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komaki_kousuke
『星が降る星』#シロクマ文芸部
星が降るこの星に生まれたわたしは、この星の歴史を音声に残すことにした。これを誰が聞いてくれるのかわからないが、記録しておこうと思う。
星が降ってきたはじめのころは、人々は星のかけらを貴重品として売買した。星によって色や形、温度などが違い、いろんな星のかけらを集めて、皆が楽しんだ。見るからにきれいな星のかけらたちは、輝き誇らしげに人々に大切にされた。
星が降ると人々は歓喜し踊り酒を酌み交わした。
だがそれが続くと、星のかけらの価値はどんどん下がり、雨が降るのと同じように感じるようになり、雪や火山灰や花粉のように、注意報が出されるようになっていった。
なぜこんなに星のかけらが降るようになったのか。
わたしは星屑研究家として、宇宙の調査に没頭した。
わかったことは、星たちの衝突による粉塵や廃棄物が我が星にやってきているということだった。宇宙連合という組織があることをつきとめたわたしは、星屑廃棄物を他で処理してほしい旨を、宇宙連合に伝えた。
回答は「欲しいんだろ?降らせてあげてるのにお礼もないのか?」
と、相手にされなかった。
しかもこの星の人々はわたしの研究を信じなかった。
宇宙連合?そんなものがあるなら、なぜ我々も加盟しないんだ?
この星の人々はプライドが高いが、じぶんたちの星の環境に無頓着で、お互いが争ったまま、環境を破壊した。
星屑は溶けないし、積もるだけだ。山ができ、海は埋め立てられ、なにもかもが埋もれていった。
わたしが最後のこの星の住人になった。
最後の水がつきたとき、この音声を星屑に埋まらないように、宇宙に投げようと思う。
そのうちこの星も、どこかの星に星屑をふらせるだろう。
この星はたしかに存在した。
星が降る。
わたしは目を閉じた。
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