ベットの上で過ごす時間
月に一回、娘のアレルギー検査入院のため病院へ行く。今日がその日だ。
産まれてからずっと完全母乳で育った娘は、初めての離乳食でヨーグルトを口にした時、口から首の周りまで真っ赤になってしまった。
病院で調べてもらい、乳製品アレルギーだということが判明した。他にもナッツやキウイフルーツ、ハウスダストや犬もダメだった。
ダメだからといって完全に避けてしまうと、ずっと治らないらしく、毎日少しずつ摂取して、耐性をつけることをしている。
そして、月に一回病院でいつもより多めの牛乳を飲んで経過観察するのだ。
4月から新一年生になる。
クラス皆で食べる給食の時間。
一緒に牛乳が飲めるように、と日々頑張っているのだ。
以前は牛乳を口にするのが本当に大変で、20ml飲み終わるのに1時間以上かかったりしていたけれど、今は倍の量を一気に飲み終える。成長したよなあ。

摂取後は2時間、様子見のためにベットの上で安静に過ごす。ベットに置かれたテーブルでお絵描きをしたり、絵本を読んだり。
今日はパパと一緒にトランプをした。
ババ抜き、七五三、スピード、いつの間にかいろんなことを知っていて驚く。カードをきる手つきも様になっている。

昨日は東京にも雪が降っていた。
僕の帰宅時間には吹雪いていて、視界は真っ白だった。このまま積もったらどうしようか、と心配だっだが、夜半過ぎには止んで、朝にはすっかり解けていた。
娘は雪道を走るのを楽しみにしていたけれど、パパはホッとしたのだった。
ベットの上での安静時間が終わり、身体検査をする娘。はい異常ありませんね、と看護師さんからお墨付きをもらい、にっこりとする娘。パパも一安心。もし異常が見られた場合は日帰り入院ではなくて、ホントの入院になってしまうことだってあるわけだし。
問題なし、と検査が終わると娘にお昼ご飯が提供される。
鶏肉のソテー、インゲンソテー、野菜炒め、おにぎり、焼きのり。
まさに給食といった献立。でもなんか美味しそう!
普段家ではあまり野菜を口にしてくれないのに、もりもりと食べる娘。しっかり完食。
保護者は病室で食事できないため、見守るのみ。すっかり腹ぺこだ。

地域で1番大きな総合病院の中はまるで迷路のようだ。僕らは7階の空の病棟という場所にいて、廊下の窓からは広い中庭が見える。
空は曇っていて、今にも降り出しそうだ。夜にはまた雪になる予報も出ている。
出入口、ロビーの横にはコンビニエンスストアやコーヒーショップもある。香りの誘惑。ダメダメ、雪が降る前に帰らなきゃ。お家にだって美味しいコーヒー豆が待っている。

ドナルドが座っている
自転車での帰り道、空気は氷のように冷たくて指先や耳が痺れるほどだった。数日前の暖かさが嘘のようだ。春は幻だったのか。
家に着くなりファンヒーターのスイッチを入れる。しばらくは温風の前から身動きが取れない。暖かいってだけでこんなにもしあわせなものなのか。
ようやく身体が動くようになってきたのでコーヒーを淹れようと思う。この冬最後の冬のブレンド。このコーヒーを飲み終えたらあとは春を待つのみだ。

しあわせなぬくもり
外がやけに静かだと思って覗いてみると、すでにしんしんと雪が降り積もっていた。
僕が仕事に行く夜中すぎには凍っているかもしれないな。そんな心配が頭をよぎる。でも、今はとにかく暖まろう。ファンヒーターの前にしゃがみ込む娘の身体はポカポカだ。そのぬくもりにホッとする。子供のからだってあったかいよな。
春になったら、家族みんなで海にでも行きたいな。
温かいコーヒーを飲みながら、ふとそんなことを思った。
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