ライターから編集者へ。時間のないワンオペママが仕事を獲得する「量より質」の仕事術
取材・編集・広報スキルが身に付く「Marbleスクール」7期の開講を記念した、卒業生と講師陣による対談企画!
今回のゲストは、ワンオペで2児の育児をしながら、取材・執筆・編集・ディレクションなど活動の幅を大きく広げている、ながた せいこさん。
Marble2期生として「書く+α」を学んだ彼女は、その後どのようにキャリアを築いてきたのか。スクール講師のえるもさんと振り返りました。
3年間、自宅保育をしながら、どのような働き方でライターから編集者へとキャリアの幅を広げたのかを紐解きます。
ながた せいこ(@gankomoriko)
Marbleスクール2期生。福岡県在住。2児(4歳・12歳)の母。大学卒業後、自費出版支援をする出版社に入社。京都新聞企画事業株式会社に転職後、京都や滋賀の歴史や文化、観光をテーマとする書籍制作に携わる。退職後、フリーランスとなり、地元・滋賀県の地域情報誌で取材・執筆を経験。現在は、Web媒体で主に取材記事の執筆・編集をおこなう。
えるも(@chanmoexx)
Marbleスクール編集講座講師。新卒で営業・新規事業立ち上げを経験し、女性キャリアや複数の事業に携わる。その後、ライター&ブロガーとして独立。SEOからインタビューまで、ライティング案件を受けるかたわら、個人で美容メディアを運営。現在は『CORE Lab.』編集長を務め、編集・ディレクションといったコンテンツ制作を中心に幅広く活動中。法人でライターチーム『ネコノテ編集部』も運営する。一児の母。
ライター元年となったMarble受講。「書いて生きる」を決意するまで
えるも:
ながたさんは現在、子育てをしながらフリーランスとして働いていると思いますが、現在のお仕事を詳しく教えてください。
ながた:
ライティング・編集を中心に、ときどきディレクションの仕事もしています。12歳と4歳の娘を育てる母でもあり、夫が単身赴任中のため、現在はほぼワンオペで子育てをしています。
Marble2期を受講した2023年を「ライター元年」と位置付けていて、現在フリーライター歴3年目に入ったところですね。
えるも:
Marble受講をライター元年と言ってもらえて、うれしいです!新卒で出版社に務め、その後はSEO記事の執筆もしていたながたさんが、Marbleを受講したきっかけは何でしたか?
ながた:
自分の書くスキルに対し、誰かからの客観的な評価がほしいと思ったのがきっかけですね。ずっと独学だったので、文章を書くことに自信が持てなかったんです。
えるも:
受講当時のながたさんは「自分が“書ける”とは自信を持って言えない」「自信を持てるまで書くことに向き合いたい」と話してくださいましたよね。実際にMarbleを受講してみて、どうでしたか?
ながた:
「書き続ければ積み上がっていくものがある」と、実感できるようになりました。書くために、足りないことがあるなら学べばいい。自分のなかで「書いて生きていくんだぞ」という覚悟も、受講を通して固まりましたね。
ライターとしての仕事を積み重ねることが編集者への近道
えるも:
ながたさんがライターから編集者へキャリアを広げたきっかけは、たしか私が最初にお声がけしたんですよね?
ながた:
そうです!「編集の仕事がやりたいです」とえるもさんにメッセージしたら、しばらくして声をかけていただいて。お弁当メディアの『くるめしノート』や女性向けメディアの『CORE Lab.』で、編集の仕事をはじめました。
えるも:
「編集をやりたい」と宣言してもらえると、すぐにお任せできなくても「やりたいって言っていたからお願いしてみようかな」と、第一想起する存在になりますね。
編集の仕事につながるまで、日々の仕事で大切にしていたことはありましたか?
ながた:
意外にも、ものすごく努力した自覚はないですね。ただ、一つひとつの原稿で信頼を積み上げれば、自然と道が拓けると信じて、「編集をやりたい」と意思を伝えつつ、執筆活動を続けていました。結果として、それが編集の仕事につながりました。
えるも:
「積み上げ=努力」ですよ!やりたいと伝え続けて、いい仕事をすることが編集者への近道だと思います。
Marbleを受講してから編集の仕事をするなかで、どんな変化を感じていますか?
ながた:
書いた人のよさや、個性を掴むことを、より意識するようになりましたね。元々赤入れをし過ぎるところがあると自覚していて。修正し過ぎると書いた人の文章ではなく、私の文章になってしまうんですよね。どこまで手を入れるべきかを悩みながら、編集に向き合っています。
えるも:
書いた人のよさを活かす姿勢は、私の編集者としてのスタンスでもあるので、受け継がれているのはうれしいです!
ライターと編集者の両方を経験してみてどんな違いを感じましたか?
ながた:
ライターのときは、インタビューイー(取材対象者)に憑依するように、その人になりきって書きます。たとえば「うれしい」とおっしゃったなら、そのときその人にどんな景色が見えていて、どんな感覚だったのかまで想像しながら書くんです。
一方、編集するときは原稿に向き合いつつも、執筆時に比べるとより客観的に文章を見ています。片足を出しておくようなイメージでしょうか。文章を俯瞰して見て、読んだ人に伝わる形に整えるための視点が必要だと思っています。
えるも:
たしかに、ライターは著者の立場に立って原稿に没入する仕事で、いい意味で周りが見えなくなりますよね。編集者にはどうしたらより伝わるか、“読者目線”が大切だと私も思っています。
時間の限られるママだからこそ“量より質”。仕事のスタンス
えるも:
ママとしての働き方についても聞きたいです。私も2025年6月に第一子を出産したばかりで。
ながたさんがママライター・編集者として仕事をするうえで心がけていることを教えてほしいです!
ながた:
“量より質”の一記事入魂を心がけていますね。どうしても使える時間が限られてるので、記事の本数を追うよりも、目の前の記事にしっかり向き合い、その精度をあげるよう意識しています。
えるも:
ながたさんはいつも質の高い記事を納品してくれるので、新しい案件やメディアでもお仕事をお願いしたくなります。下のお子さんが3歳になるまで自宅保育をしていたそうですが、そのときはどんな働き方だったのでしょうか?
ながた:
自宅保育中は、子どもが昼寝をする2時間、YouTubeを観ている1時間などでガッと執筆していましたね。ただ、たくさん受注はできません。月1~2記事でも書けたら万歳と思っていました。
そんなふうに、執筆だけなら子どもがそばにいてもなんとかこなせていましたが、相手がいる取材となると工夫が必要で。インタビューがある日は子どもの発熱などどんなイレギュラーがあってもいいように、子守要員としてお義母さんに来てもらっていました。
えるも:
子育てしながら働くのは、やっぱり大変ですよね(泣)。ライターから編集者になって、働き方に変化はありましたか?
ながた:
時間と気持ちにゆとりが持てるようになりましたね。インタビューのお仕事にはぜったいに動かせない“取材日”がありますが、編集はパソコンひとつあれば、時間と場所を選ばずに対応できます。
「私はインタビューだけでなく、編集スキルもあるぞ!」と思うと、気持ちのゆとりも生まれ、自然とキャリアも広がりました。
えるも:
子育てしながらの取材は、どうしても調整事項が多くなりがちですよね。子どもの生活リズムに合わせたり、誰かを頼るにしても相手の都合があったり。
ながた:
時間をこま切れにして編集することで、視点が変わり気づける部分が増える気がします。少しずつ進められるのも編集の魅力。手が取られがちなママにも合った仕事だと思います。
「わらしべ長者」のように縁をつむぐ。息切れしない働き方
えるも:
ママの日常は予想外なことの連続ですよね。発熱など急な予定変更も起こりやすいなかで、緊急時にも対応できる余裕の持ち方はありますか?
ながた:
私は、最悪のケースでも無理なく対応できる仕事量しか受けないようにしています。納期が重ならないように調整して、一つひとつの記事に全集中できるスケジュールを組んでいます。
そして「余裕がない」と感じたら、迷わず周りを頼る。夫が単身赴任中でも、「今週は厳しい!」と思えば帰ってきてもらうこともあります。
えるも:
私もママになってから、前倒し力が鍛えられました!ほかにも、無理なく働き続けるために意識していることはありますか?
ながた:
とにかく、書くことをやめなかったらOKだと思っています。何かを始めるよりも続けるほうが難しいからこそ、続けてさえいれば、いつか何者かになれるかもしれない。だからこそ、頑張りすぎず、息切れしない働き方を工夫し続けています。
そうして「わらしべ長者」のように、一つひとつのご縁を丁寧につなぎながら、お仕事していけたらなと!
えるも:
ご縁を丁寧につなぐ、すてきですね!最後に、今後の目標を教えてください。
ながた:
「○○といえば、ながたさん!」と思い出してもらえる“強み”を持ちたいですね。そのためにも、自分が心を込めて書ける分野を見定めていけたら。
仕事だけでなく、自分の可能性を広げるために、これからも学びを続けていきます。
***
育児と仕事の両立に奮闘し、ライターから編集者へとキャリアを広げたながたさん。Marble受講後「書いて生きていく」と覚悟を決め、限られた時間でも“量より質”を大切に、一記事入魂で仕事に向き合う姿勢で、新たな道を切り拓いています。
「わらしべ長者」のようにご縁をつむぐ、「とにかくやめない」「息切れしない」働き方は、多くの子育てママのロードモデルになるでしょう。ながたさんの今後の活躍にも、目が離せませんね。
お知らせ:Marbleスクール7期が2026年2月に開講!

『Marbleスクール』は、取材・編集・広報スキルを学ぶ、実践的な少人数制のオンラインスクールです。「書く」+αのスキルを、4ヶ月間で実践的に学びます。
「Webライターから取材ライターに挑戦したい」「編集・広報力を身につけてキャリアアップしたい」「会社員からフリーランスを目指したい」など、さまざまなバックグラウンドや思いを持った方が、参加しました。
Marble7期は2026年2月より開講。下記のリンクより公式LINEに登録して、ぜひ最新情報をチェックしてみてください!
▼Marbleスクール公式サイト
■募集期間:2025年12月8日(月)~2026年1月29日(木)
■開催期間:2026年2月7日(土)~5月30日(土)
▼Marble公式LINE
〈執筆=小嶋絵美(@kojimaemi_2025)/編集=石田千尋(@hi_rommn)〉
