「チラシってまだ効果ありますか?」への正直な返答
「今の時代、チラシってまだ効果あるんですか?」
この質問を、本当によく受けます。
Web集客が当たり前になった今、
紙のチラシにお金をかける意味があるのか。
多くの経営者が、半信半疑のまま迷っている印象があります。
そして、この質問に対する答えは、実は立場によって大きく変わります。
Web専門の会社に聞けば「もう古い」と言われ、
印刷会社に聞けば「まだまだ効果があります」と言われる。
だからこそ、余計に判断できなくなってしまうのではないでしょうか。
この記事を書いたのは、
この質問に、どちらにも偏らず、正直にお答えしたかったからです。
読み終えたときには、
自社にとってチラシが有効かどうかを、
自分で判断できる基準を持てているはずです。
もし今、チラシをやめるべきか続けるべきか迷っているなら、
この記事はその判断を助けます。
結論:効果はあります。ただし、条件があります
正直にお答えします。
チラシには、今でも十分な効果があります。
ただし、すべての業種、すべての目的で効果が出るわけではありません。
これは、以前MEOについて書いたときと、まったく同じ構造です。
手段そのものに善し悪しがあるのではなく、
「その手段が、自分の状況に合っているか」
が、効果を分けています。
チラシが効果を発揮するのは、
「地域が限られていて、そこに住む人に直接届けたい」
という場合です。
整体院、工務店、飲食店、学習塾など、
商圏が地域に限定されるビジネスでは、今でもチラシは強い手段です。
一方で、商圏が広い、
あるいは特定の関心を持つ人だけに届けたい、
という場合には、チラシは効率が悪くなります。
ここを混同すると、
「チラシは効果がなかった」という誤解が生まれてしまいます。
なぜ「効果がなかった」という声が出るのか
原因の多くは、チラシという手段そのものではなく、
「使い方」にあります。
よくあるのが、一度だけ配って様子を見る、というやり方です。
しかし、チラシは一度配っただけでは、ほとんど記憶に残りません。
人は、初めて見た情報を、その場ですぐには行動に移さないものです。
もう一つよくあるのが、
伝える内容が「自社の紹介」で終わってしまっているケースです。
会社名、サービス内容、電話番号。
これだけが並んでいるチラシは、
受け取った人にとって「自分に関係のある情報」として認識されません。
つまり、効果が出ないのはチラシのせいではなく、
届け方と、伝える中身の問題であることが多いのです。
判断基準:この二つの問いに答えてみる
チラシを使うべきかどうかは、次の二つの問いで判断できます。
一つ目は、
「自分のお客さんは、限られた地域の中に住んでいるか」。
ここに「はい」と答えられるなら、チラシは検討する価値があります。
二つ目は、
「そのお客さんは、普段からスマートフォンで検索して店を探すタイプか、それとも自宅に届く情報を見るタイプか」。
もし後者に近いなら、チラシの効果はさらに高くなります。
特に、年齢層が高いお客さんが中心の業種では、
Webよりチラシの方が届きやすい場面が今でも多くあります。
この二つを確認せずに
「時代遅れかどうか」で判断してしまうと、
本来届く相手を、自分から手放すことになりかねません。
効果を出すために、最低限おさえること
チラシを使うと決めた場合、
最低限おさえておきたいことが三つあります。
一つ目は、繰り返し届けること。
一度で判断せず、同じエリアに複数回届けることで、
初めて記憶に残り始めます。
二つ目は、「誰に向けた話か」を最初に書くこと。
「腰の痛みが3ヶ月以上続いている方へ」といった一言があるだけで、
受け取った人が自分ごととして読み始めます。
三つ目は、次に何をすればいいかを明確にすること。
電話するのか、Webで予約するのか、来店するのか。
行動が一つに絞られていると、動きやすくなります。
業種別に見る、チラシの実際
整体院の例です。
ある整体院では、
開院時に一度だけチラシを配って反応がなく、
「効果がない」と判断していました。
そこで、配布エリアを近隣に絞り込み、
内容も「肩こり・腰痛でお悩みの方へ」
という呼びかけから始まる形に変え、
月に一度、同じエリアに配り続けました。
三回目の配布あたりから問い合わせが増え始め、
「何度か見かけていたので」
という理由で来院する方が出てきました。
工務店の例も見てみましょう。
あるリフォーム会社では、
施工事例を並べたチラシを広範囲に配っていましたが、
反応が薄い状態でした。
そこで、配布先を
「築20年以上の戸建てが多い地域」に絞り、
内容も「そろそろ外壁が気になり始めた方へ」
という切り口に変更したところ、
問い合わせの数と質の両方が変わっていきました。
どちらの例も、チラシをやめたのではありません。
届け方と伝え方を変えただけで、結果が変わっています。
今日から試せること、一つだけ
難しいことはしなくていい。
今日のアクションは、これだけにしてください。
手元にあるチラシを見て、
『誰に向けた話か』が最初の一行で分かるかを確認してみる
そこが分かりにくいなら、
まず直すべきは、配る量ではなく、最初の一行かもしれません。
【編集後記】
「もう古い」「まだ使える」という議論は、どうしても手段そのものの話になりがちです。
でも実際に大切なのは、その手段が、自分のお客さんに届くかどうか、それだけです。
新しい手段が出てくると、つい古い手段を切り捨てたくなります。
でも、届くべき人に届いているなら、それは今でも有効な手段なのではないでしょうか。
明日は、社員に「集中してほしい」を伝えるということをお届けします。業務改善を、一人で抱えずに、チームに広げていくためのお話です。
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