共生の黎明 #26 第11章 第2節:広がりの兆し 連続小説
〈アヤ/ユラ:説明と共生のしくみを考える会〉
その会は、小さな公民館の和室で始まった。
床の間に飾られた一輪の野花と、窓から差し込む柔らかな光が、空間に静けさと温もりを添えていた。
集まったのは、十数名の男女。
年齢も職業もバラバラで、互いの顔もほとんど知らない。
けれど、皆、何かに呼ばれるようにそこにいた。
冒頭、司会役を務める若い女性が口を開いた。
「今日はお忙しい中、ありがとうございます。
この会は、“アヤ/ユラ”という新しい価値のしくみについて、皆さんと共に学び、考える場です。
私たちが日々感じている不安や問いを、この言葉から少しずつ解きほぐしていけたらと思います。」
誰かが頷いた。誰かがメモを取り始めた。
それぞれが、まだ曖昧な関心を手のひらに抱えたまま、その時間に身を委ねていた。
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