見出し画像

やはり長崎はあの日も雨だった。

25年前の春、わたしは夫と山陽新幹線に乗っていた。目的地は、ハウステンボス。わたしたちの新婚旅行だった。

夫と新幹線に乗ったのはこの時だけ。でもその時何を話したかなんて覚えているはずがない。わたしは25年も前のことをそんな事細かに覚えているようなタイプじゃないし。薄情だと言われてもいい。きっと大したことは話してないから。

博多で乗り換えて、その頃はまだ長崎には特急で行くしか方法がなかった。車窓から見えた伊万里焼にとても心を惹かれたことだけはなぜかハッキリ覚えている。


🚄🚄🚄

 
いざ佐世保へ。ハウステンボスの中のことも本当によく覚えてなくて……。(何のためにこれを書いているんだか)そこかしこにチューリップが綺麗に咲いていて、風車が回っていて。わたしたちはお土産にかなり大きいミッフィーのぬいぐるみを購入した。(その後も歩き回るのになぜそんなタイミングであんな大きなぬいぐるみを買ったのか?謎なんだけど)
 
そして晩御飯の時間になった。佐世保駅の周りの居酒屋やレストランを探して歩き回ったものの、どこも待ち時間が長い。短気なわたしはのんびり構えている夫にイライラが募ってきた。(なぜ勝手に夫に責任転嫁するのか?今になると女王様のような振る舞いが恥ずかしくてたまらない)

そしてついにわたしはブチ切れてしまった。当時躁鬱の波が激しかったという理由もあると思う。「いい加減どこかに決めてよ?」と追い詰めるわたし。ハイハイとなだめすかす夫。何とか居酒屋っぽいところで食事したことを思い出す。しかし……こんなわがままな女、自分が男なら張り倒してると思うけど。

次の日は雨が降った。「長崎は今日も雨だった」という曲のタイトルは素晴らしいと思う。本当にいつでも雨が降るんだから。雨のおかげで、だだっ広いハウステンボスの外回りもつまらない。わたしたちはお土産屋を物色してからさっさと帰路に着いた。

帰り道、わたしが持っていたbigミッフィーを周りの人はどう思っただろう?「あ〜ハウステンボス帰りね」で終わりか。でも三十路の女が巨大ミッフィーを持ち歩く様は今思うと少し異様じゃないか?幼かったんだ。若気の至りとはこのことだ。


🐰🐰🐰

そのぬいぐるみは今でも夫の部屋に鎮座している。ちょっとホコリが被っているのは否めないけれど健在だ。劣化もほとんどしていない。なぜ夫の部屋にあるかというと、置き場所がないからとというただそれだけの理由。

あのミッフィーをやっと家の中心に持ってくる時が来たのかもしれない。息子の世話に忙しくてすっかり忘れていたミッフィーを。

ハウステンボスのアンブレラストリートに行くことはもう叶わないだろうけど、うちの近くにもたまたま同じものがある。ちょうど傘の季節だし、行ってみるのもいいかもしれない。

そして今近くの植物園の蓮がキレイなはず。夫と行ってみるのも悪くないかもしれない。これからは二人で生きていくんだから。喧嘩だけはしなくて済むように、ぼちぼち進んでいこうか。



森高千里の「私がオバさんになっても」が大好きです。昔隣にいた人は今の夫ではないけれど、それも人生。それにしても森高千里はズルい。あんなミニスカ履いて可愛く歌って踊れる五十代、いる?ある意味昔より可愛くてキレイ!



noteをまた始めます。今後しばらくは週3日、4日の更新になります。もしかしたら月半分になるかもしれません。まだ完全に元気になったわけではないのて、当分ゆるゆると更新していきます。

有料マガジンのほうもやめるつもりはないのでどうか温かく見守っていただければ。いろんなことをまだまだ模索しながら、進んでいけたらと思っています。前が見えなくなったら立ち止まってみるのも悪くない。そう思っています。

いいなと思ったら応援しよう!

春野ことは いつもありがとうございます。いただいたお金は書籍代やノート類等、執筆のために使わせていただきます。そして、たまーにおいしいもの食べます!

この記事が参加している募集