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中小企業・小規模事業者廃業の急増で兆円単位のGDPが失われる

最近、中小企業・小規模事業者の倒産や廃業が増えています。

事業の失敗による倒産・廃業は仕方のない側面があるとはいえ、人口減少社会において、地域のサプライチェーンを担っていた企業が消滅していくことは、地域として、国としての供給力の低下に繋がります。

今、社会では物価高騰が大きな話題となっていますが、物価高騰の一因に供給力の低下があげられます。

人口減少社会において、中小企業・小規模事業者の倒産や廃業で供給力を失われることのダメージは昭和の時代の比ではありません

今回は、倒産・廃業によるサプライチェーンの欠損を防ぐためのM&Aという選択肢についてお話ししたいと思います。


M&Aが増えているというけれど

ブルームバーグの記事で日本のM&Aブームという記事がありました。

https://www.bloomberg.com/jp/news/articles/2026-03-13/TBTG4IT9NJLV00

この記事では、日本のM&Aのペースがかつてない程の勢いで増えており、それも大型と呼ばれる案件が増えているとのことでした。

まさに時代が大きく変わろうとしているのだなと感じる一方で、中小企業や小規模事業者の話は出ていなかったなというのが気になりました。

勿論、ニュースバリューを考えると、大手企業のM&Aの話題の方が見栄えがありますし、M&Aに関わる方々にとっても大型案件の方が興味があるでしょうから当然ではあるのですが、それと同時に中小企業や小規模事業者の方々にとって、M&Aはどれほど身近な選択肢になっているのかと思います。


一応、中小企業のM&Aも増えている

ひと昔前、M&Aのイメージといえば、ハゲタカファンドに買いたたかれる、買いたたかれた後は会社をめちゃくちゃにされる、先代から受け継いできた会社を身売りするのは申し訳ない、といったネガティブなイメージが強くありました。

しかし、今では民間のM&Aマッチングサイトを見ているとその登録者数は数万社規模にもなるとされ、10年前からは想像もつかない状況になっています。

このような状況になったのは、何よりもまず、M&Aに対する抵抗感が減ったというのがあると思います。

ひと昔前に大きく話題になったハゲタカファンドによる買収は、実際には中小企業や小規模事業者にまで届くことはあまりなく、一方で信頼できる仲介者によって穏便に進むM&Aの事例が経営者仲間でじわじわと広がることによって、M&Aに対する恐怖心が薄れてきたというのがあると思います。

さらに、M&Aの「身売り」という受け止めについても、地域を支える事業を守る、大切な従業員の雇用を守るというプラスの意義が広まることで、肯定的な側面が普及してきたという面もあります。

事実、M&Aに踏み切った経営者には、従業員の処遇をかなり心配している方が非常に多くいらっしゃいました。

こういうM&Aに対する心理的不安が解消されていくことによって、中小企業や小規模事業者がM&Aに踏み切る数が増えてきたのでしょう。


中小企業におけるM&Aの課題

心理的な面以外では、中小企業や小規模事業者を対象にする民間M&A専門業者が増えてきたのことも大きな要因です。

かつては、M&Aといえば、メガバンクや大手証券会社が大企業向けに提供する限られた世界での出来事でした。

それが、中小企業や小規模事業者を対象にする民間M&A専門業者が増えてきたことによって、急速にM&Aに対する需要が喚起され中小企業や小規模事業者による登録が急増しているのだと思います。

しかし、中小企業や小規模事業者におけるM&Aにも課題があります。

M&Aは高度に専門的な知識が必要とされるため、M&Aに踏み切ろうとする経営者にとって、M&Aに関する契約内容が理解しがたいという課題もあります。

さらに、民間M&A専門業者が急増する際に多種多様な方々が参入していますので、業者の質の差が大きく、M&Aを支援するはずの担当者の質が不十分であったり、手数料体系が不透明であったり、先述の契約内容が不十分であったりするといった事例も増えてきています。

これに対して、国はM&A専門業者の質を担保するために、中小M&Aガイドラインを設けて、M&A専門業者が中小企業に確認すべき事項の解説や、営業・広告に係る規律の明記や仲介者において禁止される利益相反事項の具体化等を進めています。


さいごに

中小企業や小規模事業者の世界は意外と狭く、良い評判も悪い評判も、しっかり広まっていきます。

これからさらにM&Aが一般的な選択肢となるためにも、M&A専門業者の質の担保は不可欠です。


そして、もう一つ。

倒産・廃業により地域のサプライチェーンが毀損する、また、地域の産業が失われるという考えの普及も重要です。

これからの人口減少社会では、一度毀損した地域のサプライチェーンを再び元に戻すのは容易ではありません

また、地方においては、一度雇用が失われると、新しい産業は大都市圏に移りやすいため、地域の活力が失われていくことに繋がります

この発想をこれまで地域のために踏ん張ってこられた経営者の方々や、産業振興を考える行政の方々にももっと知っていただくことは、非常に重要なのだと思います。


私は、地方の特色が新たなイノベーションを生むと期待しています。

これからの日本経済の成長は地方から生まれる、そんな日が来ることを期待しています。


松本 佑介 @ 枚方を動かす新しいチカラ


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