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引きこもりの敵は暑い夏|へんいちエッセイ講座中級

桜の季節になると毎年心が踊る。

日本人なら誰とでもこの気持ちを共有できるのではないだろうか。
いや、世界中の人とわかり合えるかもしれない。

雪が溶けて冬が終わり、陽射しが暖かくなると、桜の開花予想が発表される。
いよいよ近所の桜ももうすぐ咲くかなとワクワクが募ってくる。

長年引きこもっているので遠方へは行けないけれど、近所の公園の桜が咲き出すのを毎年楽しみにしている。
今年も例に漏れず、晴れ渡る空をバックに見事な桜を堪能した。

しかし、桜の季節はあまりに短い。
ワクワクした日々も束の間、あっという間に散ってしまう。
桜の絨毯や桜吹雪が楽しめるのも束の間だ。

街中に青葉が茂り、ツツジの季節になると、あのワクワクが嘘のようにだんだん憂鬱になる。
暑い夏が近づいてくるからだ。

というのも、わたしは恐ろしいほど夏の暑さに弱い。
毎年ゴールデンウィークにさしかかるとすぐエアコンをつけて
「まだ5月やで!」
と息子によく怒られていた。

空の青さが濃くなってゆくのを見るだけで、ゾッとする。
屋内にいても日焼けを気にしなければならないし、外に出るなら日傘がないと眩しすぎる。

わたしは元々自律神経の働きが弱く、体温調節がうまくできない。
冬でも顔中に大汗をかいてしまうくらいひどい。
今年の一月、文フリに初参戦した際がそのいい例だ。

外の気温も比較的高めで会場内も熱気いっぱいだったため、わたしはやはり額から大汗をかいていた。
「すごい汗!」と初対面の方に言われ、恥ずかしくてよけい汗をかかずにはいられなかった。

そして夏になればもっとひどい汗に悩まされる。

額から滝のように汗が流れるので、持ち歩いているタオルハンカチがびしょびしょで使い物にならないほど。
汗を拭く手も忙しく、いつもTシャツの背面までもが大きく濡れてしまっている。

家に帰れば疲労困憊。
次の日はゆっくり休養に当てたいくらい、疲れて動けなくなってしまう有様。

引きこもってしまってからは体力がますます落ち、年々酷暑がさらに堪えるようになった。

もし私に体力があったら、暑い夏にどんなところへ行くだろう?

泳ぎに行くような年齢ではもうないし、ディズニーリゾートやユニバーサルスタジオにもあまり興味がない。

でも、本当は夏のギラギラした太陽のもと、さほど汗をかかずに颯爽と街を歩ける人がとてもうらやましい。
せめてスタバのフラペチーノを日陰のテラス席で悠々と飲めるくらいの体力が欲しいくらいには思っている。

わたしの若い頃は、暑くても最高気温は三十度そこそこだったように思う。
地球はいったいどこでどう間違えてしまったのだろう。

いずれ春という季節そのものが消失してしまうのかもしれない。

桜が咲き乱れた美しい季節が年中続けば、もっと外に出られるのに。
そして体力もつけられるのに。


こちらはへんいちさんのエッセイ講座にて書き上げたエッセイです。

今回で中級は3回目。
もう少し推敲しようと思ったのですが、結局変えるべきところが見当たりませんでした…
今回はよく書けたと褒めてあげたい!

とうことで、投稿します!
へんいちさん、今回も丁寧なご指導ありがとうございました。





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