今こそ「椿屋四重奏」を冷静に語りたい
※現在開催中のツアーのネタバレはありません。ご安心を。
椿屋四重奏の界隈が盛り上がっている。
理由は明らかで、ツアー『椿屋四重奏2025”椿屋酔夢譚”』の真っ最中だからである。
知らない方のために補足すると、椿屋四重奏とは2010年に既に解散してしまったバンドである。2023年に行われたバンド20周年記念ライブに続き、そのアンコールツアーということで期間限定で活動中なのである。
2010年に突然解散した伝説のバンド、椿屋四重奏…そのバンド名の後ろに「2025」がつくエモさ。
オリジナルメンバーはVo.中田裕二さんとDr.小寺良太さんの2名のみ…とはいえ、このお二方が集結するならもう十分過ぎるほどに椿屋四重奏なわけで。当時のファンはもちろん、解散後にファンになった層からも熱狂的に迎えられ、日本中のファンを魅了しているところである。(自分はとある事情で参戦が叶わなかった…無念)
ところで、自分は過去に中田裕二の記事を執筆している。
↓
僕は彼の音楽が大好きである。
と同時に、「なんだこの色気は!」とも思っていたので、溢れる思いをそのままに執筆した。
その結果、図らずも「エロい」「不穏」「いかがわしい」といったワードが満載の記事になってしまった。
そして、ご本人に見つかった。
「世の女性を日々コツコツと沼に引き摺り込んでいる。」
— 中田裕二 (@nakadayuji_info) June 5, 2024
めちゃくちゃおもろい https://t.co/jsHt8JkGo0
(↑懐の広さよ…兄貴と呼びたい)
この一件で思いました。
「ちゃんとしなきゃダメだな」と。
というわけで、今回はあくまで音楽分析をメインとした記事としたい。「エロい」とか「いかがわしい」を連呼するような、あんな記事ではいけない。
Noteとは、いつ誰に読まれるかわからないもの。どうせ書くなら、誰に読まれても恥ずかしくない文章を残すべきである。
…というわけで、今回はあくまで冷静にバンド・椿屋四重奏を語ります。
それでは、参りましょう!
1.幻惑
うわ、エッっっっっっロ!!!!!
見て欲しい。
むせ返るようなこの湿度。この色気。
完全に18禁である。
まずいですよこれは…
年頃の少年少女がこんなもん見たら…
…え、見ていいの?
MV?本当に?
Youtubeに上がってるの?
FANZAじゃなくて??
なんとこの曲、1st「紫陽花/螺旋階段」に続く2nd シングルである。
乱暴とも言えるビートと歪んだギターサウンドに乗るのは、匂い立つような情念漂う歌詞。そしてこの声。
「これぞ椿屋」と言うべき作風を、2ndで早くも確立した感がある。崩壊寸前なほどにアグレッシブなサウンドの中でも、しっかり緻密なメロディラインを紡ぐ彼らのバランス感覚は、初期から非凡なものがあった。
この曲で最も注目すべきは、これ。

この襟元から覗く鎖骨。
そしてこの、挑発的な目線。
エッっっっロ!!!!!
色気やば!!!
尖ってる!尖りまくってるよ中田さん!!!
たしかに当時こういう「開きすぎだろ」ってくらい襟元の開いた長袖Tあったけど、それがこんな似合う男いるの?
こんな若くて色気という概念を擬人化したような男がボーカルやってたら、そりゃ沼堕ちするわ。というか当時の椿屋のファン層って20代とか、下手すりゃ10代とかでしょ?
大丈夫なの?多感な女子がこんなの見たら、色々歪んじゃうんじゃないの…?
2.シンデレラ
続いてはこちら。一転して歌謡曲のテイストを感じる一曲。さきほどと比べるとややスムースな曲である。
歌詞も童話「シンデレラ」になぞらえたもの…だが、その歌詞がまた一筋縄じゃない。
・女性目線
・歪な関係
・愛憎入り混じる感情
えっシンデレラってそんな話だっけ???
そうこの曲、王子様に見初められハッピーエンドなシンデレラにはおよそ不釣り合いな内容。結果として終始ヒリついた不穏さを纏っている。
試す度に 裏切られた わかりきった事だった
乱れた髪 汚れた指 夢中で洗い流した
花の指輪 ガラスの箱
私の事 可愛いがって
やめてくれよ……
しかし、皆さん覚えておいてください。
これが彼の性癖です。
もうどうしようもないんです。
だが、それによって逆に浮き彫りになるこの恋路の絶望感。わざわざ文字にしてないのに、「どうあがいてもハッピーエンドにはなれない」と思わされるものな。このあたり、彼の作詞IQの高さが伺える。
そう、椿屋の楽曲は歌詞の文学性が高いのだ。中田裕二の滑らかな声でさらりと歌われてしまうから見過ごしがちだけれど、よくよく聞くと癖の強い純文学のようなエグい事を言っていたりする。
色気と知性とは、切っても切り離せない密接なもの。つまりこの曲もスケベ曲と言って差し支えない。

3.いばらのみち
短いフィルから唐突に始まるのがクールなこの曲。メロ・サビというより「ヴァース」→「コーラス」という編成は、歌謡曲調とは打って変わりどちらかといえば洋楽的である。
「いばらのみち」というタイトルに、今あるものを捨ててでも前進する決意を匂わせる歌詞。黒と白の衣装で己と対峙するMVは隠喩に溢れていて、今思えばバンド終盤の危うさを感じさせる楽曲。

さて、この曲で注目したいのはリズムセクション。音こそロック色強めだが、一貫してスウィングするリズムにランニングベース。これらは主にジャズで用いられるリズム構成である。
(スィングといえばこの曲。リズムのノリが共通している)
これにより荒々しさを保ちながら、どこか大人の色気が増している。
さて、椿屋の楽曲を構成する特徴として、ドラムの役割は非常に大きい。例えば、この曲こそスウィングという変化球を採用しているが、これまでの2曲はどうか?
幻惑⇒16ビート(ハネあり)
シンデレラ⇒8・16ビート(ハネあり)
そう。じつは椿屋、ハネたビートを取り入れた楽曲が非常に多い。
ことクラシカルなロックだと、シンプルな4ビート・8ビートが主流だ。これはロック特有の疾走感、方向的には「前へ、前へ」となりやすいリズムである。イメージ的にはロックフェスの前列で客が縦ノリする、あの感じ。
(0:26~)
対して16ビートとはファンクやソウルに多用される、いわばダンサブルなリズム。こうしたビートは、楽曲に「有機的なノリ」、あるいは「循環性」を生み出す。
ほら、「気だるげなノリ」や「終わりの見えないループ感」って、どこか椿屋の楽曲に共通してありませんか?
つまり椿屋の楽曲に漂う独特な色気を演出するにあたり、ドラム・小寺良太氏の貢献は計り知れないものがある。
…よしよし、ここにきて
本来の調子が戻ってきた。
この調子で、最後は椿屋四重奏を代表するあの曲を紹介したい。
4.恋わずらい
わ、わ、猥褻…!!!!!
…失礼しました。
びっくりしてアダルトなちいかわみたいになっちゃった。
でも、見て欲しい。そして感じて欲しい。
リズム? 歌詞?
細けえことはいいんだよ!!
このむせ返るほどの色気。
悩ましい視線。
これ、本当にミュージシャンか?

ギラッギラ。
だめだって。これもうAVだろ。
いやいや…とはいうものの、それでも中田裕二先生の知的な作詞センスは損なわれていないはず。その証拠に、ほら
紅の夕焼けが滲んで あるがままの君を晒した
まだ手なずけられない恋が 踊りながら秘密暴いた
いや
生温い感触にすがって その奥に滑らせていった
なす術なくゆだねる恋が 全ての留め金を外した
ちょっと…
吹き出しの中にしようか 外にしようか
口に出すか やめるか
おい。
なんだその、巧妙に比喩を重ねたエロ描写は。
神がかった文章力でド卑猥な表現をするんじゃない。賢い変態は一番タチ悪いのよ。
しかし…
そう、これである。
ソロも良いけど、このヒリヒリ感。棘々しさ。これこそが、我々が愛した椿屋四重奏なんだよなぁ。
若者特有の「明日のことなんか知らん」と言わんばかりの無鉄砲さが、荒々しいサウンドとの相まってズバズバ胸に突き刺さってくる。

あぁ…向こう見ずな彼らに溺れて、身も心も破滅してぇ…
許されるなら美女に転生して、若き日の裕二にズタボロにされてぇ…
死ぬほど依存させられた挙句雑に捨てられて、情緒をめちゃめちゃにされてえよ…
5.総括
…はい、というわけで、今回は椿屋四重奏の楽曲を見ていきましたが、いかがでしたか?最後まで冷静さを保てましたか?
僕は無理でした。
しかしなんというか…椿屋四重奏って、最高に格好良いバンドだったなと思う。今後はまた中田裕二のソロが主体になるだろうけど、願わくばこうしてたまに復活して欲しいなぁ。
イエモンやオアシスみたいに時を経てカムバックした伝説のバンドって少なくないし、そうしたバンドって円熟みを増して最高に格好良かったりする。椿屋としての新曲なんか出たものなら、もう…!激アツすぎる。
(二十周年の幻惑。最高の年の重ね方してる)
そんな事を考えながら、今後ともリラックスした中田裕二とギラギラな椿屋の間で、永遠に弄ばれていたい。
そう願うファンはきっと僕だけじゃないはずである。
あぁ…裕二……裕二ぃ……
Xやってます。↓
「エロい」「やらしい」という表現を極力使わずに分析してみようと思う。
— 考える犬くん (@masu_otobana) March 20, 2025
記事【今こそ「椿屋四重奏」を冷静に語りたい】#椿屋四重奏 #中田裕二https://t.co/8rPUzjwzov
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近々記事を書きたい
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