脚本52「真夜中のおやつ-HOUR-」
《時間ってホントに皆共通なの?》
●登場人物
◯代田
◯分島
プリリリリプリリリリ。
分島「ふあわぁぁあ~あ」
着信音が鳴り続ける中、目覚めの大あくびをする分島。
分島「ふぁい」
代田「起きるのおせぇよ! 十一時だぞ!」
分島「起きてたよ」
代田「嘘つけ、声でわかるわ! そんなことより、外見てみろ」
分島「んあぁ、外?」
代田「おれの幻覚なのか、夢なのかわからないが外を見てくれ」
分島「うっわ」
窓の外は真っ白だった。今は冬ではない。だが雪のように白い景色が街いっぱいに広がっている。
分島「白い……」
代田「だ、だろ!? 雪、じゃねぇよな……」
分島「寒くはないな」
代田「でさ、実はいま中に入ってんの」
分島「え、まじかよ、これなに?」
代田「泡?」
分島「泡?」
代田「うん」
分島「ただの、泡?」
代田「たぶん。だいぶ深いぞ」
分島「大丈夫なのか?」
代田「いまお前んち向かってんの」
分島「方向わかるのか?」
代田「なんとなくねぇ。なんとなく、なんとなく」
分島「何しにくんの」
ピンポーン。チャイムが鳴った。
分島「あ、おまえか?」
代田「よぉ、お邪魔しまっす」
分島「……ちょちょちょ待って待って。待ってください」
代田「ん?」
分島「いや、ん、じゃなくて、どちら様ですか」
代田「おれだよおれ、は? なんでよ」
分島「は? ボケてんのかじじい」
代田「……なに?」
分島の前にはずっと、年寄りがいた。繋がったままの電話からは、分島の声も聞こえていた。
おしまい
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