら編集者さんに企画を提案したりして、『捨てないレシピ』の広報に力を入れていきます。そんな私を見届けていただければ嬉しいです(笑)。

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絵美さんも参加している、書く仕事をたのしく続けるをテーマに仲間とともに高め合える「Marbleコミュニティ」。コミュニティに参加していただくにあたり、スキルや経験、最低利用条件などは設けておりません。どなたでもお気軽にご参加いただけます。
マーブルコミュニティがおすすめな人
✍️ ライター、編集、広報の仕事をしている人
✍️ ライター、編集、広報のインプットを深めたい人
✍️ フリーランス仲間を増やしたい人
✍️ 自己発信をがんばりたい人
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※募集期間は、5月1日〜5月5日です。
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〈取材・執筆:るて(X|note)編集:間宮まさかず(X|note)〉
