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いなげやのカードでした

「マイナンバーカードお持ちですか?」
そう聞くと、患者さんが財布からカードを取り出した。

「これでいい?」
差し出されたのは、いなげや(スーパー)のカードだった。

「それじゃないですよ」
そうお返しすると、今度は別のカードを出してきた。

クレジットカードだった。
おしいような、おしくないような。

最近、マイナンバーカードを出してくれる患者さんは増えてきた。
だいぶ慣れてきた感じがする。

ただ、できる人は最初からできるし、苦手な人はなかなか慣れない。

機械に文字が表示された瞬間に、
「どうすればいいの?」
と呼ばれることも多い。

以前の私は、すぐに駆け寄って操作をしていた。

でも、マイナンバーカードを勧め始めてから1年半以上たつ。
そろそろ、自分で試してもらう段階だと思っている。

少し見守って、考えてもらうように意識している。

自分で考えないと覚えないからだ。

ところが今回の患者さんは、機械の操作以前の問題だった。

その後、無事にマイナンバーカードは見つかり、受付は完了した。

ところが今度は会計で問題が発生した。
所持金が足りなかったのだ。

薬剤師から、
「お金が足りない場合はどうすればいいですか?」
と聞かれたので、

「あの方、クレジットカード持ってましたよ。」
と伝えた。

すると患者さんは財布からカードを取り出し、
「クレジットってこれ? 使ったことないわ」
と言った。
それは確かにクレジットカードだった。

ということは。
いなげやのカード。
クレジットカード。
マイナンバーカード。

この3枚の区別がつかないまま財布に入っているということになる。


なるほど。
マイナ保険証の操作が難しいわけだ。

機械の画面を読む以前の話だった。

結局、使ったことのないクレジットカードを利用するのはリスクがあるため、今回は5千円だけお支払いいただくことになった。

そして、5千円相当分の薬だけお渡しし、残りは後日不足分を持参された時にお渡しすることになった。

すると患者さんが言った。
「お金、もう少し払っていくよ。明日死んじゃうかもしれないから」

思わず笑ってしまった。
いやいや、大丈夫です。

まずはカードの整理からお願いします。




※この様な話は、「現場メモ」にまとめています。

👇️現場メモはこちら


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