見出し画像

2025年11月19日(水)「有害鳥獣・動物倫理学?」

今日の東京は終日快晴。
朝方の最低気温は3.5℃迄低下、日中の最高気温も昨日と同様に13.5℃迄しか上がらず。
まぁ、既に11月も下旬に差し掛かろうってんだから、この位の気温は妥当ですかね。北海道や東北では結構雪も降ってるみたいですね。さて、

昨日は「衛生管理・食中毒の原因3[寄生虫と原虫]」についてお届けしましたが、本日は「有害鳥獣・動物倫理学?」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

前にもお伝えしていたと思うけれども、自分は一日20,000歩のノルマを課していて(我乍ら、アホ…)、その歩行時間(一日に2.5時間程度)を無駄にしない為に、歩いている間はaudibleとかVoicyとかの音声プラットフォームを倍速で聴いていたりするんです。
従い、本に関しては乱読(乱聴?)状態でありまして、目に付いた本は小説から自己啓発本から食関連まで片っ端からナンでもカンでも聴いてしまっています。
そんな中で最近聴いたのが集英社新書から出されている田上孝一サンが2021年に書かれた「はじめての動物倫理学」と言う書籍。

特に今年は東北地方でクマ出没件数が矢鱈と多く、農業被害のみならず人的被害も沢山報告されてますね。
「クマが可哀想だから、殺処分はしないで!」とか「コレ以上の被害を出さぬ為にも、駆除すべき!」とか色んな意見が出されてて、果ては自衛隊出動なんて事態にもなってます。

じゃあ、一体この辺りのコトをどう整理するのが良いのか、自分は狩猟・有害鳥獣なんかもやろうとしてて、どうなのか?ヴィーガニズムではこの辺りはどう整理してるのか?等様々な疑問もあったので、この本を読んで(聴いて)見ようと思った次第。

読んでみて、またネットで色んな記事を見てみて思ったのは、この比較的新しい学問(?)は非常に多くの分野に亘ったモノであるし、倫理と言うだけあって哲学的なトコロに踏み入れざるを得ない領域なので、ココでカンタンに語り尽せるようなシロモノではないな、と言うコト。
とは言え、ソレだけじゃあ中身がさっぱりワカランじゃあないか、と言うご意見もありそうなので、この本の内容をカンタンに説明してみます。
この本は6章建てになっていて、ザっと要約すると以下の通り。

第1章:なぜ動物倫理なのか
ペットを愛する一方で食肉や動物実験を当然視すると言う矛盾した人間の一貫性の無い態度。動物にも倫理的配慮が必要なのでは?との問い掛け。
第2章:動物倫理学とは何か
 動物倫理学は功利主義・義務論・徳倫理と言う倫理学の三大理論が基盤。動物倫理学を唱え始めたピーター・シンガートム・レーガンらの理論により動物の権利を哲学的に基礎付ける重要な柱であると解説。
第3章:動物とどう付き合うべきか
 動物園・水族館・肉食・動物実験など人間界で日常的にある動物利用の実態を倫理的に検討。コレらが動物虐待に当たる可能性アリとして動物との関係を再構築する必要性を説く。単なる動物福祉ではなく、動物の権利尊重の立場から、人間の根本的な生活様式の見直しを促す。
第4章:人間中心主義を問い質す
 従来動物を倫理の対象外として来た西洋哲学を批判、人間と動物の連続性を重視、動物にも倫理的配慮が必要との認識。
第5章:環境倫理学の展開
 畜産業による環境負荷生物多様性の喪失等、動物利用が地球規模の問題にも繋がっているコトを指摘。動物を使わない文明とライフスタイルの構築が持続可能な社会のカギと説く。
第6章:マルクスの動物と環境観
 元々著者がマルクス主義研究者であるコトもあって、マルクス主義の観点から動物倫理を再考。チトこれはヘンな理論展開のような気がするが…。

この本を通読(通聴?)してみて、動物愛護・人間と野生動物との共存・人種差別種差別・環境保護・環境負荷・ヴィーガニズム・動物虐待・エコテロリズム等、可也多くの分野について考えさせられるモノでありました。

この中で出て来る、たとえ話なんかは比較的理解がし易く、コレらの問題を考えるヒントになるし、オモシロい話だなと思いました。書かれていた例や他の類似の話を挙げてみると…、

・白人・黒人・アジア人(或いは年寄り・若者・幼児、或いは優秀な学者・障碍者・ホームレス)を乗せたトロッコが崖っぷちに向かって走っていて、誰か一人を降ろせば(降ろしたヒトは必ず死ぬとの前提)崖に突っ込むコトなく、停止が可能。誰を降ろすべきか?
・海難事故に遭い、定員に限りある救命ボートに乗っている。定員迄あと一人(或いは一頭)しか乗せられない状況下、その選択権を自分に与えられていた場合、次のウチの誰を助けるべきか?(①自分の家族、②自分のペットの犬、③見知らぬ成人、④知的障害を持つ他人の子供、⑤チンパンジー)
・牛肉1㎏の生産には約25㎏の穀物と15,000ℓの水が必要。食料資源の浪費にはなってないか?そのような牛肉をホントに食べる必要があるのか?
・動物園や水族館は教育・研究・種の保存の場である一方、野生動物の強制的捕獲・不自然な飼育環境・搾取的娯楽(イルカショー、触れ合い体験等)による動物虐待になっているのではないか?ソレでカネ儲けしてるのはホントに良いのか?
・クマによる人的被害・農業被害が頻発している。クマを駆除するべきか?捕獲後、奥山放獣するのが良いのか?被害を誘発している柿の木を切ればソレで良いのか?(笑)

今のクマ出没の問題だって、単に一つの要素だけで発生しているワケでは無く、様々な要因が複合的に絡み合って起こっているコトなので、チョットやそっとで皆が納得行くような結論に至るハズも無く、また明快な答えが得られるワケでも無いと思います。
夫々のヒトが色んな立場や見方から、意見を出し合って最適解(なんてあるのか?)を導き出すコトが出来れば良いモノです。

難しい問題ではあるけれど、自分自身の問題でもあるので(特に狩猟で獲って来て食べる、なんてモノをやろうとしてますから)、自分なりに納得の行く考え方を以ってコトに当たって行きたいと思います。

明日は「調味料・出汁(貝)」についてお届けする予定です。

いいなと思ったら応援しよう!