【美術展2025#01】国宝 松林図屏風@東京国立博物館
会期:2025年1月2日(木)〜1月13日(月)
白い和紙の上に墨の濃淡だけで、風と光の情景が描き出されています。画面に近づいて松の葉をみると、その激しい筆勢に押されて、後ずさりするくらいです。松を描く筆は、穂先をいくつも重ねたもの、竹の先を細かく砕いたもの、あるいは藁(わら)を束ねたものを使ったと考えられており、明らかではありません。繊細でありながら迷いなく筆を進め、一気に線を引いていることが見てとれます。離れてみると、松の幹はまるで能を舞うかのように風に揺られています。
四つほどの大きなグループに描かれた松林は、木々の間を風が通り抜けるように配置されています。そして、墨のグラデーションによって光の強弱をあらわして、霧に包まれた松林を生み出しているのです。
さまざまな工夫と技法によってあらわされたこの松林には、霧の晴れ間から柔らかな光が差し込んで、遠く雪山がのぞき、冷たく湿った空気が漂います。艶(つや)やかな墨の色と相まって、風の流れや森の清清しい香りまで実感できるでしょう。
等伯は松林という日本の伝統的なモティーフを、中国絵画から学んだ水墨表現によって描き出し、日本の風土の豊かな形象をみごとにあらわしているのです。
恒例の《松林図屏風》正月ご開帳詣のためにトーハクを訪れた。
現在特別展は行っていないので正月バージョンの垂れ幕のみがはためいている。


館内も正月バージョン。


本館2室(国宝室)にてご開帳。
煌びやかな作品ではなく、あえて侘び寂び的な作品を毎年正月の目玉に当ててくるトーハクの気概よ。






等伯は能登出身ということで地震からちょうど1年経った今、例年に増して意味がある展示になっている気がした。
ミュージアムシアターにてVR映像も鑑賞する。

本VR作品では、当時の時代背景から松林図の成り立ちを推理し、作者である等伯の画業の歩みを辿ります。長谷川一門を共に支えた息子・久蔵の存在や、時の天下人であった豊臣秀吉の命を受け親子で制作した障壁画「楓図」「桜図」(国宝/智積院蔵)など、松林図へとつながるエピソードを解説し、作品の持つ魅力に迫ります。
《松林図屏風》については諸説あるが、映像の中では障壁画制作のための下絵だったのでは、としていた。
そして智積院収蔵の国宝《楓図》《桜図》とも関連付けていた。

智積院は2023年に宝物館を開館し、常時《楓図》《桜図》を鑑賞できる。
私は昨年2回行った。
シアターの外にはレプリカの《松林図屏風》が。

レプリカといえどもかなり忠実に再現している。
光の当て方や開く角度で印象はかなり変わる。

正月特別企画も行われていた。
その名も「ヘビ〜なパワ〜を巳たいの蛇!」

ヘビにまつわる作品が並ぶ。


浄瑠璃寺は昨年訪れた。
静かな山間に佇む静謐なお寺だった。







ということで正月早々企画盛りだくさんで大満足。
トーハクはいつ行っても素晴らしい。
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昨年末、谷口吉生氏が亡くなった。
日本建築史に名を残す偉大な建築家だった。
心よりご冥福をお祈りする。

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