まま。
今年から家を出て、一人暮らしを始めた私。
ほぼ週1で実家に帰っている。
(帰りすぎではある。)
自分でやりくりする生活を始めてから、ぽわんと頭に浮かぶ言葉がある。
一人暮らしをしたら親のありがたみがわかる。
なんかよく聞く言葉。
私は最初、浅はかかもしれないが
面倒な家事をやってくれている事とか、
金銭面のやりくりをしてくれている事とか、
そういうことへのありがたみなのかなぁとなんとなーく思っていた。
でも実際一人暮らしをしてみると、
それとはまたちょっと違うありがたみだった。
実家に帰るとする独特の匂い、
なんだかごちゃごちゃと物だらけの部屋、
自分以外の話し声やテレビの声に心が安らぐ。
母と私の関係は変わらずで、良くも悪くも性格が似ている私たちは、会えばたまにしょうもない事で口喧嘩をしたりする。
それでも、夕飯になると、大きな卵焼きやゴボウと豚肉の卵とじがテーブルの上に並んだ。
どれも私の大好物である。
冷蔵庫を開けると、コーヒーゼリーや紙パックのドリンク、オロナミンCが並んでいる。
またこれも私が前に好きだと言ったものだった。
実家に帰ってくるにあたって、私が持ってきたリュックの周りには、何やら袋が増えている。
中には生活用品のストックやらお菓子やらがおしくらまんじゅうをしている。
夜、台所へ行くと、明日のためのお弁当が並んでいる。
母の分より、私の方が一個卵焼き多いな。
朝、目を覚ますと何故かかけている毛布が一枚増えている。
母は口数が多い方ではない。
むしろ相手に自分の気持ちを伝えるのはかなり不器用。
そんな母の最近の口癖は
「住んでる家は寒くない?」
「ご飯はちゃんと食べてるの?」
「夜はちゃんと眠れてるの?」
「いつでもうちへ帰ってきなさい」だ。
私はまだ22歳、今年社会に出たばかりの人間で愛情とかそういうのは正直よく分からない。ぼやぼやっとしている。
でもぼやぼやっとはしていても、母から愛されて大事に育てられてきたのだなと感じた。
そしてインクをポタポタ垂らすみたいに、少しずつ心に広がっていく母の愛情。
ふかふかのお布団でくるまれているみたいだ。
目の前に相手がいない時でも、相手を想うこと。
自分がそばにいられなくても、相手が健やかに過ごせるように想うこと。相手の喜ぶ顔がみたいと想うこと。相手に帰る居場所を作ってあげること。
そんな母の愛情が垣間見える瞬間が、今までの生活の中にころころ転がっていたことに、一人暮らしをして初めて気がついた。
ただただ、ありがたかった。
こんなにも大事に育ててきてくれたこと。
そして変わらず私の母でいてくれること。
私もそんな風に母に愛情を返せたらいいなぁと思うし、家族以外の誰かもそんな風に愛していきたいなぁと思った。
まま大好きだよ~!いつもありがとう~!!
※本人には言えていない
