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物だけじゃない?実はここまで広がっているユニバーサルデザインの世界

みなさんは「ユニバーサルデザイン(UD)」というと、まずどんなことを思い浮かべますか?

第1回では、シャンプーボトルのギザギザや、牛乳パックの「切欠き(凹み)」といった身近な例をご紹介しました。そのため、「UD=使いやすく工夫された『物』のこと」というイメージを持っている方も多いかもしれません。

でも実は、UDの考え方は「形のある物」だけにとどまりません。私たちのまわりを見渡してみると、目に見えないところや、デジタル技術のなかにも、たくさんのUDが溶け込んでいるんです。

今回は、これからこのコラムで少しずつ深掘りしていく、UDの「3つの広い世界」をざっくりとご紹介します。

①「色」のユニバーサルデザイン

たとえば、駅の路線図や、機器の充電ランプ(充電中は赤、完了したら緑など)。私たちは日々の暮らしの中で、たくさんの「色」から情報を受け取っています。
しかし、第2回でも少し触れたように、色の見え方は人それぞれ異なります。単に「綺麗だから」「目立つから」という理由だけで色を選んでしまうと、ある人にとっては情報が全く伝わらなくなってしまうことも。
誰にとっても迷わず、正しく伝わるように、色の組み合わせや明度(明るさの差)を計算して設計する。これが「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」という大切な視点です。

②「文字・情報」のユニバーサルデザイン

街の案内看板、学校のプリント、地域のハザードマップなどに使われている「文字」や「情報の伝え方」にもUDがあります。
最近では、小さく印刷されても「ブ」と「プ」、「ぱ」と「ば」などの濁点・半濁点が見分けやすい「UDフォント(文字の形)」を、自治体のチラシなどでもよく見かけるようになりました。また、言葉が分からなくてもパッと見て意味が伝わる「ピクトグラム(絵文字)」もその一つ。
「情報を、誰もが誤解なく、スムーズに受け取れるようにする」ことも、デザインが果たすべき重要な役割です。

③「音やデジタル」のユニバーサルデザイン

目から入る情報だけでなく、「耳で聴く情報」や「デジタル」の世界にもUDは広がっています。
たとえば、駅の公衆トイレの入り口で「右側は女性用トイレ、左側は男性用トイレです……」と流れている音声案内。これは、目の不自由な方はもちろん、初めてその駅を訪れた人にとっても優しいガイドになっています。
さらに、スマートフォンの画面を音声で読み上げてくれる機能や、誰でも操作しやすいウェブサイトの仕組みなど、いまやデジタル社会を支えるためにも、UDは欠かせない存在です。

まずは「広がり」を知ることから

こうして見ると、ユニバーサルデザインって、私たちが思っている以上にずっと広くて、身近なものだと思えてきませんか?

「物」、「色」「情報」「音やデジタル」。
相手を思いやるちょっとした想像力が、様々な形を変えて、私たちの暮らしを裏側から支えてくれています。

でも、そもそもどうして、日本でこんなにユニバーサルデザインの考え方が広まってきたのでしょうか? 実はそこには、私たちの暮らしや学校、職場に関わる「法律やルールの変化」も深く関係しています。

「法律」と聞くと、ちょっと難しそうに感じるかもしれません。でも大丈夫です。 次回は、このユニバーサルデザインが日本にどうやって浸透してきたのか、その成り立ちや今の最新の動きについて分かりやすく、紐解いてみたいと思います!


参考リンク・資料

  • カラーユニバーサルデザイン(CUD)とは?色の見え方の違いと配慮すべきポイント
    アナグラム株式会社 公式ブログ

  • 「文字・情報」のユニバーサルデザインについて
    NPO法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会(MUD協会)公式サイト

  • 「音やデジタル」のユニバーサルデザインについて
    音声誘導機 UD-MA(竹中エンジニアリング株式会社 公式サイト)


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