マカロンにピエが出ない・表面が割れる失敗の9割はコレが原因|製菓の科学で解く『マカロナージュと乾燥』の落とし穴
〜8月27日 12:30
マカロンを焼いて、オーブンの窓越しに祈るようにのぞき込んだこと、ありませんか。
「今度こそピエ(足)が出ますように」——そう願っているのに、出てくるのはツルンと平べったい、まるでクッキーみたいな残念な子。あるいは、焼いている途中でパリッと表面が割れて、中からドロっと生地が顔を出す。カットしてみたら中はガランと空洞。
私も製菓の現場に入りたての頃、この3つの失敗を全部やりました。しかも一度に。あのときのトレイは、いま思い出しても直視できません。
でも、断言します。マカロンの失敗の9割は「センスがないから」ではありません。 原因はほぼ2つ、しかもどちらも科学で説明がつく現象です。今日はそこを名指しで解いていきます。
マカロンの3大失敗は、実は「2つの原因」に集約される
初心者さんがつまずくのは、だいたいこの3つです。
ピエ(足)が出ない … 側面のフリルみたいなあの膨らみが出ず、平べったくなる
表面が割れる … 焼成中にヒビが入り、つやが消える
中が空洞になる … 外はできてるのに、中身がスカスカ
一見バラバラの症状に見えますよね。でも原因をたどると、ほぼこの2つに行き着きます。
マカロナージュ(生地の練り具合)
表面乾燥
逆に言えば、この2つさえ理屈で押さえれば、成功率は劇的に上がるということ。ここが今日の結論です。
なぜ「混ぜ方」で足が出たり出なかったりするのか
マカロナージュとは、メレンゲと粉類を混ぜて生地の状態を整える工程のこと。ここで生地の「固さ(正確には流動性)」を決めます。
ポイントは、メレンゲの気泡をどれだけ潰すかです。
混ぜすぎ(気泡を潰しすぎ) → 生地がゆるくなり、焼いても支える力がなく平たく広がる。ピエが出ない・つるつるに広がる
混ぜ足りない(気泡が多すぎ) → 生地が固く、表面が乾く前に内部のガスが逃げ場を失って割れる・中が空洞になる
つまり、足が出ない人は「混ぜすぎ」、割れる人は「混ぜ足りない」ことが多い。同じ「マカロナージュ」でも、失敗の方向が真逆なんです。ここを取り違えて練習しても、永遠にゴールにたどり着けません。
表面乾燥は「たんぱく質の膜」を作る作業
もう一つの主役が乾燥です。絞ったあと、しばらく置いて表面を乾かしますよね。あれ、なんとなくやっていませんか?
乾燥の正体は、表面のたんぱく質が空気に触れて薄い膜を作ること。この膜がフタになるおかげで、焼成中に膨らむガスが「上」に抜けられず、逃げ場を求めて下=側面から押し出される。これがピエの正体です。
だから乾燥が足りないと、フタができていない状態で焼くことになり、ガスが上に抜けて表面が割れる。乾燥しすぎると膜が厚くなりすぎて、これはこれで表面がくすんだり、足が不自然になったりします。
「ピエ=ガスの通り道の演出」 だと理解すると、乾燥の意味がストンと腑に落ちるはずです。
では、その「ちょうどいい練り具合」と「ちょうどいい乾燥」を、どうやって数値と手の感覚で見極めるのか。ここからが本番です。
現場で毎日ロットを焼く中で身につけた、**「迷わないための具体的な基準」**をお渡しします。感覚ではなく、数字と観察で再現できるようにしました。
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8月13日 12:30 〜 8月27日 12:30
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