授業が上手い先生のレベル
皆さんは先生の授業のレベルというのをどのように捉えているでしょうか。
いわゆる「授業が上手い先生」というのはどういった先生なのでしょうか。
この点について考える上で、杉山吉茂先生が「初等科数学科教育序説」にて、示されている教師のレベルが参考になります。杉山先生は以下の3つに分けています。
レベル1
数学的な知識、手続きを知らせるだけの先生
レベル2
覚えるだけに加えてわかることを目指す先生
レベル3
生徒自身の発意、意志でわかるようにしようとする先生
杉山先生が示されているこのレベル分けは、教師がどのような教育観を持って指導するのか考えるきっかけになります。
この3つのレベルを踏まえて、今日は私なりに授業が上手いといわれる先生の特徴についてもう少し細く述べていきたいかなと思います。
授業のレベルは段階的に高まっていくものです。なので、以下で3つのレベルに分けて授業の上手い先生について考えていきたいと思います。
※今回は、授業がわかりづらかったり、伝え方がよくなかったりする先生については考えていません。授業が上手い先生というのが、そもそもレベル高いので、その点はご了承ください。
授業が上手い先生 レベル1
わかりやすく教える先生
授業が上手いといわれる先生は、まず、生徒たちにわかりやすく教えることができます。問題が生徒に提示されたときに、わかりやすくこの問題を解く方法を教師が教えることができる先生というのがこの段階の特徴です。生徒の知識、技能を定着させることができる先生です。生徒たちからもう評判が良く、問題が解けるようになるので、授業が上手い先生だといわれます。わかりやすく伝えることができるので、この先生は、その教科の知識や技能といったものを持っていることが充分考えられます。塾の講師も当てはまるのではないかと考えます。
一方で、このレベルの先生の問題点は、わかりやすく伝えてしまうため、生徒の考える力を伸ばす事はできません。先生自身も繰り返し問題に取り組むことのみで、力を育てられると考えます。そのため、この段階の先生に教わった生徒は応用問題や初めて見る問題に対処できないことが多々あります。学校の定期テストの点数が高くなるように指導できますが、応用問題の多い、学力テスト等で、生徒はつまずきます。
授業が上手い先生 レベル2
生徒同士で説明できるようにする先生
第二段階の先生は、レベル1の先生に加えて、生徒たちが自分で説明できるように導くことできる先生です。この段階の先生は自分がわかりやすく伝えるのではなく、生徒に説明できる力を身に付けるというのが大きな特徴です。生徒同士で授業が進められ、生徒の会話を中心として授業を進められる、そういった子供を育てられるのが第二段階のレベルだと考えます。このレベルの先生に教わった生徒たちは、知識技能を定着させるだけではなく、思考力や判断力、表現力も育てられ、応用問題でも考え抜くことができる生徒を育てられると考えられます。
授業が上手い先生 レベル3
生徒の心に火をつける先生
最終段階の先生は、生徒たちが学びに没頭し、心に火を灯すことができる先生です。いきなり抽象的な表現になってしまいました。しかし、心に火をつける先生と言うのは非常に魅力的で授業の上手い先生といえることができます。生徒の心に火をつけるというのは、生徒自身がその教科について自分で深く学びたいと考え、自分自身で学びを進められることができる状態を言います。ただ与えられた問題を解いていく、そして、それを他者に説明していくだけでなく、自分で新たに問題を作り、自分自身で興味を持ったことを調べ考え、解決することができ、それを他者に説明することができる生徒を育てられる先生と言うのは最もレベルの高い先生なのではないでしょうか。つまり、知識・技能や思考力・判断力・表現力を育てるだけでなく、学びへの情熱を引き出し、生徒自身が探求の喜びを感じることができる、そんな先生が最も高いレベルといえるでしょう。
さて、みなさん、このレベルはどうでしょうか。どのように感じ考えたでしょうか。
このレベル分けはもっとこうした方がいいや、レベルの分け方をもう少し詳しくしたほうがいいんじゃないかなどのご意見があれば、ぜひコメントで教えていただきたいなと思います。
私自身も、授業が上手いと呼ばれる先生になるために、日々精進していきたいと思います。
