「千と千尋の神隠し」を見れば、新生活もきっと大丈夫
春である。
それは出会いと別れの季節。
4月から新生活がスタートしたという方も多いのでは。期待と不安が入り混じり、なんだか落ち着かない気持ちになりますね。
今日はそんな皆様にぴったりの映画を紹介したい。それがこちら。

そう、千と千尋の神隠しである。
…意外に思われるかもしれない。
「千と千尋ってそんな話だっけ?」と、そんな声が聞こえてくるようだ。
もちろん、この作品を「宮崎駿が新人教育のために作った」なんて言うつもりは無い。ただ誰もが経験する新人の頃、心がキツい時期にこの映画を見ると、結構刺さるのではないかと思うのである。
この映画、若者への不器用で温かいエールに溢れている。また、エールだけではなく人生における示唆に富んだアドバイスが散りばめられている。
色々な声に心を乱されることも多い今だからこそ。目を閉じて耳を澄まして、「本当に大事なものって何なのか?」考える価値はきっとある。
…ということで今回は、
「千と千尋の神隠しに学ぶ、新生活の心構え」として、重要な場面ごとに箇条書きで解説を添えていく。
この春から、新しい環境に身を置く方々へ。
少しでもヒントになれば良いなと思う。
1.別れは突然訪れる

・別れは突然訪れる。
・それも本人の意思などおかまいなしに。
・それに対してあなたは為す術がなく、自分を無力と感じるかもしれない。
・でもそれはあなただけではない。一般的に、全てのものは流動的だ。
・永久に変わらないものなんて、一つもない。
2.あなたの拠り所は、いつか失われる

・それは家族か、あるいは信頼する誰かか。
・遅かれ早かれ、その人があなたの元を去る日は来る。
・外的な要因かもしれないし、その人自身の判断かもしれない。
・とにかく、世の中には「あなたの希望通りにはならないこと」が、数えきれないほどにある。
・唯一できるのは、それを認識しておくこと。
・そして、失ったものに対して執着しすぎないこと。
・執着は、あまり良い結果を生まない。
3.世の中には不気味なものが蠢いている

・それは今までのあなたの世界に無かった。
・あなたは面喰らい、恐怖を感じる。
・実際にそれらは、あなたを脅かし得る。
・場合によってはあなたに致命的な痛手を負わせる。
・そしてそれは、どんな姿形をしているかわからない。(厄介なことに、あるときは親密そうな姿であなたに近づく)
・あなたは、それに抗う術を持たない。
・とにかく、不気味なものには近づいてはいけない。
・彼らはあなたを喰らう機会を、虎視眈々と狙っている。
4.あなたを守ろうとする者もいる

・しかし、同時に世の中には、あなたを守ろうとする存在がいる。
・それはあなたに近い存在かもしれないし、遠くの誰かかもしれない。
・もしかするとあなたが自覚していない、縁や絆かもしれない。
・忘れてはいけない。当たり前に生活をする中でも、「絶え間なくあなたを守ろうとする何か」がある。
5.新参者は嫌われる

・新しい場所では、歓迎されないこともあるだろう。
・新参者を嫌う者は、どこでも必ず存在する。
・自らの立場を良いことに、なにもわからぬあなたを見下す冷酷な視線が、たしかに存在する。
・それが正しいこととは言わない。ある場合は明らかに理不尽だ。
・しかしとにかくあなたはここで、なんとかやっていかなければならない。半ば諦観として、あなたはそのことを理解している。
・そのためには、あなたから心を開く必要がある。
・辛くとも、理不尽でも。あなたの方から先に開くのである。
6.黙々と取り組むこと

・与えられた仕事には、黙々と取り組むこと。
・時には周りを頼っても良い。その結果疎まれてもしかたない。それでもその姿勢を示し続けること。
・なぜならそれこそが、あなたがこの場所に適応するという姿勢を示す、唯一の方法だ。
・理不尽を心の奥で噛み殺し仕事に向かうあなたは、そこにいる他の誰よりも気高く、我慢強く、レベルが高い。
7.あなたは味方を増やすことができる

・でもひたむきに取り組むあなたを、必ず周りも見ている。
・はじめは一番近くの人から。やがてその周りへと、あなたを受け入れる人の輪は徐々に広がっていく。
・その頃には、当初あなたを見下していた者は、どこかへ消え失せている。彼の声に耳を貸す者は、もういない。
・あなたはあなた自身の振る舞いで、周りを味方につけることができる。
・それには時間がかかるけど、きっと大丈夫。
8.ご飯を食べて、涙を流すこと

・心を石のように固め、自分を押し殺し働くのは、どう考えても不健全だ。
・その結果あなたは、甚大なストレスを抱えてしまう。
・自身の食欲なんて、全く感じなくなるほどに。…それはきっと、非常に危険な状態だ。
・だから、どんな時もご飯だけは食べること。
・そして「辛い」「逃げたい」という自分の感情を声に出すこと。
・誰かに聞いてもらっても良い。誰も聞いていなくても良い。
・泣きながらご飯を食べるあなたのことを、あなただけは知っている。
・その経験をしたあなたは、一回り強くなる。
・そしてまた、立ち上がることができる。
9.あなた自身が判断すること

・社会では、時に重要な決断を求められる。
・そんな時、「社会人としてどうすべきか」「周りは自分に何を求めるか」を考えて判断する人もいる。
・しかし一番重要なのは、あなた自身の声を聞くことだ。
・「自分にとって本当に大事なものは何か」「それを選んだ自分を、好きでいられるか」
・その問いかけは、きっとあなたを正しい方向へ導く。
・周りに合わせるのは構わない。
・でもそれで、あなた自身を損なってはならない。
10.あなたが正しいと思うことをすること

・判断の後には、行動が求められる。
・決めたことを行動し続けるのは、時に非常に骨が折れる。
・時には「誰かの代わりに謝りに行く」ことがあるかもしれない。
・そうした仕事は多くの人が目を背け、逃げようとする。あなたがそうなっても無理も無い。誰もあなたを責めはしない。
・しかし、そんな仕事にも愚直に向き合うあなたのには、きっと手を貸してくれる人がいる。
・そしてそんなあなたの事を、きっと誰かが見ている。
・何よりあなた自身が、自分が正しいことをしたことを知っている。
11.大事な言葉に耳を貸すこと

・社会には様々な声が飛び交う。
・あなたは多くの人の声を聞くだろう。
・そんな中で、時にとても大切な言葉を言ってくれる人がいる。
・その言葉は、きっとあなたのその後の人生に大きな影響を及ぼす。
・あなたは折に触れて何度も振り返り、その言葉の意味を考える。
・だから、それを聞き逃してはならない。
・そのために、常に心を開いておくこと。
・全てを受け入れる必要はない。一番大切なものだけをしっかりと捕まえて、大事にしまっておくこと。
12.あなたを守る存在に気づくこと

・あなたは、必ず何かに守られている。
・それは身近な人かもしれないし、遠く離れた人かもしれない。あるいは、あなた自身の中にある何かかもしれない。
・とにかく、理屈を超えた強い力であなたを不幸から護ろうとする何かが、確かに存在する。
・あなたの行先に幸せを願う「誰か」。
・あなたがいなくなったら悲しむ「誰か」。
・時間がかかっても良い。いつかその存在にきっと気づく。
・だから、あなた自身が自らの価値を低く決めつけてはならない。
・あなたもまた、どこかの誰かにとっての「大切な人」なのだから。
以上です。
どうでしょう?
「千と千尋」は20年以上前の作品ですけど、なぜ今だにこれほどまでに多くの人にとって大切な作品であり続けるのか。その理由が少しわかったような気がしませんか。
…さて、後書きとしてここで多くを語るのはやめておこうと思います。大事なことは、全て作品に描かれていますからね。
最後に、新社会人の方へ向けて。
あなたが新人であることは、実はそう長くありません。
すぐに次の新人が入ってきて、あなたは先輩として彼らを受け入れることになります。
そのとき、千尋を見下した油屋のカエル男やナメクジ女のような、つまらぬ存在にならないでください。
拙くも頑張る千尋を認め、手を差し伸べてくれたリンや釜じいのように。
あるいは、時空や世界線を超えて尚彼女を守り続けた、ハクのように。誰かの幸せを心から願える存在になってください。
…といったところで、今日はこの辺で。

皆様の新生活の先に、幸せがありますように。
それでは!
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新記事です。「君どう」も良いけど、この作品も良いよね。
— 考える犬くん (@masu_otobana) May 3, 2025
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