【ネタバレあり】泣かせてくるのはやっぱり菅田将暉なんだよなあと思った『人はなぜラブレターを書くのか』
【個人的な満足度】
2026年日本公開映画で面白かった順位:33/37
ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
映像:★★★☆☆
音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★☆☆
【作品情報】
原題:-
製作年:2026年
製作国:日本
配給:東宝
上映時間:122分
ジャンル:ヒューマンドラマ
元ネタなど:2000年3月に起きた日比谷線脱線事故にまつわる実話
公式サイト:https://loveletter.toho-movie.jp/
【あらすじ】
※映画.comより引用。
2024年、定食屋を営む寺田ナズナ(綾瀬はるか)は、ある青年に宛てて手紙を書く。
24年前、17歳の小野ナズナ(當真あみ)は、いつも同じ電車で見かける高校生・富久信介(細田佳央太)にひそかな恋心を抱いていた。
一方、信介は進学校に通いながらプロボクサーを目指し、学校帰りにボクシングの練習に打ち込む日々を送っていた。
そんな彼らに、運命の日である2000年3月8日が訪れる。
そして2024年、信介の家族の元にナズナからの手紙が届く。
父・隆治(佐藤浩市)は手紙の中に亡き息子の生きた証を確かに感じ、息子の知られざる青春の断片と成長を知る。
やがて隆治は、ナズナに宛てて手紙をつづりはじめる。
【感想】
※以下、ネタバレあり。
本作は、2000年3月8日起きた日比谷線脱線事故にまつわる実話を映画化したものです。
このとき、僕はちょうど中学を卒業し、4月から高校生になるタイミングだったので、この事故がニュースでやっていたことは今も覚えています。
まさかその裏側で、こんな「事実は小説よりも奇なり」を地で行くような奇跡が起きていたなんて今の今まで知りませんでした。
<現実への忠実さが感動を増す>
あまりの感動的な出来事にフィクションとしか思えないんですが、本当の本当にあったことなんですよ。
当時のニュース記事を読んでみてください。
劇中ではSNSメッセージが手紙に置き換わっていましたけど、富久信介(細田佳央太)の父・隆治(佐藤浩市)の綴った言葉などはほぼそのままセリフとして採用されていましたね。
映画を観た後に実際のニュース記事を読むと一気に現実感が増して、また涙が出そうになりました。
<映画としての面白さはまた別の話>
感動的な話ではあるんですけど、ひとつの映画として捉えると「もったいないなー」と思うところもありました。
まず、メインとなるラブレターの話に至るまでの肉付けの部分が個人的にはやや冗長に感じられたんですよ。
テンポが少し悪かったかなって。
まあ、感動のヒューマンドラマにテンポを求める方がおかしいのかもしれませんけど、それにしたってラブレターとは直接関係ない現代の寺田ナズナ(綾瀬はるか)を取り巻く環境の描写が多く、もう少しコンパクトにできそうな気もしました。
次に、ナズナを病気にする設定が本当に必要だったのかが甚だ疑問です。
もちろん、死を意識するからこそ、身辺整理じゃないですけど、悔いのないように過去の自分にけじめをつけるために手紙を出そうとしたんでしょうし(結局、チキッて自分では出せていないんですが)、ナズナの娘も母親の病気がきっかけで自分の進路を決めることへと繋がっていくことになるので、それぞれの動機としては機能すると思うんです。
思うんですけど、そのせいで富久の話とナズナの話で焦点が分散しちゃった気がして、どっちをメインにしたいんだろうとは思いました。
<やっぱり菅田将暉>
そういうのを踏まえてこの映画で一番見どころだと思ったのが菅田将暉なんですよ。
肝心の20年越しのラブレター自体は確かに感動的ではあります。
でも、実話をフィクションと比べるのはおこがましいというのも重々承知の上で言うと、映画の設定としてはあるあるなので、その事実に僕はそこまで泣けなかったんですよね。
そこで個人的に一番涙を誘ったのは、富久のボクシングジムの先輩である川嶋勝重を演じた菅田将暉です。
富久が事故で亡くなったことを知ったときの行き場のない感情をジムの会長である大橋秀行(音尾琢真)にぶつけるシーン。
そして、ボクシングの試合で富久のイニシャルを刺繍したユニフォームで出場して見事チャンピオンに打ち勝つシーン。
ここがね、泣けたんですよ。。。
シチュエーションのよさはもちろんあるんですが、菅田将暉の演技がすごくよくて。。。
しかも、この試合のエピソードも実話だっていうんですから、胸が熱くならないわけがないじゃないですか。
<そんなわけで>
全体的にやや冗長な面は否めませんけど、実話の重みと奇跡に驚かされる真っ当な感動ヒューマンドラマでした。
伝えたい想いは伝えられるときに伝えておかないとなーと強く感じさせられます。
死んでしまったら、伝えられませんからね。

